村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

JREIT

不動産価格は15%下落をストレスシナリオとして良さそう

不動産の価格「下がる」9割 民間、投資家に調査

残念ながらJREITの利益確定を見過ごしてここはそこそこダメージを負ってしまった次第であった。

<東証REIT指数の推移>
タイトルなし


自分の考え方が間違っていたということもあり、色々新しい報道を見ながらシナリオを練っているところであるが、その考えをまとめておきたいと思う。

色々報道や機関予測などを見ていると、不動産価格については全体的に15%の下落を下限ぐらいに考えるのでいいように思える。
上記日経新聞リンク記事を一部抜粋したものが下記文章になる。

以下記事の一部を抜粋
2020年末にかけての不動産価格について、「5~15%下落」との回答は65.5%、「15%以上の下落」は23.8%だった。上昇を見込むのはわずか0.4%だった。

5-15%の下落というのはかなり多くのプレイヤーが予測している範囲のように思える。
これは日本ではないが、イギリス中央銀行が公開しているストレスシナリオでも不動産について15%の下落をストレスシナリオとして挙げている。
リーマンショックのような金融システムショックではBOEも35%の不動産価格下落をストレスシナリオに掲げていたが、それよりも浅くて済むという判断をしている。

<過去参考記事>

BOEが発刊した金融安定レポートから読み解く金融市場


この判断は今回は金融システムの崩壊から来る不況でないということと、経済崩壊を食い止めるために銀行に手厚い支援策を用意したり、政府が積極的に劣後ローンを差し出して銀行の不良債権増加を和らげようとしていることにより、不動産価格のファイヤーセールがリーマンショック時と比べれば規模感がずっと小さいということだと思う。


ということを考えていれば、不動産価格にとりあえず15%の下落というかけ目と銀行勢の利回り追求はいつか戻ってくるということを考慮しておけばJREITは最高値から15%下落の位置まで戻る可能性は相当程度高いと思われる。
もちろんJREITはもっと価格感応度の高いオフィス中心であることやホテルREITも入っているので当面はボラも出るし、どの段階でそこまで戻るかは今のところ判断がつかないが、とりあえず過去3年移動平均線より低い位置にいるならてきとーに積み立て買いすればなんとかなるんではないかと思っている。

ということで個人的には泣く泣くJREITナンピンを毎月積み立てる形の対応を取っていこうと思っている。
(結局お前ドナンピンじゃないかという批判は一切受け付けません!キリッ)

クラウドファンディング不動産投資「A funding」

インヴィンシブル投資法人の暫定賃料契約変更についての所見

長々とした言い訳文章書いてるけど、どう考えても投資家馬鹿にしすぎでしょ。

JREITではホテルREITがどういう臨時措置を取ってくるのかと話題になっていたが、インヴィンシブル投資法人が斜め上な適時開示リリースを出してきたので、これをまとめたいと思う。
詳細については下記リンク先を参照してほしい。

ではその適時開示を読みながら以下のまとめを読んでもらいたい。

・知っておくべき前提知識
元々MHMグループがインヴィンシブル投資法人が保有する物件の83物件のうち73物件を賃貸中。
MHMグループはこのREITのスポンサーであるフォートレスの関係法人が運営するファンドから出資を受けており、実質的にMHMグループの株主はフォートレスである。
なお、フォートレスはソフトバンクグループが2017年に買収した不動産メインのファンド会社である。

<参考サイト>

検索結果

・1の概要項目

(この時点でお前のところのリスク管理どうなっとんねんという感覚もあるが)
そしてMHMグループの経営が厳しいということで以下のような措置を73物件に対して6月末まで措置するとのこと。

①賃料契約には固定費用+収益に基づいた変動賃料があるけど、固定賃料を免除するとのこと。
(減額や猶予ならわかるけど免除!?)

②MHMグループが負担していた物件管理費(対象物件の保守メンテナンス)を当投資法人が負担するとのこと。
(いくらなんでもおかしくない?)

③そしてMHMグループに対して払っている管理業務受託手数料を営業継続できるように引き上げるという内容である。
(なんで実質補助金を株主の財布から出さなきゃならないの?)

と上記3つの株主訴訟さえ視野に入るレベルのバリバリの相反利益な契約変更をぶっこんできた。
概要を見ただけでもこれはありえないでしょという話がずらずらと並ぶ。

・そしてこれ以降の2の経緯のところにこれに対する長々とした言い訳が続く。

①MHMグループの契約において、MHMグループは固定と変動費用のミックスで営業利益のアップサイドを当投資法人に払う仕組みになっていて、MHMグループは足元の状況に備える財務基盤がない。
(そんなの知らんがな)

②という事情はあれど、当投資法人の利益の大半はMHMグループからの運営だし、色々貢献しているからホテルオペレーターとしての運営能力は問題ない。
(財務基盤については運営能力にカウントしないんですか?)

③賃料を減免しないとMHMグループが倒産する可能性が高い。
なのでホテル所有者には一定の損失をかぶってもらう必要がある。
(いや、そういうのコミコミで契約ってされてますよね?)

④フォートレスがMHMグループに対して13億円追加出資する予定だけど、それ以上の追加出資はできない。
(なんでできないかは理由が書かれていない)

⑤固定賃料支払い猶予しても契約上あとで回収できないのと、税法上利益計上しなきゃいけなくて現金流出するので猶予では対応できない。
(税法上の理由は理解できたけど、なんで猶予しても固定賃料はその後もらえないのかよくわかりませんでした)

⑥代替先検討したけど、今よりずっと条件悪い契約になるし、代替先が運営入るまでにラグが入って賃料入らないから不利と判断。
(まあわからなくはないが、固定賃料猶予したら同じじゃない?)

⑦今回で多大な損失をMHMはかぶるから、それを和らげるために物件管理費用負担するし管理業務受託手数料も引き上げて補助します。
じゃないと優秀な人材がいなくなるし、将来の運営に悪影響が出る。
(いや、それはフォートレスが追加出資するか融資受けて対応するのが筋じゃね?)

全体として結局はフォートレスが投資家を誘致するためにかなり運営会社にリスクを過大に取らせた後先構わぬ運営方式取ったけど、それが今回のコロナウイルス騒動で全部ご破算になったのですんません勘弁しくださいとばかりの大盤振る舞い賃料契約変更(一応6月末までの暫定措置と言い張っているが)となった。

まあこんなクソムーブ見せるようなリスク資産には一切手を出すのはないなと思う次第である。
どたんばで投資家を裏切る行為を見せる投資対象なんて確かに調子いい時はアップサイドが出るのだが、長期投資とかしていると絶対にどこかで爆弾引いて死ぬパターンなので信用するに値しない。
あとソフトバンクに投資家として関わったら不幸になるというのは間違いない。


REITで資産運用 徹底活用ガイド2020年版 

長期国債の金利が上がる気配は今のところなしでJREITに有利

生保、超長期債へシフト 新規制視野、リスク抑制策 金利上昇阻む伏兵に


超長期債に需要がどんどんシフトしていくことによって国内金利が上がる気配はなくなりつつある。

上記ニュースは生保が超長期国債に資金を移動しているという話である。
その前に足元の円債の運用状況について確認する必要がある。
10年債についてはプラスに浮上してくると、余資が大量にある銀行勢がとにかくマイナス金利を回避したいがためになにがなんでもポジションを取るという気概が強く、10年債プラス金利は見えても一瞬しか続かないという状況が続いている。
一方で超長期債はデュレーションが長すぎるという観点から銀行勢は触りにくく、主要プレーヤーは生保や年金などの長い資金を扱う人達である。
そのうち、生保の人達が規制強化によって資金を外債から超長期円債に移しているということのようだ。
しかも資金移動に加えて、足元のコロナウィルス騒動による景気下押し圧力も加わって金利低下圧力が働きやすくなっているのは想像に難くない。
記事中にもあるが20年債0.1%、30年債0.2%もありうると書いてある。
正直そこまでいくのかどうかということやそれが定着するのかどうかはわからないが、少なくとも30年債でいうと米国が政策金利をバンバン引き上げていた2018年の0.8%台というのはやはり望みにくいということは確かであろう。
そうなると国債運用による投資収益はやはり下がらざるを得ないというのが現状だろう。

しかし、そうはいっても余資をどこか利回りがあるところに投資して運用をすることは避けられない状況にある。
株で余資運用というのもあるが、足元の状況では日本株だけでなく世界株全体への投資を増やすこと自体が難しい。
一方で固定金利運用は円債は上記のように厳しく、社債も劣後債クレジットをノールックで買うしかない。
外債も米国が政策金利を引き下げてこないと為替ヘッジ後で十分なリターンを得るのが難しい状況にある。
そうなれば残されている道はやはりJREITになることは当然の帰結のように思う。
あるいは米国REITや欧州REITに投資をして為替ヘッジをかけるか?

少なくとも2019年頃に起こった米中通商合意に伴う金利上昇懸念からJREITが急落する可能性というのは足元払底した。
あるとすれば本当に景気後退懸念からオフィス家賃への影響が懸念されたファンダメンタルズ売りというところだろうが、災害系で景気が根本から崩れるというのは歴史的には例がほとんどないため、辛抱強くホールドしていきたいと思う。
まあさすがにホテルREITは今持っていたいかというと話は別だけどね。
 

国債も駄目で株も駄目なら辿り着く先はJREIT

<JREITETF(1343)のチャート>
タイトルなし


困った時に行き着くのはJREIT。

コロナウィルスとFRBのバランシートの行方で株価が不安定な中でJREITの堅調さが際立つ。
まあJREITに限らず米国REITも堅調だが、日本人投資家にとっては円建てで投資できるJREITの方が気が楽に決まっている。

主な買い手は引き続き生保・地銀勢であることは間違いないだろう。
コロナウィルス騒動で世界の国債金利がドカ下がりする中で、為替ヘッジ後で金利が残りそうなところが再び全滅するレベルの動きになっている。
しかもコロナウィルスが短期的に解消するわけなんて既に目途はない。
ただコロナウィルスによって景気が破壊的に低迷するかというと、終息宣言が数カ月内に出てくれば経済活動は再始動するわけで、おそらく1-2四半期ぐらいの影響度を各プレイヤーは見ていると思われる。
でも機関投資家にとっては四半期ごとの決算が重要であり、そこで利益を固められる投資ができなければクビになるというプレッシャーが常にかかっている。
つまり機関投資家的な目線に立てば株は買えないけど、国債ではリターンが出ない。
社債を触るという手もあるが、社債も金利が低くてリスクリターンが見合わない。
また為替をオープンで取るということもできる量は限られている。
というところまで考えれば最後に行き着くところは十分にリスクプレミアムが残っているJREITということになるのも仕方がないと思われる。

JREITは未だに10年債金利に対して3.5%のプレミアムが残っている。
これは割安とは言えないものの、割高とも言えないレベルの水準感だ。
もちろんJREITにもホテルREITが入っており、ここはコロナウィルスの影響を多大に受けるが、組み入れ比率は所詮一桁後半だ。
一番重要なのはオフィス市況であり、ここは今のところまだ堅調な推移をしており、家賃もじりじり上がっていることから一桁前半レベルのEPS上昇も期待できる。
そう考えれば配当利回り3.5%+EPS上昇一桁前半=5-6%ぐらいのリターンが高い確度で未だ狙えるリスク資産だ。
ここに仕方ないから買うしかないマネーが入ることにより、足元じりじりと再びJREIT価格は回復傾向で進んでいるのが足元の推移だ。
もちろん足元で社債もハイイールド中心に少し緩み感が出始めていることは承知しているが、投資適格にまで波及してJREITにまでリスクプレミアムの拡大が波及するのかどうかまだ見渡すのが難しく、含み益が出ている既存ポジションの保有継続はなんら問題ないという認識を持っている。
またJREITの利回り自体がもちろん米国REITより利益相反問題があるというところはあるが、配当利回り面で有利というのも見逃せないポイントだ。

以前から書いているが、東証REIT指数のターゲット値は2400ptで継続して考えており、ここまでは保有を引っ張りながら配当利回りも享受していきたい所存だ。
 

JREITは国内金法勢の押し目買いが入るが、油断は禁物

REIT、国内勢が押し目買い 分配金増の期待強く



個人的には強気派だけど、それでも不安に思いながらの投資である。

<東証REIT指数のチャート>
タイトルなし



JREITについては東証REIT指数ベースで2250から2100までここ数日程で比較的大きめな下落をしたが、一気に2200pt台まで回復してきた。
2250まで戻れば少なくとも2200以下で売ってしまった人達を振り切る形で非常に買い方にとつては形の良いチャートになる。
JREITについてJGB金利に対する先行き不安感が下げの大半の原因だと認識し、ファンダメンタルズには大きな変化はないと考え、プライベートでは買い増しを行った。

<過去参考記事>

JREITが金利先行き不安で久しぶりの大幅下落


特に8日~13日にかけては出来高も見ていくと、多少は初動ミスっていたとしてもいいので買い増ししろといった国内金法勢の買いが入っていった。
また今回の下げはだらだら下げではなく、横ばいのところから急落したということもあり、本間宗久の相場三昧伝のところによる上昇して横ばいとなったところの急な下げは買うべしという言葉も信じながら買い増しを行っていった。


本間宗久相場三昧伝-相場道の極意-

一応は日経新聞の記事を見る限りにおいては、債券運用難の中で余っているマネーが流入してくる過剰流動性相場というビッグピクチャーのもと、3.6%もの配当利回りが期待できるJREITへのエクスポージャーを増やしたい・あるいは国債償還とともに増やさざるを得ないというのはロジック的に言えば至極真っ当な意見だろう。
またいつも比較されている10年債利回りとのスプレッドは3.5%あり、2013-2015年のころに続いた3%以下と比べれば配当金利回りのスプレッドバッファーは十分にまだあるものと思われる。
また足元で引けにかけてJREITの値動きが強含む動きもプラス材料で、これは国内金法勢のパッシブJREIT投信買いが多いことを意味しているものと思われる。
わざわざ後場引けですっ高値でJREITを買わなきゃいけない理由なんて、コンマベーシスきちんと東証REIT指数をトラックする必要性のあるパッシブ投信がどかどか引け間際に買う以外にあまり理由が見当たらない。
(アクティブなら流動性の高い寄りに買う確率の方が高いと思う)

ただ相場は絶対こうだらこう動くという法則はなく、あくまでそういう可能性が高いという見方でベットしていくわけで、もちろんここからNAV倍率1.2倍というのが高すぎるという理由で売られる可能性もなきにしもあらずだ。
あくまで個人的には買い方の理由の方が合理的だし、まだそれに対して懐疑的に思っている人がいるのだからそうした人達が買いに回りきるまでは十分時間的猶予はあるという判断のもとに買っているが、もちろんこの推測だって間違っている可能性は十分にある。
それにここから景気見通しが大幅に引きあがっていき、米国金利とJGB金利上昇というのがJREIT投資にとっては一番怖いリスクであり、このJREIT投資自体が金利リスクを背負いながらの投資ということも、買い方も売り方も認識しながらの投資になっている。
(多分JREIT相場が崩れっぱなしになるとすればNAV倍率よりもこの金利上昇リスクの方が大きいと思う。)
買い方が買う理由・売り方が売りたい理由のどちらの考え方についていきたいかは個々人に任せようと思う。 
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