村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

コモディティ

こりずに銀投資に再参戦

前回チキった自分をぶん殴りたい。

5月に一回銀投資に参戦し、ブログ記事にしていたが、今回再参戦することにした。
<参考記事>

【追記あり】金の代わりに銀投資に少しだけ参戦




前回はエントリータイミングが若干クソだったことと、その後の米債金利上昇懸念で早売りをかましてしまったが、今回はぼちぼちのタイミングと米債金利上昇懸念がないこともあり、かなりエントリーしやすかった。
なぜ再参戦に至ったかをあらためて振り返り用に書いておこうと思う。

<銀価格チャート>
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まずこの取り組みの大前提として債券投資家の動きが非常に重要であった。
ここにきて債券投資プレイヤーは完全に「景気V字回復なんてないだろ」というスタンスに切り替わってきているというのは以前のブログ記事にも書いたかと思う。

<過去参考記事>

強烈な違和感を感じた米国雇用統計


なおこの時にはTLTの米債超長期ETFにも参戦している。
そのことにゴールド投資家も賛同し始めたのか、ここ数日で一気にレンジをブレイクしにきた。
残念ながら自分は1650ドルの押し目を待っていたが、これは届かずに上に持っていかれたということである。
(大反省)

しかしここで前回貴金属相場が押したところから大きく環境変化した点というのは大きい。
前回押した時は景気V字回復期待とともに金利が低すぎる・米債イールドカーブがスティープ化するという懸念が大きかった。
これが当時は自分がゴールド価格が1650まで押す可能性があるという根拠になっていた。
しかし、今回はそれがない。
つまりゴールドについては高すぎるという懸念はあるものの、下がるとしても大したレベルにはならないという自信度が前回より高いことを意味する。
そうであるならば前回および腰で完全に早漏売りした銀について、ゴールド価格の堅調さに合わせた金銀レシオ低下恩恵があるのではないかと睨んだ。
昨日の昼時点でこれには気づいて、前回の時とは違いまだレンジブレイク初動であったことから、ポジション構築するならここしかないと思い、突発参戦という形になった。

なお、この検討段階で貴金属でいうとプラチナも投資検討候補になっていたがここではプラチナはパスすることにした。
理由としてはプラチナは投資需要比率が低すぎることにある。
本来はちゃんとした機関が調査した元ソースを見に行くべきだろうが、時間がなかったということもあり今回はこちらの記事を拝借させてもらった。

<参考サイト>
「銀価格」を世界の需要と供給、特に工業用需要から考える!

金は宝飾品需要53%、工業用品10%、投資用30%、中銀外貨準備7%の構成だ。
銀は宝飾品需要20%、工業用品55%、投資用20%、銀器5%の構成。
プラチナは宝飾品28%、工業用65%(特に自動車向け中心)、投資用7%の構成だ。
ここで注目すべきなのは投資需要である。
足下で実需なんてのはブランド品売れてないし、工業稼働率がめためたなのを考えれば投資需要一本で価格をカチ上げているということ以外はほぼ考慮する必要性がない。
プラチナは投資需要が全体の7%しかないということを考えれば金・銀に出遅れるのはしかるべき理由が存在するということになると思われる。
だからプラチナって金とほぼ性質似てるやろと思っても、この投資需要構成が足をひっぱって価格上昇という点では金銀に出遅れている。

以上から金投資に出遅れたことから、銀投資に再参戦することになった。
とりあえず初動は上手く取れたので、ここから値動きを見ながらどう利益確定するかは考えていきたいと思う。

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不気味に切り下がるヘンリーハブガス価格

杞憂に終わればいいのだが。

毎朝自分が市況を確認するためにも
・昨日の米国株市況
・米国株セクター別動向
・米国債市況および関連指標
・米国社債市況
・為替
・コモディティ
・オプション動向
・Fear&Greed Index
をツイッターで投稿しているのだが、この日はコモディティ市況でうん?と思ったのが一つ。


WTI原油は見た目耐えているのだが、同じ石油系指標でヘンリーハブガス価格が死んでいるのである。
確かにチャートを見ても死屍累々みたいなチャートになっているレベルとかでなく、あの大混乱に見舞われた2016年の水準も割りに行っている。

<ヘンリーハブ期近先物価格>
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これについてはいつもお世話になっているあんこんさんからの情報提供がありました。
(いつもありがとうございます)

通常原油を見る際はWTIとかブレント見ておけばオッケーと思っている人がいるかもしれないが、ヘンリーハブガス価格も足元の状況を見定める上では非常に重要な指標である。
なぜなら、米国シェールガス企業は産出ガスはこのヘンリーハブ価格を基準にガスを売っているからだ。

シェールガスを採掘する際には実は二種類の産物を得られる。
一つはもちろんシェールガス採掘なんだからガスが採掘できる。
そして実はガスとは別にシェールオイルと呼ばれる天然ガス採取の際に地表で凝縮分離した軽質液状原油が手に入る。
ここらへんは資源エネルギー庁のHPに解説があったりするのでこちらを参考にしてほしい

<参考サイト>
「シェール革命」と世界のエネルギー事情の変化

別途シェールガス産業について知りたい方はこちらも参考にしてもらいたい
<参考書籍>

シェールガス革命とは何か―エネルギー救世主が未来を変える

この二つの産物だが、WTI連動価格で販売できるのはシェールオイルの方だけである。
こちらは普通の原油と同じ運搬方法が使えるのでWTI原油と同等の扱われ方がされる。
問題はシェールガスの方である。
こちらの方はWTI連動では売れない。
なぜならガスなので運搬には別途様々な設備が必要だからだ。
例えばガスのまま運搬するならパイプラインを別途敷設する必要性があるが、パイプライン敷設までに長期間の建設プロジェクトと高い建設コストがかかる。
またもう一つは液化して運搬する方法もある。
しかしこちらはより大規模なガス液化設備が必要になり、より長期間・高コスト建設プロジェクトを組む必要性が出てくる。
特に海外に輸出するためにはこのガス液化設備は必須設備になる。
海外に輸出する際にはエネルギー換算でブレントやドバイ原油連動に近い形の価格で販売できるが、新規で横やりで入るわけだから確実に需要を掴みにいかなければいけない。
しかし足元でその掴める需要がないということもあり、ガス液化設備建設は増えず、そのうえ国内需要も増加しないのでシェールガスは需要に対して供給が非常にだぶついているのが想像できる。

ヘンリーハブガス価格なんて米国内だけの価格なんだからグローバルには関係ないでしょという可能性もなくはないが、シェールガス業者の採算ラインでもある2ドル台を余裕で下回って割っていることを考えると、これは何か悪いことが起きているのではないかと勘繰っている。
シェールガス業者の淘汰が足りないのか、それとも米国で経済再開しても期待値に届かないことを示しているのかのどちらかだとは思うが、どちらにしてもグローバル原油価格には大きくマイナスに働きかねない。

ちなみにヘンリーハブガス価格がゼロになるかどうかアンケート取っていますので、ご協力ください。


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原油価格が回復すれば少しでも財政資金を稼ぎたい産油国は減産を緩和したい

サウジアラビア、自主減産を6月で停止 市況回復に自信

市況が回復する中で自分だけ損するのはそりゃ癪に障りますからね。

ここにきてサウジアラビアが「自主的に追加減産してた分は今月いっぱいで終わらすから」と宣言してきた。
日経新聞では市況回復に自信と書いてあるが、まあ普通に考えるとそうじゃないねという話だ。
個人的にはこう考えている。

ここまで原油はOPECプラスの減産だけでなく、一時期は増産してやるとか大暴走したサウジアラビアが逆に自主的に追加減産するという話をプラスに織り込み、えっちらおっちらとWTI期近価格が40ドルまで戻る行程となった。

<WTI原油期近価格のチャート>
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しかし、それはサウジアラビアが一応はスイングプロデューサーとして自分の腹を切ってくれたおかげであり、減産中はサウジアラビアの財政は他の産油国よりも追加減産している分厳しくなる。
それだけ当初は強気だったサウジアラビアが態度を180度翻してきたのは4月のWTI原油価格の動きは異常だったということである。

しかしとりあえずここまで原油価格回復してくれば産出幅を一定程度戻して、少しでも財政の圧力を和らげたいと思うのは至極当然な話だろう。
それが意味することは、もうこれ以上減産をドライバーとした価格回復はないわけだし、そもそも価格が回復してくればさらに財政圧力の緩和のためにバンバン減産を解除してくる人達が増加してくるということ意味している。
なぜなら産油国の人達はみんな財政足りなくて、支持を獲得するためのばらまき原資が足りなくなっているからだ。
特に産出シェアの高いサウジアラビア・ロシアの財政はとりわけ厳しく、国民からの支持も押しなべて低下している。
サウジアラビアは最悪暴力でどうにかするというところだが、ロシアは一応形だけっぽいところはあれど選挙をやっているということもあり、プーチン氏としては頭の痛いところである。

以上を考慮すると、WTI期近が40ドルより上に行くとどんどん産油国の減産緩和インセンティブが高まってくるため、どんどん原油価格の上値は重たくなってくるというのは推察しやすい結論だと思われる。
前回OPECプラスが決裂した時は45ドルあたりでロシアが交渉テーブルを蹴ったし、サウジアラビアも売り言葉に買い言葉で大増産とか暴走したので、これより上にすぐに戻ると考えるのはさすがに楽観的すぎると思う。
再度強烈に下落するかどうかはわからないが、少なくともWTIベースで40ドルより上の価格帯で維持できる可能性は全然国際線の航空機が飛べる雰囲気にはない今の状況を考えれば非常に低いと考えていいのではないかと思う。

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コロナウイルスの蔓延で存外に強い銅と鉄鉱石価格

Copper price rally builds as China's spending balloons

鉄鉱石、10カ月ぶり100ドル台 中国の需要拡大で

存外に強い動きをしている。

<銅のチャート>
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FTの記事にて中国にて建設需要が回復してきていることで銅価格が上昇しているという話が記事にされている。
コロナウイルスの感染の先頭だったわけだから終息も先頭なわけで、まあこれは至極当たり前だ。
中国の不動産もおそらく値引きは継続しているものの、量が捌けている状態なので根本的に景気が駄目になっているわけではないかなという感触はしている。

<参考ニュース>
China property market data points to continued recovery

これに加えて記事中には銅のメイン原産地でもある南米では産出量が落ちていることも材料として挙げられている。
ペルーなどは33%アウトプットが落ちているようだ。
これは銅だけでなく鉄鉱石も同様な状態だ。

原油と違って銅や鉄鉱石は南米依存度が高い。
ご存じの通り、南米ではブラジル中心にコロナウイルス対策をあえてしないノーガード戦法とっている国やそもそも対策しても金がない国が大量にある上に、歴史的には欧米とつながりが深いということもありコロナウイルス感染者数が大爆発している。
そのために採掘人員が集められないケースが多発しており、採掘作業に入れずにアウトプットが急減しているという話である。
おそらくだが、鉱山業者の場合は従業員を狭い宿舎に押し込んで働かせるために、全く感染症対策が取れておらず、休暇明けでコロナウイルスに感染したまま戻ってきた労働者がスーパースプレッダーとして宿舎内で爆発的に感染させていることが原因のように思われる。
(そういった意味ではアフリカは他地域からの往来が少ないので感染者数が医療体制の割に少ないように思える)

原油・石炭などの南米産出シェアが低い資源などは明らかに需要減少・供給過多で爆死している状況だが、一方で南米メインの資源についてはコロナウイルスの影響が最後まで深刻化してそうな状況を考慮すれば想像よりも値持ちが良いように思える。
採掘会社は単純に産出量が減少して業績が苦しいという話だが、下流の精製会社も需要減少して製品単価落ちてるのに原料が全然下がらないという二重苦ダメージを受けている状況になっているので、銅・鉄鋼関連業種については慎重な投資態度が求められるように思える。
なぜなら利益が出ない状態で販売数量が落ち込むわけで、大きな減損損失が発生し、場合によっては無配に転落する可能性を無視できないからだ。

SBI証券 iDeCo

意表をつく米国債利回り上昇に注目と真っ先に反応するゴールド

The bond market appears to be signaling the worst is over for ...

久しぶりにここが動意づいてきた。

昨日はADP雇用統計で市場予想の-9000Kに対して-2000K台と労働者の減少幅が縮小したということがポジティブに捉えられ、ここをきっかけに経済再開に対する期待感とともに金利が突発的に上げる動きとなった。
まあ本当に経済全面再開となれば短期ならともかく長期金利の位置おかしいだろと言われればまあ確かにそうっすねという話にはなる。

<米国30年債利回りのチャート>
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ただFEDがQEの解除に向かう思惑というのは基本的に皆無だ。
失業率推定20%前後というのが大きな足かせになる。
過去の動きを考えれば失業率が7%を割るレベルになるまではQEの解除については議論にはのぼらないものと考えられる。
それまでは何が何でも長期金利を低めに誘導するインセンティブがFEDにとって非常に強いだろう。
あまりにも上昇するのであれば日銀のようなYCCだって検討の俎上に上がるかもしれない。
それに利回りが上昇すれば喜んで日本の投資家が入ってくる。
例えばだが米国10年債金利は足元0.75%で、これを日本の投資家は為替ヘッジコスト0.6%を払って0.15%の円利回りで投資ができる。
これが1.4%とかになると円建て0.8%の利回り投資ができる。
そういった短期金利が当面上昇しない未来が描ける段階での円ヘッジによる米国債投資マーケットを考えると皆が金利急騰に怖がり始めれるニュースが出れば大抵の場合はそこが米国債の利回りピークになるであろうとも想像できる。

そういった意味では過度な金利上昇を恐れる必要性はないものの、今までのように全く金利動向を気にせずにリスクアセットを積めるというのもやや危うくなりつつあるように思える。
特にこのファーストリアクションに強く反応したのはゴールドとシルバーである。
特にゴールドは株と違って誰も買いを恐れていない状況から悪材料パンチを食らって下がったのを見る限り、プライスの居所がやはり高すぎるというのが現状だろう。
シルバーは金銀レシオで見る限りまだ割安だが、いかんせんゴールドが下がるときに倍下がるのでエントリーしどころが難しい。

<ゴールドの1時間足チャート>
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<過去参考記事>

ゴールドは中長期的には値上がりが期待できるが、短期的には押し目を待ちたい

今のところ金利敏感のREITなどはまだ経済再開期待の方が圧倒的に強く利回り縮小・値を上げているが、少なくとも利回りがない貴金属については金利という概念を知らない素人を一回は殺しにかかる動きになる可能性が高まっていると考えている。
なおツイッターの方で米国10年債利回りのアンケートってますので、投票よろしくお願いします。


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プロフィール

村越誠

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