村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

為替

ユーロの口先介入でドルの流動性に完全依存している資産群がメタメタ

ユーロ反落、ECBレーン理事のユーロ高けん制や域内ウイルス感染件数増加

口先介入なので一体どれだけ効くのかは正直わからない。

昨日欧州時間はじまったあたりから何も材料ないままユーロドルが急速に下落し始めてなにごとかと思ったら口先介入が飛んできたらしい。


ユーロドルの対ドル水準自体は決してすごく高い位置にいるわけではないものの、ドル安速度があまりにも早すぎることから、ECB高官からこれをけん制する形の発言が出てきた。

米ドルvs円ぐらいなら米ドルの影響度の方が圧倒的に大きいので円側で対応できることはかなり限られるが、米ドルvsユーロと覇権通貨同士のバトルになるので正直何が起こるかわからないと考える投資家は増えるだろう。
ここまではとにかく米ドルをいかに素早く売るって流れだったのが、その売るスピードについては口先介入が効いている間は遅くならざるを得ないだろう。

ただ一つ言えることはドルの流動性速度拡大が相対的に減少することを意味する。
これに真っ先に反応したのがドルの過剰流動性オンリーでしか上昇できない資産群である。
具体的には貴金属と仮想通貨である。
ナスダックの爆騰している銘柄については過剰流動性だけでなく、売上高上昇による投資家の成長期待という将来のキャッシュフロー期待があるのでこちらは過剰流動性が減少してもバブル継続はありうるものの、貴金属と仮想通貨は一切キャッシュフローを生まない資産なので100%ドルの過剰流動性に依存している。
これがユーロドルの動きに伴って激しく反応した。

少なくともプラチナはここまで10年以上いいところがなくて、今回の過剰流動性相場の中でも取り残されていた貴金属だったが、結局取り残されたまま再び永い眠りにつきそうな感じだ。
少なくとももう数年以上はゴールド・シルバーに追いつく可能性はないだろう。
ビットコインも仮想通貨市場の中ではもう成熟しきってしまい、新規性もないということでLINKコインなどのDefiコインがバブルの中でプラチナと同様に比較的取り残された群の中に入るだろう。
こちらも一部では2万ドルを夢見ている人がいるが、これだけDefiコインがバブってこれしか動かないなら、もはやビットコインは投資市場の中では一周した資産ということになるだろう。

ただあくまで牽制する形だけの口先介入にどれだけ効果があるのか疑問だという話も当然の疑問であり、相場は場合によっては本当に実力行使に出るのかどうか試すような動きもしばしばあるので、ユーロドルの動きは当面注目度が高い状態が続くし、他の資産価格への波及度合いも観察しておく必要性があるだろう。

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ドル円が下がりそうでなかなか下がらない理由

Dollar liquidity measures leave some countries out in the cold



今すぐ欲しいものは中々下がらない。

米国は景気刺激策のために少なくともまだ何かしらのばらまきはするだろうという観測が浮かび上がっている。

<参考ニュース>
対コロナ景気刺激策は「無限」かも、コーン氏と会談後メイヨー氏語る

それだったらそれだけ米国政府が借金するわけだから通貨価値毀損するはずというところだし、多くの貨幣に信頼を置いていない陰謀論者はこれを機会に通貨暴落!というのを煽っている向きがいくつか見られている。
しかし現実的にはまだそれが到来しているようには見えないドルインデックスの動きである。
これはなぜだろうか?

<ドルインデックスのチャート>
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それはドルが市中に出回っていないからである。
多くの米国企業・債務の重たいグローバル企業・新興国が債務返済のためにドルを必要としている。
とにかく何が何でもドルが欲しいのだ。
そうでないとドルで金を借りているわけだから、返済が出来なくなった時点でケツの毛までむしられることになる。
だからドルを手に入れたらそれをがっちりホールドするし、手に入れるためだったら手元資産を売り崩すということもやぶさかではなくなっている。
一応足元は中銀や政府の財政支出などで手元資産投げ売りという展開にはなっていないものの、コロナウイルス第二波を恐れている企業はすぐに現金を手放すわけにはいかない。
新興国も外貨準備高を削りながら為替レートを保っている状態であり、今手持ちのドルが生命線なわけなのでこれを無駄に使うわけにもいかない。
新興国はかつてドルの減価を気にして外貨準備高の一部を金に振り向けたりなどもしていたが、足元はその余裕もほとんどないだろう。
つまりドルが死蔵されているのである。

そういった意味でドル円が下がる時というのは経済活動が再開し、ドル債務返済したい人達に十分に行き届く兆候が出始めてからのように思える。
行き届けば、その時に改めてドルの減価を気にし始めた人達が余剰資金をどう扱うか考え始め、動意づく資産も出始めるだろう。
少なくとも米国が輸入を通じてドルを全世界に無節操にばらまくようになるということがドル減価には必要なように思える。
そうでなければ日本でも同じようなことが起きているわけだが、中銀が市場に金を流し込んではいるものの、実際は市中にそれが流れておらずマネーサプライは増えていないということになるからだ。
とにかく各プレイヤーはドルが必要である理由があり、需要が大きい中、中銀はドル供給しているもののまだまだドルが必要な人達に行き渡っていないという現実を考慮する必要性があるだろう。

【ヒロセ通商】1000通貨からできるFX

納得いかないけどドル円が110円を超えてきた背景

円安定へ、クジラ動く? 新型肺炎でGPIFが売りの見方

完全に後から解説ですけど。

<ドル円のチャート>
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個人的な見通しから完全に外れてドル円が110円を超えてきた。
これはおそらく自分だけでなく、多くの投資家が110円を背にしてショートをしていただろうし、これだけボラティリティが落ちていればコールオプションを売っていた人も結構いるだろう。
そこに予想外のタイミングでヒットしにいってしまい、
いくつか足元の円高要素と円安要素を比べてみたいと思う。

~円高要素~
・ コロナウイルスによる相場のリスクオフ
・消費増税による輸入の減少
・米金利低下による日米金利差減少

~円安要素~
・GPIFのオープン外債買い思惑
・日銀の追加金融緩和期待
・インバウンド減少によるサービス収支の悪化
・ユーロからドルへの資金移動
・そもそも資金が回帰するには日本国債の金利が足りない
・ボラティリティ減少に伴いたまったコールオプション売りがヒットした

後から考えると上記のうち、非常に影響力は大きいのは実はGPIFのオープン外債買いとユーロがドルのファンディング通貨になっていて、バンバン資金が米国に流れているという2つの要素のインパクトが大きいように思える。

元々個人的にはコロナウイルスによるリスクオフでの一定程度の円高もあるだろうなという前提で市場に取り組んでいた。
通常はリスクオフになればリスク資産を売り、これを日本国債に資金を回すという行為が行われるはずだ。
しかし、足元で日本国債の金利がその資金回帰を促すほど金利がない。
そのため、金法勢が我慢してエクスポージャーを維持しているので、あまり資金が円に回帰してこなかったのではなかろうか。
そうした中で、ユーロはECBの追加政策やドイツの財政期待ということもありユーロから米ドルへの資金移動が続いている。
このユーロから米ドルへの資金移動が米ドルから円への資金移動を相殺し、米ドルの高値維持に貢献した。

<ユーロドルのチャート>
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そこにGPIFのオープン外債買い期待も加わってボラティリティが低くなる中、ショートで真っ向勝負していた人達がポジションをカットしていく中でドル円が上昇する材料として消化されていっているように見える。

またそもそもコロナウイルスによる影響というのが市場の認識は世界ではなく、アジアに限定されているというスタンスを取ってきていることから、米ドルのファンダメンタルズは変わっていないという認識になったのだと思う。

こうしたことを背景にドル円が110円を抜けてきたように思えるが、書いている中でも本当に110円抜けるのってこんな理由なの?と言われると多分そう・・・という言い方ぐらいしか正直できない。
まあ勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなしともいうわけでよくわからない要素だけで相場が動いているが、それは今持っているポジションに満足しながらのんびり取り組もうと思う。

人民元安は全ての新興国にとって脅威となる。

人民元に下押し圧力
今の新興国通貨にとっての脅威は人民元安だ。
よく米国が「中国は為替を操作している」と言っているが、現在中国ははっきり言うと「人民元を高めに誘導している」というのが実情だ。
おそらく操作をやめれば人民元は安く推移すると思われる。
現在の中国は自国民がかなり豊かになってきたことから、国内の消費が大きくなってきており、昔と比べて経常黒字対GDP比は大きく下がってきた。

また中国人自体が中国国内に多額の資産を置いておきたくないと思っている節がある。
一党独裁でかつ人治国家なのでどういった理由で自分の財産が没収されるのか全くわからないので、とにかく資産を一定程度必ず資産が保護される先進国に移しておきたいというインセンティブが強く、中国の資産流出規模は莫大なものになっている。
こういった観点から現在の中国は人民元高に誘導させ続けるという余裕がないのが現状だ。
そして昨今の米中貿易摩擦に伴い、現在の水準の人民元の対ドルレートを守ることが難しくなりつつあるため、なるべく過剰な資本流出が起きないように気を配りながら徐々に人民元を自然な適正範囲レートまで安くする方向に促していく方向に舵を取り始めた。
しかしこれは多くの新興国にとっては大きな脅威なのである。

基本的に多くの新興国は国や企業がドル建てで金を借りている部分がある。
そのため為替が安くなるとこのドル建て借金の負担感が大きくなる。
それに経常収支が赤字な国が多いので、基本的に為替が安くなると自国のインフレ上昇およびそれに伴う金利上昇が発生してしまう。
そのため自国通貨が安くなることは基本的に新興国にとっては悪いことである。

さて、新興国でもっとも大きい通貨とはご存じの通り人民元だ。
中国は資源以外なら米国へあらゆるものを輸出している。
そのため人民元が安くなるということは、ほぼイコールで他の新興国の輸出競争力が落ちることを意味している。
また中国自体も一部資源は自国自給できるということもあり、人民元が安くなると資源輸出型新興国に対しても
そのため人民元が安くなることは他の新興国にとっては非常にネガティブな事象である。

<人民元の対ドルレート>
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中国政府は一気にクラッシュしないように人民元安に誘導している。
正確には人民元安に誘導しているのではなく、人民元高介入をやめて適正範囲まで緩やかに安くなるように介入を減らしている。
おそらく中国国民自体も人民元がどれぐらい安くなるのかわからず、投資計画を立てにくい状態になっている。
中国国内でドル建て収入がないにも関わらず、ドル建てで大量に金を借りている企業は借入の増額をやめて、返済に集中するしかないだろう。

そして市場参加者は一体どのぐらいの期間、そして一体どこまで安くなるのかということについて非常に不安を感じている。
その範囲がどれぐらいなのかによって他の新興国通貨がどれぐらい安くなるのかが決まってしまう。
人民元はもはや新興国通貨にとって大きなバロメーターとなってしまった。
だから中国と比べて多額のドル建て負債を保有している、財政赤字が大きい、経常収支が悪い、政治リスクが大きいなど問題を抱えている新興国はさらなる為替安ファクターが増えてしまったということだ。

豪ドルは5/7のRBA中銀決定会合に注意

<AUDUSDのチャート>
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豪ドルはチャート上かなり岐路にたっている。

不動産の急減速とインフレ率の低下で少なくとも1回利下げされる確率が8月までに82%ぐらいある状態だ。
ただ、5月7日の会合で利下げされるのではないかという確率も市場参加者見通しでは41%程度ある。

これを見る限り豪ドルは現在利下げされるかどうか微妙なラインに立っているがちょっとわからんなーという参加者が多数いることがうかがえる。
また年内2回利下げされる確率も3割ほど市場参加者は見ており、5月にもし利下げされると年内もう一回あると気炎をあげる参加者も相当いると考えられる。

声明文に利下げを匂わす文章が入るだけでも現在の豪ドル相場は危ういと感じる。
少なくともこの前のFOMCでは利下げはまだ俎上にあがっとらんからという内容だったことと豪ドル相場参加者がまだ悩んでいる人が多いことを考えると、5月の会合で利下げなんて知らんわレベルの内容が出てこないと豪ドル相場は対米ドルで0.7を維持するのは難しいような気がする。

一部ブローカーは利下げはあって当たり前という煽り方までしているが、まだ市場参加者は消化しきっていないような感じの確率なのだが、個人的には豪ドルを持っていたら投げておきたいと思う。
まあ株にはプラスに効くかもなのでオーストラリア株はどうなのかようわからんですけどね。 
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村越誠

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