村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

日本個別銘柄

TATERUの処分の遅さに見る国交省の怠慢と地位の低さ

TATERU株、一時22%安 業務停止命令方針受け

すごく今更感があるが、投資用不動産であらゆる不正が暴かれたTATERUの営業停止処分が国交省から公表された。

かぼちゃの馬車シェアハウス事件からスルガ銀行に飛び火し、最終的には投資用不動産業界全体へとただこうした不動産会社の不正をきちんとただすことができていないのが現在の国交省の大きな問題で、これが2014年以降の不動産投資ブームであらゆる投資用不動産物件業者が不正を働いて儲けてきた背景にある。

金融であれば金融庁がスルガ銀行に対して実質的に厳しい罰をくだして、一罰百戒となっているが、投資用不動産業界で不正がばれてもここまでどこも一罰百戒的なことを国交省はしてこなかった。国交省自体が省庁の中でははっきりいうと地位が低く、例えば財務省では残業代が出るけど国交省では出ないぐらいの格差があったりする。
だから国交省自体も官僚の能力は低く、なにかやろうにも動ける能力が低い。
(国交省の取り締まり能力の低さは下記書籍参考)


やってはいけない不動産投資 (朝日新書)

だから不動産業者も不正をやったもん勝ちで濡れ手に粟で稼ぎまくった。
預金の改ざん・脅し営業・家賃や経費のごまかし・空室率の改ざん・建築における不正までもう不正のオンパレードといってもいいレベルで悪行を行っている。
しかし国交省から処分を食らう不動産会社なんて片手で数えるほどしかおらず、悪行を行うインセンティブが一向になくならないし、いざとなったらとんずらした挙句新しい不動産会社を立ててごまかしたりする。

こうした中、さすがに上場一部の会社がそこらへんの悪徳ブローカーみたいな不正を働きまくってなんのペナルティーも受けないのはさすがに放置しすぎということで国交省はTATERUの営業停止処分をいまさらながら決めたということだろう。
今後も不動産投資ブームがくるたびに国交省の怠慢は垣間見れることだろう。 

日本電産永守氏は一貫して中国に強気

日本電産、オムロン子会社買収 EV用センサー技術獲得
年始頃の決算説明会で「中国市場で尋常じゃないほどの落ち込み」という発言で注目された日本電産の永守氏だが、短期的にはそのような短期的な動きには随所素早い対応をこなしながら、一貫して中長期では中国市場に対して強気であることを改めて認識させられる買収内容だ。

<以下永守氏の発言>

――中国景気に懸念が高まっている。

「長い目で考えれば必ず伸びる。短期的には考えていない。中国マーケットをなめてはいけない。将来はとんでもないマーケットになると信じて投資している」

ーーーーーーーーーーー

そしてEVに対しても非常に強気であることには間違いない。
たしかに足元で中国の自動車市場は補助金切れということもあり、短期的に弱含みしている状況だが、ことEVに関してはやはり将来避けて通ることのできない道だということだろうか。
あらためてEV関連銘柄については再度の復活がないかどうか確認すべきだろう。

レオパレス株は戻らないが、大和ハウス株はどこかにチャンスはありそう

2千棟に不備、内部通報は2年半前 大和ハウスが謝罪

大和ハウスとレオパレスは同じタイプの不祥事だが体力規模が大きく違う。
レオパレスは不祥事を起こしてしまった事業がすべてだが、大和ハウスはあくまで一事業に過ぎない。

ブランドイメージも十分あるので、失地回復余地はレオパレスと比べれば十分あるし、まあ旭化成のケースのダメージ具合を前提に考えればいいかと思う。
旭化成も結局一事業の不正だったということもあり、企業の屋台骨を揺るがすところまでは発展せず、結局そのあとのリスクオンでは割安感からきっちり株価を取り戻しているのを見れば、まあそんなもんではないのかと思う。

レオパレスでは社員をつなぎとめるのは難しいが、大和ハウスであれば社員をつなぎとめておくのはそこまで難しい話でもないだろう。
もちろんグロース株として見ると大和ハウスは失格だが、一時的に大きく下がったところでさや抜き目当てで突っ込みに行くのはありなのではなかろうか?
一つの目安は個人的には2500円ではないかなと思う。
つまりここから25%ぐらい安くなればさすがにっていう感触だ。
人によっては3000円という人もいるが、なにやら戸建ての基礎部分でやらかしているという話なので3000円はエントリーとしては早すぎると感じる。
まあそこらへんは自己責任で値ごろ感でえいやとやるしかないんですけどね。

<大和ハウスのチャート>
ダウンロード (7)

ソフトバンクの円建て社債に投資する個人はどれだけ損をしているのか

ソフトバンクG、社債5000億円発行へ
ソフトバンク(親)が、過去発行した社債が償還時期を迎えるということもあり、新規で5000億円個人向け円建て社債を出すという話が出ている。

募集利率レンジは1.3-1.9%だそうだ。さて個人投資家がどれだけ損をしているか計算してみたいと思う。現在ソフトバンクのドル建て社債2025年4月満期社債の最終利回りは5.46%程度だ。
ただし、これはドル建てなので、じゃあこれを日本円にヘッジしたときにどれだけ利回りが残るか計算しなければいけない。

足元で3ヵ月ドルLiborは2.59%、3ヶ月ベーシスコストは0.18%だ。円Liborはとりあえず0で仮置きして、大体為替ヘッジコストは2.73%ぐらいだ。
5.46%-2.73%=2.7%とソフトバンクのドル建て社債を円ヘッジすると足元で2.7%残る計算になる。もちろん、今後景気が回復すれば米金利の上昇と為替ヘッジコストの増加というリスクを抱えることになるが、機関投資家は円ベースで2.7%の利回りが取れる中、個人投資家は1.3-1.9%しかもらえない。

1.9%なら、まあ今後の為替ヘッジコスト増加リスクを考えればフェアっぽい感じもするが、1.3%だとさすがに馬鹿にしすぎじゃないかとも思える。
つまり個人投資家はもし1.3%で決まれば、他の機関投資家が保有するユーロ建てやドル建て社債のファンディングの肥やしになっていることを意味する。多分今回の募集は償還予定の個人向け社債を保有している個人にアプローチをかけてロールさせる方向性でマーケティングしていると思うが、今回は前回と違い、ソフトバンクモバイルのキャッシュフローが以前より低いということを前提にいくらの利率が適正なのか個人にはぜひとも判断してほしいと思う。 

シクリカル業種の企業なのに在庫コントロールできないところは避けるべき

ルネサス社長「減産、慣れてなかった」
こんなこという企業は論外。
特に半導体のようなシクリカル性の高い業種の企業ほど、業界全体がダウンサイクルに入った時、いかに素早く防御態勢を取れるかが、ムダ金を使わずに企業競争力を保てるかという一番重要な項目が疎かになっている。
それなのに減産に慣れていなかったとかいう言い訳をするのは、それが真実だとしても言っちゃだめだし、それはこの企業の脆弱性を表している。

おそらく現場からトップに実際の情報が伝わるまで時間がかかっているのだと思う。
それだけ現場とトップの間の意思疎通がうまくいっておらず、今のトップではそれは変えることができないことを意味している。

別にこれはルネサスだけでなく、他のシクリカル銘柄にも通じる話なので、こういった在庫管理は大丈夫な企業なのかどうかというのを投資する際には考えたい。

こういう在庫管理について非常に強いのは日本電産で、ルネサスに比べて在庫を落とすまでに数か月も早く行っており、きちんと資産の減損も傷が浅いうちに行っている。
こういった地道な管理の差は積み重ねていくうちに企業競争力に大きく影響が出る。
 
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村越誠

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