村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

JREIT

JREITが金利先行き不安で久しぶりの大幅下落

株、一時下げ転、REITに外国人売り 金利上昇が崩す拡大均衡



積み増そうというのなら今だし、もうイグジットしようと思うなら戻り売りが吉。

ここ2-3日でJREITがそこそこのレベルで売られており、上から下まで5%ぐらいの売られ方をしている。
ただこれはJREIT自体のファンダメンタルズの変化ではなく、JGB金利や米国金利がどこまで上昇するかわからないという不安感による一部金法勢とそれに乗じたシステマティックな売りが主な原因となっていると思われる。
特に日銀が変にマイナス金利深堀みたいな観測を出してきた挙句、途中からそのはしごを外してJGB先物が大荒れに荒れていることがより金利に不安感を出している。

<ご参考記事>
http://www.doramemon7743.sakura.ne.jp/doramemon1911.html
(どらめもんのサイトに飛びます)

ちなみになぜ金利が上昇するとREITが下落するかというと、投資家は主に債券利回りとJREIT配当利回りの差を重視していることに加えて、JREITの金利負担動向も重視していることから、金利変動に対する敏感度がそこそこあるからである。
さらにこれが金曜日ということもあり、この際だから少しポジション落としておくかという人が多かったと想定されることも若干ながら売りの加速につながったものと思われる。
あとは米国勢が月曜日休日で3連休なので、外国人勢の売りもあり、少し不運が重なったようにも思える。

ただ足元のJREITの数値だと配当利回りはおよそ3.48%であり、過去2013年や2015-2016年にかけての3%割れるレベルとくらべるとまだ配当利回りはプレンティな水準あると考えている。
また少なくともすぐに現在の日銀の金融政策が変更される可能性は低く、JREITの配当利回りとの利回り較差をよく比較される10年債利回りはせいぜいあって0.1%までの上昇だろう。
つまりここからせいぜい20bpsの上昇程度だ。
(むしろ0%いくかどうかも不明と考える人も結構多い)

よりディープに考えるならJGB30年債利回りの位置がどうなるかの予測も重要だろう。
足元で0.1%から0.43%へ上昇しており、米国が利上げしていた時期の利回りは0.8%アラウンド。
今回米国は来年もう1回ぐらい利下げがありそうという観測がまだ市場には残っているし、そもそも利上げの可能性についてはまだ0を維持している。
そのことを考えるとJGB30年がすぐに0.8%まで戻ると考えるのも少し難しい。
少し20年もテンションが高いが、足元0.29%で利上げ時の平均が0.55%、多く見積もってもあと20bps債券利回りが上昇するかどうかのレベルだ。

<日本国債20年利回りのチャート>
タイトルなし


そこからJREITの配当利回り3.5%だと、過去配当利回り3%切るレベルの時のJGB30年1.5%と比べると未だスプレッドはかなり残っていると考えられる。
加えてJREITのEPS自体が6%ずつぐらい上昇続けていることも考えれば目先の金利動向不安以外に売る材料というのは見当たらない。

またJREITのETF代表である銘柄コード1343を見ると久々の出来高112万株と大商いになり、売りに対して相当数買いに回っている人も観察することができる。

<1343のチャート>
タイトルなし


つまりここから今日のような勢いで急加速に売られるとなるなら、さらに買いに回るプレイヤーが増加して出来高が増加していくことを意味しており、その場合にはそこで買った人達が短期的に利益が乗る水準レベルにまでは戻るものと思われる。

ただし、いや米国金利動向の方がJREITへ影響与える大きさはでかくないかという意見もあるので、買う・売るの判断はその人の国債金利先行き見通しによるものと考える。
金利がまだまだ上がるというのなら戻ったところで売却してイグジットを考えてもいいだろう。
逆にいやいや、金利がそんな米国利上げしていた時レベルに戻るなんて再来年まで考えられないでしょというのであれば積み増しで良いだろう。
少なくともJREITの絶対的なバリュエーションが高すぎるというのは今のところ売られている材料では決してないと思う。 

ちなみに個人的には積み増しをしているけど、失敗だったら笑ってやってください。
なぜなら米金利上昇と日銀のコミュニケーションミスが重なって生まれた金利上昇不安だが、やはりそこまで過激な金利上昇になるかというと、とてもそういう風には思えないからだ。


日銀決定会合前に2400ptに到達するなら東証REIT指数は全売り

株価指数リアルタイムグラフ - 東証REIT指数



いくらなんでも馬鹿げたチキンレースからは降りたい

JREITについては金法勢から買い遅れているということもあり自信ありといったところだったが、ここもとの上がり方は少しペースが速すぎると感じている。
特に足元は月末の日銀決定会合での追加緩和期待だとかで上昇材料が増加しているとかいう話だ。
個人的にはさすがにこれ以上金融政策でどうのこうのできることは少ないと思う派だし、地銀の苦境を考えればやるべきでもないと思っている。
そしてそういった金融緩和期待を前提としたJREIT買いも入っているとかいう話もあるようだ。
いやー、それは日銀決定会合前にあんまりにも上がりすぎると自己実現的にそれに期待しちゃっているという評価になってしまうため、通常は日銀決定会合後に期待剥げで売られるというのは目に見えている。

今個人的にはJREIT指数については過去の配当利回り動向を見て考えると2400ptを利食いポイントだと考えている。
現状は2400pt以上はリスクリターンが見合わない領域になるため、やはりそこまで行ってしまうといくらマイナス金利で買わざるをえない生保・地銀勢でも躊躇するレベル感になるだろうと感じる。
10月に入ってからの上昇確度が続いてしまうと、計算上は日銀決定会合前ちょうどぐらいに2400ptに到達してしまうような勢いなので、10月下旬に改めてどの位置に東証REIT指数がいるのかを考えたい。
一旦2400ptにたどりつくと過去の配当利回りの上限に限りなく近いレベルに到達してきていることからリスクリターンが徐々に見合わなくなってくる。
個人的にはそのようなリスクは取りたくないと思っている。

それに日銀決定会合期待ならそれが裏切られた後に、過去の例を考えれば大体半年ぐらいうだうだ横ばいが続いたところで途中で投げが入り、ここまで上げた分の半分弱ぐらいを吐き出したところで下げ止まるだろうと個人的には思っているので、それをじっくり待ってもよいだろうと思う。
JREITの配当水準だってオフィスの家賃がもとに決まっているんだから、そんな家賃がばかすか節操もなく上昇するような経済情勢でもないし、現状は2400pt以上(配当利回りでいうと3%切るか切らないかぐらいの水準)はバブルでもない限り手出し無用であろうと思う。
(というより配当利回り3%きっちゃうと今メタメタに売られている高配当株の方がよっぽど魅力あるように思えるのは私だけであろうか?)

逆に言えば2400ptまで上昇するというのに対してはそこそこ自信が個人的にはある。
それは東証REIT指数が2200ptの段階でまだ下記のような浅い分析の記事がのっかったりしているからだ。

「J-REITは上がる」と信じる人がハマる落とし穴

 

米国金利が反発したのにJREITがまだ上昇している背景

東証REIT指数、2100台に 約12年ぶり
<東証REIT指数のチャート>
タイトルなし


木曜日はさすがに国債金利低くなりすぎだろということで米国債中心に金利が反発し、同様に米国REITも値下がるという展開になった。
普通に考えれば米国REITが下がるんだからJREITも下がるだろうと考えるだろうが、ところがどっこいということで金曜日は金利高も無視しての大幅上昇になった。

このブログでは再三記載している通りJREITは日本国債の金利がなくなっていく中で、金融機関にとっては重要なインカムゲイン収入源であり、いずれかの段階で買わざるをえない展開に追い込まれるだろうと考えている。
しかし、現在はまだ継続的な買い手は中長期マネー運用メインの生保までであり、地銀はまだ十分なポートフォリオを構築できていないと以前のブログでは記述した。

<過去参考記事>

日銀考査で地銀がJREITの買いに出遅れているという噂


そしてその原因は日銀考査が邪魔しているというところまで推測している。そして地銀の中にはそこそこ利益が乗っかってきたということもあり、JREITベアファンドを買って実質的な一部利益確定を進めていた人達も相当いたはずだ。
しかしJREITが上昇していく中でおそらくだが、日経新聞でJREIT指数2100到達という記事が大きく出てしまったため、これも推測だが地銀などのお偉いさん方から「そういえば我が銀行のポジションはどうなっているんだね?」と聞かれた担当者が「はい、持っているポジションとベアファンドで両建てになっているので損益ゼロです」とか発言してしまい、お偉いさん方の逆鱗に触れてしまった可能性がある。

そしてその後待ち受けているのはベアファンドの解約指令であり、この2100の大台に乗ってからの初動上げはおそらく両建てになっているベアファンドの解約からスタートしているものと思われる。
だから金利が上がろうが下がろうが関係なく、売りポジションが解約されているわけだから上昇するわけだ。




一方で米国REITは買わざるをえないという人がいないので普通に金利が上昇すれば売りという自然な反応をしているのだと思う。
それにJREITは米国REITと比べても投資バリューがあることも前回ブログでは記載した。
このまま自分がターゲットとしている2200-2300まですんなり到達してしまうのかどうかじっくり観察していきたいと思う。
とりあえず2200-2300の間に到達するまではポジションの追加で問題ないだろう。
でも無限に上がるわけでもないので2300より上のムーンショットみたいな上昇は素直にポジションを利益確定してさっさと撤退したいと思っている 。


日銀考査で地銀がJREITの買いに出遅れているという噂

あくまでツイッター観測レベルの話ですが。

どうやら地銀が日銀考査でJREITの買いが出遅れているという噂のようだ。いくつかツイッターを抜粋しておきたい。


なるほど、確かに足元でJREITの大幅買い越し主体というのは生保であり、生保は中長期マネーを扱うということもありJREITに手を出すハードルは地銀と比べては低いということだろう。


そして日本国債の利回りがほんとに長いデュレーションリスクを取らないと利回りは取れないし、外債も米ドルについては長期金利が短期金利を下回る逆イールドが発生しちゃっているし、ユーロ建てもかなり金利が潰れてスペイン10年国債さえ0金利になろうとしている。

でも高配当利回り株といった株資産に手を出すにはリスクが高すぎる。
ということでJREITを金法が買わなければいけない状態になっているというのはかなり見えやすい状況になっている。

それにJREIT自体は実は諸外国REITと比べるとお得感がある。
REITの代表格はやはり米国REITだが、米国REITは実は足元で少し苦しい。
JREITの利回りは足元で3.62%、米国REITの配当利回りはおよそ4%と絶対値ベースでは確かに米国REITの方が利回りが高いが、対10年国債利回り格差でいうとJREITは3.8%、米国REITは2.5%とJREITに軍配がある。
さらに日本円から米ドルに通貨をヘッジするコストは2.46%となっている。
日本の投資家が為替リスクをゼロにして米国REITに投資すると1.54%しか利回りが残らないのだ。
しかも米国REITの最大の弱点はショッピングモールREITで複数の小売り業者がデフォルトを起こしており、空室リスク上昇懸念が生じており、ここ数年EPSが上昇していないことにある。
一方、JREITは堅調なオフィス需要を背景にまだEPSが上昇しており、配当金増額が見込める。
こういう諸々を考慮すると個人的なそろばん勘定と過去のバリュエーション履歴を見ると東証REIT指数は2200-2300の間ぐらいまでは上昇余地があるとにらんでいる。
(そこより上はちょっとどうなるかよくわからない)

なかなか押し目がなくてつらいところだが、押し目がないところは少額ずつ積んでいって押し目ができたところが大きめに金額を積んでいくという作戦に出ている。
それに冒頭のように日銀が地銀のJREIT買いを邪魔しているのであれば、最後地銀が買い向かうまでは十分に高い位置で地銀が玉を買ってくれるということもあるので、まだ自分の後ろに買い手がいるという安心感がある。
個人・外国人が売り越しというのが若干不安感があるので、一定程度の下落というのも頭に入れながら積み増しをターゲットプライスまで続けていこうと思っている。 

日本株を買うよりはJREITを買うほうが吉

東証REIT指数、11年7カ月ぶり高値 利回り求め資金流入

年金だけだと2000万円不足だと聞いて資産運用を始めようと意欲の湧いている人が増えているというが、足元の相場でいうと日本株の動きは非常に難しい。

このブログでは再三記事にしている通り米中貿易摩擦に伴う設備投資関連株へのダメージが深く、設備投資関連銘柄の多い日本株については米国株と比べて不利だし、特にすごい割安というわけでもない。
日本株を買わなきゃいけないという理由を見出すのが難しいのが現状だ。

一方でJREITは日本株に比べるといくつかの点で有利だ。
一番大きいのは地銀が余らしている預金の振り向け先が円資産だとJREITしか流動性ある上に、株よりはリスクが低いというところにあるだろう。つまり地銀はJREITを買わざるを得ないという状況にある。
二番目に有利な点としてJREITはREITの中でも国際的には投資妙味が高いことが挙げられる。JREITの分配金利回りが3%後半ある一方で、米国REITは利回り4%と国債金利とのスプレッドを考えるとJREITの方に投資妙味としては分がある。
しかも米国REITの場合は中にショッピングモールREITが結構入っているが、ご存知の通り米国のショッピングモールはECの拡大に伴いかなり苦しいといわざるをえない状況である。

こうした2点が日本株よりもJREITを選好するべきだという話になる。
ただ、JREITにも一点死角があるとすればWeworkの存在だ。
現在不動産市場ではシェアオフィス勢が従来家賃より高値で床を確保しているというのだが、又貸しビジネス的な側面の大きいWeworkについては赤字垂れ流しかつ最終的にどう黒字化までもっていくのかさっぱりわからなく、仮にいきなり資金調達の糸が切られるとにっちもさっちもいかなくなる危険性がある。
その時気づいたらオフィス床面積の余剰感がいきなり大きくなり、家賃下落を招くという危険性があるので、WeworkのクレジットリスクについてはJREIT投資にあたって気配りしておく必要性はあるかもしれない。 


図解入門ビジネス 最新J-REITの基本と仕組みがよ~くわかる本[第2版] 



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