村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

その他先進国

市場は二回利下げ後のオーストラリアについて考えている

豪政策金利、さらに低下する可能性=ロウ中銀総裁

オーストラリアのRBA中銀は市場の予想通り25bpsの利下げを行い政策金利は1.25%となった。
ほぼ市場には織り込み切っていたことから、豪ドルは対米ドルではほぼ動かずという展開になり、市場自体もすでに先の1回利下げぐらいは織り込んでいることに加えて、声明文にはあまり次の利下げ時期の時期がまあ8月かそこらじゃないですかねぐらいの材料しか見つけることができなかったことから一旦は対米ドルに対する豪ドル安は止まる展開となった。

<AUDUSDのチャート>
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しかし苦しいのは豪ドル長期投資派であろう。
今の流れだとまず間違いなく今年中にもう一回の利下げを食らうことになる。
豪ドルはとりあえず対米ドルで当面動かない可能性は高いものの、当初考えていた金利差分の収入は2/3の水準になってしまった。
ちょっとの値下がりでも投資回収までにかかる時間軸が伸びてしまうことはかなり苦しい。
とりあえず当面対円での豪ドル長期投資はなかなか報われない展開が続くことが見込まれそうだ。
(短期的なあや戻しはあるかもしれないが) 
とりあえず市場は二回の利下げを行ったのち、さらに次の利下げ可能性がどれぐらいあるのかについて考えをめぐらしているところだ。 

RBAが豪州は二回利下げが必要であることを言及

RBA SoMP: Growth and inflation forecasts cut – Westpac

RBAがSoMP(Statement on Monetary Policy)にて概ねRBAの金融政策の見通しはついてきた。
まずGDP成長率は今年は0.75%引き下げ1.75%、インフレ率予想も今年は1.75%に引き下げ。
さらに今後予想するGDP成長率およびインフレ率に戻すには二回25bpsの政策金利引き下げが必要だとの言及までしている。

これにてFXで豪ドルを触っている方々のスワップポイントは少なくとも2/3になるということがほぼ決定したとみていいだろう。
業者によっては半分ぐらいに減るかもね。
引き下げが完全に終われば豪ドルにも復活の芽があるかもしれないけど、少なくともまだ一回目の利下げもしていない時点では豪ドルが上がる見込みはかなり低いと思う。
しかもそこに米中貿易摩擦の再燃もきている。
短期的な噴き上げはあるかもしれないけど、基本的には豪ドルは利下げの限界点が見えてくるまではまだ対米ドルで下落基調で推移する可能性が高いと考えるべきだろう。 

シンガポールでも起こるREITとスポンサーの利益相反

伊勢丹、ウエストゲート店を年内に閉鎖

よくREITについてはスポンサーと受益権者で利益相反があるという懸念があるが、こと整備が進んでいるはずのシンガポールのREITでも平気で利益相反が行われる事例が出ている。

キャピタランドは傘下にキャピタランドモールトラストというショッピングモールREITがあるのだが、2018年10月にジュロンイーストにあるウエストゲートというショッピングモールをキャピタランドはREITへ売却している。

CapitaLand Mall Trust to buy remaining 70% stake in Westgate

しかし、ここにきて主要テナントであり、2012年から賃貸していた伊勢丹が契約を更新せず、このショッピングモールからの撤退を決めたようだ。
これは十中八九キャピタランド側は伊勢丹がテナントから撤退することを知っていて、自分のところでダメージを受けるのは嫌だからこれを傘下のキャピタランドモールトラストに押し付けたという理解でほぼ間違いないだろう。
ちょっとさすがにこれは露骨すぎてREIT受益者はツッコミを入れたら経営陣は耐えられるのだろうか? 

5月の利下げが確実視され始めるオーストラリア

豪ドル、2週間ぶり安値 物価低迷で利下げ観測強まる

この前の豪州のCPIが1.3%と市場予想の1.5%を下回ったことから、各セルサイドアナリストの政策金利予想が大幅に下がってきている。
セルサイドの中にはRBAが目標とする2%の物価上昇率の目標に対しては大幅な変更が必要であると喝破している人もおり、まず5月の利下げはほぼ確実、8月もそこそこの確率でもう一回利下げに動く可能性ありとまで言い始めている。

そうなると2016年から継続していた1.5%の政策金利が1.25%に下がり、1%に下がりということになる。
豪ドル投資している人にとってつらいのはこのままだとスワップが5月そして8月に2/3に落ちてしまうということもあるが、5月の決定会合の声明文で8月の利下げにも期待させるような文言が入ったら豪ドルはそれ相当に下落することを考慮する必要があるかもしれないということだ。
豪ドル投資している人は次回決定会合の5月7日までに自分はどう動くべきなのかぜひとも考えておいてもらいたいところだ。

また、中国の景気回復についても日本電産の決算説明会で永守氏が「市場が騒ぎ立てるほどは回復していない」という発言をしており、これも豪ドル安に影響するかもしれないと考えておくべきだろう。

なお、個人的な豪ドルの見方は下記からまだあまり変わってない。
<過去記事参考>

豪ドルは買うより売る方が吉な気がする

スウェドバンクのマネロン疑惑の拡大の仕方はダンスケ銀行ににている。

スウェドバンクの資金洗浄疑惑深まる、米当局を情報提供で欺いた疑い

ダンスケの時はまさにそうだったのだが、最初はちょっとしたマネロンですよねーという話が、色々調査していったらあれよあれよと新しいマネロン疑惑がどんどん浮上してきて結果巨額マネロンやってたんじゃないですかということが発覚したのがちょっと前の話である。

そして今回は、ダンスケ銀行に端を発したマネロンの一斉調査でスウェドバンクがひっかかり、既に1350億ユーロ(17兆円)のマネロン疑惑に膨らんだ。
ダンスケの26兆円が史上最大といわれていたのに、その半分近くもある金額のマネロンがスウェドバンクでも行われていて、これも下手すると米国当局に刺されて巨額罰金を払わされる可能性がある。

こうなると北欧銀行からあとどれだけマネロン案件が出てくるかは想像の範囲を超えてきそうである。 
下記スウェドバンクの株価チャートみてわかる通り、一回目の発覚でとりあえず売っていたプレーヤーがいて、二回目の発覚でほんとにこれはまずいという本格売りという二段階の売りが出ていたが、まだ織り込み切っていない部分も相当程度あると思われる。

<スウェドバンクの株価チャート>

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プロフィール

村越誠

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