村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

金利動向

ワクチン報道後の米債金利の居所

ちょっと米債金利の居所が変わりそうなので。

ファイザーのワクチン報道以降米金利においても本格的な経済正常化を織り込み始めているのがBEIレートの動きから確認ができる。

FRBも現時点で揃う材料ではもうおそらく過激に金利を押し下げるような追加QEはなさそうなのでBEIレートと金利の差を真剣に考える必要性が出てくるものと思われる。

5年BEIレートが1.69%、10年BEIレートが1.76%となっている中で10年金利が1%以下で済ませられるというのはやや難しいように思われる。
10年になると政策金利の引き上げ回数が複数回ある未来に到達してしまうため、10-20年金利の居所を予想するのが一番難しいように思える。

<米債10年金利>
タイトルなし


5年だと政策金利引き上げペースとの兼ね合いになるが、2023年以降に1年に1回利上げペースだと0.5-0.75%の範囲になってくる。
3年までぐらいは無反応だろうが、5年より先になるとどうしてもワクチン報道に反応してしまうことは確かだろう。

<米債5年金利>
タイトルなし

足下で30年BEIレートは2%手前ぐらいなのだが、一方でコロナ前の30年BEIレートもそれぐらいだったことを考慮すると、FRBは容易に実質金利ゼロ以上は未だリーマンショックの時並に失業者が多い中では許容しないだろう。
そうなると30年金利の居所はあって2%ぐらいといったところではなかろうか。

以上を考慮していくと
5年・・・0.5-0.75%
30年・・・上限2%アラウンド
10-20年・・・その間でどれだけベアフラット化していくかの予想次第

といった形になるのではなかろうか。
個人的には10年1.1-1.2%とかそのレベルなのかなあという感触を持っている。
よりベアフラットになると最大でBEIレートに肉薄する1.5%というのも否定はできないものの、さすがにそれは少し行き過ぎなんじゃないのとは思っている。
まあこれは明日明後日になるような数値じゃなくて少なくとも1か月ぐらいはあとになると思うので、逐次状況は要観察だと思っている。

とりあえず現状の揃っている材料ではまだ米債金利は低すぎるという感触が市場では蔓延しているのはなんとなく感じとれるところだとは思うので、米債への投資はやはり当面手控える方向でいこうと考えている。
またこの金利上昇が続く過程の中ではここ2日ほど続いているバリュー買い・グロース売りが続く可能性もあり、セクターローテーションを上手くとらえたい人は金利上昇のペースを見ながら上手く捌いていければいいんじゃないかと思う。

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決定的となったIBMの没落

IBM、最終1%減益 汎用機の伸び鈍化
今世界的に市場が伸びているAI事業で減収ってどうなってんのさ・・・
そしてメインフレームビジネスはコストばかりかかって、世界的にはどんどんクラウドの安価なシステムに移行しているということが白日の下に晒されてますね。
加えて、IBMのいわゆる派遣屋的ビジネスも、自社IT要員増加させている企業もあり、徐々にお払い箱的な扱いになっているんじゃないかなと感じる。
長期間のチャートを見ると、2012年まではまだメインフレームがメインだったけど、それ以降はクラウドの時代になりましたねというのを如実に語っていると思われる。

<IBMのチャート>
無題

米国経済に強さを背景に長期金利が重要な節目を突破

FRB議長「物価、上下のリスク注視」
米非製造業の景況感 9月は過去最高
9月の米雇用23万人増 民間調査 7カ月ぶり高水準

昨日は上記ニュースをきっかけに米国国債金利が大きく跳ねた。
アマゾンの賃上げというニュースも一つのきっかけになったかもしれない。
<米国30年国債の利回り>
無題

特に重要な意味合いを持つのが米国30年国債の利回りだ。
昨日重要な節目水準であった3.2%をいきなり大きく超えてきた。
今まで多くの債券投資家は、チャートを見る限りロンガーランの金利は3.2%が限界と考えていた。
それ以上の水準に政策金利がいくならば、米国は不況に陥ると考えていた人が多かったからだ。
しかし、その目論見は上記複数の賃金インフレ圧力や景気の強さを報道するニュースを背景に崩れ去ったということだ。
特に今日の日本時間昼ごろにもうワンプッシュ金利水準が上昇したのは、午前中に検討会議していた地銀のおじさん達の売りが出たからだろう。

では長期金利はどこまで行くのだろうか?
個人的なメインシナリオは下記過去記事に記載している
<過去参考記事>

米国国債の全年限の金利水準は3.25~3.5%に集まるのか


一応FRBの最終的な政策金利見通しとしては3.25~3.5%というのが中心値になっているので、今の雰囲気なら3.5%に全年限の金利が集まると考えている。
(ただ、時間軸はまだどの程度になるか想像の域を出ていない)

ただ、もしかするとこの見通しも甘いかもしれない。
だとすれば30年4%という金利水準は一時的にせよあり得るかもしれない。
<過去参考記事>

米国の長期金利は4%まで上昇する可能性もあるのか?


少なくともチャートと景気を見る限りは3%前半で金利の居所が落ち着くというのは甘いと思う。
3.5~4%のどこかの間で金利ピークを迎えるのがメインシナリオだろう。
ただし、これは現在指標として不安定感が出ている住宅指標とにらめっこしながら、決め打ちせず水準の居所を考えたいと思う。

地銀は欧州国債の損切りをせまられつつある

銀行の外債売り拡大
米国債の長いところについてはヘッジコストも上昇していることから、よっぽど鈍感な地銀でなければもうそこそこ損切りは済んでいると推察できる。
一方で、この記事における外債損切りはなんとなくだが、欧州国債な気がしてならない。
多くの地銀は米国債から欧州債に切り替えており、特にフランス・スペイン・イタリアにかなりポジションが偏っていると言われている。
これはまだECBが利上げに動いておらず、ヘッジコストが安いことに起因している。

しかし、足元でも欧州金利は全体的にスティープ化しており、段々と損切りに追い込まれているという感じはひしひしと感じ始めている。

そもそも段々と金融が正常化していく中で、為替ヘッジしてフリーランチで日本国債の金利より高いインカム狙いにいくというのがだんだんとばかげた発想になりつつあることに気付くべきだろう。
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プロフィール

村越誠

投資に関して気づいたことのメモをしていく。 ご連絡の取りたい方は、makoto.muragoe★gmail.comまで(★を@に変換してください)
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