村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

セクター投資アイデア

エネルギーセクターに弱気な記事が連発


コロナウイルス最大の被害者セクター。

ここまで自信を持って米国エネルギーセクターショートをしてきたが、いよいよ何か絶叫的なことが起きそうな予感がしている。
上記ツイートの通り、フィッチが中長期エネルギー価格を下方修正し、BPもオイル需要ピークについて言及し、大手石油トレーディングTrafiguraも直近価格は実力以上、OPEC月報でも需要見通し下方修正といいことがない。
普通はこういうニュースが連発されるときは相場が急変動していて、実はこういうのが出ると底打ちっていうパターンが多いのだが、今回は再度天然ガス価格が弱含みになり始めているのを見るとそうはなっていないことがうかがえる。
OPECプラスの減産も緩和されてきていることからワクチン開発・量産が完了して航空需要の開発や移動の活発化がないことにはエネルギー価格のアップサイドは基本的にないという認識でいいのではないだろうか?

一般的にはエネルギーセクターの波は大きく10年ごとに変わると言われている。
海運とかもそういう風に言われていたりするが10年天国が続いたあとに10年地獄が続くと言われるほどサイクルが長い。
エネルギーバブルの崩壊は2014年から起きたが、かれこれ6年たった今でもこの状態で、かつコロナウイルスによる消費減退もあればあと最低でも4年苦しい状況が続く可能性は十分高いだろう。
さらにエネルギーセクターはグローバルに見ると新陳代謝が非常に働きづらい業界でもある。
米国エネルギー企業の場合は駄目なところからバンバン潰れてくれるが、グローバルに見ると国家の威信がかかった企業やそもそも財政の大きな部分を担う国営企業が非常に多い。
そのため低いエネルギー価格が続いたところで、はいそうですかと潰れてくれるのは米国オンリーであり、その他の多くの国では国家の威信をかけて銀行与信を与えて存続を続けようと努力する。
最近だと米国以外でまともにぶっつぶれたエネルギー会社大手なんてベネズエラのPDVSA(通称ペドベサ)ぐらいではないだろうか。
そういった点もエネルギーセクターがすぐに循環してくれることを期待するのが難しいということもあり、個人的には原油価格は再度大幅下落(WTIで25ドルあたり)はテールリスクとして十分考慮の範囲に入るだろうと考えている。

そういった意味で保有しているロング玉をヘッジするには米国石油セクターショートというのが無難な選択肢であることを相当程度期待している。

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ショートするならエネルギー株からが無難な気がする

一番弱いセクターからショートした方が無難だろう。

VIXコールが動意づいたということもあり、いよいよ相場も分岐点にせまってきたような感じがし、いろいろロングヘッジを考えたくなる地合いに変わりつつある。
しかしここまで4-6月にかけて多くの市場参加者がショートで入って焼かれたことを考えると、例えば日経ダブルインバースとかを単純に仕込みにいくのはいささか単純すぎるし、もう少し工夫をして逆つかれたとしても比較的ましなショートをすることをめざしたい。

そこでここまでのセクターETF動向を思い出したい。


日本株だと個別株ショートするか日経インバースしか選択肢がなく、残念ながら信用口座を開いていない人は個別株ショートができないし、日経インバースははたして本当にこのタイミングで行って逆つかれないかと言われるとよくわからない。
これが米国株だとS&P500ならまだしも、バブルっぽいからとNASDAQ100指数のインバースとか触った日には大炎上食らったわけだし、まだその芽は尽きていないと感じており、こういった脳死ショートは危険だと感じている。

そこでインバース系ETFがたくさんある米国でもう少し色々考えてみたいと思う。
普通に考えれば人気セクターより不人気セクターをショートしに行く方が無難だろう。
そうなると金融セクターかエネルギーセクターのショートのどちらかになる。
自分は金融ショートではなく、エネルギーセクターショートの方が分があるように思える。
足下で相場のけん引役になっている個人投資家の動向を示すロビンフッダーの動きを見るとそう見えるからである。

<過去参考記事>

ブラックロックの決算から見る投資家動向(2020年2Q編)


金融セクターは政府の対策で動きやすいというのに加えて、全銘柄が駄目なわけでなく、S&P Globalなど一部銘柄は最高値更新していたりする。
なので、ロビンフッダーの動向を集計してみると、意外と資金フローはましな動きをしている。

<金融セクターETF構成銘柄のロビンフッダー保有増減5日平均>
タイトルなし


一方でエネルギーセクターはロビンフッダーの動向を見る限り完全に見限られている。
しかも全員やっている業務は似たり寄ったりということもあり、ほぼ全員同じような沈み方をし始めている。

<エネルギーセクターETF構成銘柄のロビンフッダー保有増減5日平均>
タイトルなし


原油価格についても、財布事情が厳しい産油国がすでに減産の縮小に動き始めており、加えて米国の一部州の再ロックダウンが出てきたら40ドルを保つのは難しいだろうと考えている・
以上を考えて、DRIPやERYなどのETFで一部株ロングポジションをヘッジするような形で追加して動きたいと思う。

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いよいよロビンフッダーが航空株から脱出し始める

<米国>アメリカン航空が大幅安 公募増資とCB発行で希薄化懸念

懸念していた現象がいよいよ発生し始めている。

昨日はアメリカン航空株が公募増資とCB発行で株価が-6%と大幅安になった。
今足元でコロナウイルスが直撃している業種については、こうしたエクイティ調達による既存株主価値の毀損が懸念されているし、だからこそ一回買いエントリーで航空株触ったバフェット氏は途中で航空株をぶん投げたと思われる。

<過去参考記事>

既存株主にダメージを与える形で債務再編を強行する航空セクター

上記参考記事でも書いているが、まだ公募増資やCB発行なら希薄化はましなレベルで、DES(デットエクイティスワップ)を食らうパターンがデフォルト以外で最も既存株主価値が希薄化される事象になると個人的には推察している。
特に航空株は普通の有利子負債以外に巨額の航空機リース債務が存在しており、航空機リース会社に対してDESを実行するというケースが出始めていることも気がかりだ。
カンタス航空などが国際線の再開延期などしているのを見ると、本当は公的支援を何かしらの形で受けられればいいのだが、おそらく公的支援を受ける前提条件にこうした既存株の希薄化を伴うエクイティ調達を強いられる可能性は相当程度高いというのがアメリカン航空株のニュースから読み取れるかと思う。
(あるいは公的支援受けたけど資金が足りず、調達おかわりせざるを得なくなった時など)

こうしたニュースを背景にいよいよロビンフッダーも航空株から足抜けし始めているのがデータでは見え始めてきた。

<ロビンフッダーのアメリカン航空株保有口数増減>
タイトルなし

<ロビンフッダーのデルタ航空株保有口数増減>
タイトルなし



投機的なロビンフッダーが買わないならば足元航空株を買う人はいるのかと考えると、個人的には誰も思いつかない。 
このタイミングで航空株を触れる機関投資家はほとんどいないだろう。
もし今航空株触って逆をつかれた場合は担当者が失職するリスクがあるからだ。
例えば今IT株を触って逆をつかれた場合でも顧客への説明においてはまあしゃあないですねぐらいの話で済むだろうが、航空株だったらなんでお前まだ持っているんだと詰められることは確実だからだ。
ロビンフッダーの保有口数増減を見ると、まだ保有口数上位ツートップのフォードとGEは買い増ししているものの、第三位のアメリカン航空株から脱出し始めているのを見ると航空株は一足先に反発相場は終了したという認識でいいんではないかと思っている。

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不動産会社の財務諸表の見方について解説

レオパレスが希望退職、1千人規模 前期700億円赤字

コロナ不況で不動産販売できないところが一部自転車操業になるかもしれないので解説しておこうと思う。

不動産販売会社というのは基本的には不況・突発的な金融システムリスクに弱いと言われている。
そして場合によってはリーマンの時のように黒字決算のはずなのにいきなりデフォルトしたりというパターンがあったりする突発的なリスクが高い。
さらに不動産販売会社は開示された決算短信の損益計算書を見ても参考程度にしかならない。
以前の記事で銀行の決算は不良債権の増加が後から出てきて引当金損が出てくることから、決算数値だけ見ても意味がないということについて解説したと思う。
今回は不動産販売系会社についても若干似ているところがあるので解説しておきたいと思う。
 
不動産販売会社の決算というのも実は発表された純利益とか営業利益とか見ても出遅れなのである。
その理由は決算のシステムにある。
不動産販売会社というのは売上を計上するのは顧客に物件を引き渡したときである。
顧客に引き渡すまでは販売用不動産は流動性資産に計上される。
この流動性資産に計上される販売用不動産というのは顧客に引き渡すまでにかかった費用総額となる。
一方で顧客は国にもよるが引き渡し前に頭金を入れたり一部現金を先に不動産販売会社に差し出す。
そして顧客に引き渡せる状態になり、正式な引き渡しが終わった時に顧客が最終的に払った総額を売上に計上し、販売できた不動産のコストを費用に入れてPLを形成する。

ここまで説明すればわかると思うが、株価はこの引き渡し前の仮契約状況を見て動く。
だから真に見るべきなのはその不動産販売会社の仮契約状況とその収益性目標である。
決算短信見てあーだこーだ株価を論じるのは3周ぐらい遅れている。

そしてツイッターをやっている人は不動産クラスタの人達のつぶやきを見ればわかるが、基本的に不動産販売会社の経営者というのはツーブロックゴリラでリスクを顧みずに自分の手が広げられる限界で業容を拡大させようとする。
つまり顧客から一部差し入れられた前受け金をすぐに次物件の仕込みに使うのである。
しかもそこに銀行から借り入れも追加で行って限界までレバレッジをかける。
大抵の不動産販売会社の経営者はもう後先考えずこのやり方を行う。
(だからすぐ自転車操業になる)
これは好景気で不動産販売が上がり調子の時はまるで無限に稼げる打ち出の小づちみたいな現象が発生する。

しかし、何かの事情でパタと不動産が売れなくなったときどうなるだろうか?
決算の損益計算書は仮契約をして引き渡しした顧客分の売上計上ができるので1-2期先ぐらいの損益計算書はさほど影響を受けない。
しかし一方で販売用不動産と前受け金のバランスとフリーキャッシュフローの状況が一気に醜悪になる。
仮契約が進まないために前受け金がもらえず、顧客に引き渡すための販売用不動産の現金費用が出るためにキャッシュフローが真っ赤になる。
またリンク先のレオパレスなどはリース契約があり、財務諸表上に見えない偶発債務(簿外債務)が存在し、よりキャッシュフローが厳しくなる。
しかも仮契約が進まないということは値引きが必要になるため、販売用不動産に簿価のような価値がないのではないかという疑念も投資家や借入先の銀行から疑われ始める。

こうなると不動産販売会社は何が何でも手元にある販売用不動産をどんな値段でもいいからと投げ売りし、債務返済のための資金を作る必要性に迫られる。
これが一般的には不動産市況が崩れる原因であり、その過程で耐えきれなかった不動産販売会社が死ぬのである。

そういったことを考慮すると、足元のコロナ不況でも生き残れる不動産販売会社というのは
・一定程度賃貸事業を持っていて、最悪物件売って資金を作れる
・メインバンクの支援の確実性が高いところ
・短期借入金依存度が低い
・売上高に対して適正範囲の販売用不動産在庫を保有している
・一定程度値引きしても利益が出そうな高品質住宅を提供しているところ
・こんな状況なのにそれでも不動産を無理くり売るゴリラ(棒)
といったところだろうか?
(そもそも今の地合いで不動産販売会社触る意義あるのかはここでは問わない)

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米国REITはデータセンターREITに注目

Three Data Center REITs Report Solid Q1

以前作成したS&P500のパフォーマンスを見ている中で、REITなのにパフォーマンス上位にいる銘柄いるなと思い個別銘柄を調べてみると、なるほどデータセンターREITなんてものがあるんですなというのを見つけた。

<パフォーマンス上位に食い込むデータセンターREIT大手エクイニックス>
タイトルなし

<調べるために使用したコード>
【コピペでOK】Pythonコードで色々な銘柄で1年・3年移動平均線より高い株価をつけている日数割合を調べる方法

ちなみにETFもないものかと検索してみると米国ETFでSRVRというティッカーのETFがこのデータセンターREIT銘柄を集めて組成されたETFになるようだ。

<SRVRのチャート>
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今回のコロナ騒動でレバレッジ状況が高い米国REITは結構ダメージを受けたが、このデータセンターREITについてはほぼコロナ前に戻っている状況だ。
(2月の高値はさすがにバブルやりすぎっていう話で下落したのだろうが)
まあ普通に考えればリモートワークの激増でデータセンター需要は足元のコロナ不況で落ちるどころか、逆に増加する気配さえあるわけだから商業REITのように空室率増加・家賃低下を気にする段階に今ないことは確かだろう。

<参考ニュース>
エヌビディア、5-7月見通しは予想並み-データセンター向け需要増

念のためデータセンターREITの最大手エクイニックスの直近決算状況も確認しておきたいと思う。

エクイニックスIRサイト
(全部英語ですが読める人は読んでみてください)

ガイダンスが少し切り下がっているが、中身はほぼ為替に限定されており、コロナウイルスの影響はごくわずかという状況のようだ。

<エクイニックス1Q時の売上ガイダンスの変更>
タイトルなし

<エクイニックス1Q時のEBITDAガイダンスの変更>
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今のところエクイニックスの状況を見ると年率分配金が+8%ちょっとぐらい増えていくイメージになるようだ。
今のところ前年度の増配状況からほぼ状況は変化していないように見えるし、特段切り下げる必要性も感じていないのだろう。

<エクイニックスの分配金予測>
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<SRVRの分配金>
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分配金利回りは今のSRVRの価格から逆算すると、まあ2%ぐらいにはなるんじゃないのというところである。
米国REITの5%利回りと比べると非常に低いが、このETFはそれなりに分配金の成長が見込まれているので、2%+キャピタルゲイン(年率10%ちょっと増加する期待)がトータルリターンの期待として含まれていることを意味している。

少なくともこうしたデータセンターを使う企業でデフォルトが急増するといった話は聞かないので、普通の米国REITと比べればパフォーマンス的には有意にアウトパフォームしていくんではないかなと思う。
個人的にも次の押し目時にSRVRをポートフォリオに入れるかどうか現在検討している。
日本でもいくつかそういうデータセンターREIT取り扱っているファンドも確かあったような気がするので、気になる人は調べてみてはいかがだろうか?

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