Huarong Plans Asset Sales to Avoid Debt Restructuring

久々に名前聞いたけどお前が犯人かよ。

中国には政府お抱えの4大不良債権買取会社が存在する。
うちフアロンという企業があるのだが、2014-2017年にかけてでたらめにハイリスク資産を買いまくった挙句爆死しかけてCEOが更迭されたり、市場が混乱した。
ただCEOを更迭してからは一部資産を生保に買わせたり、政府が支援したりしてごまかしてきた。
それ以来ほとんどの投資家はこの不良債権買取会社については記憶からすっぽ抜けていたと思われる。

なんと今になってこの企業がこのままだとかなりまずい事態に追い込まれており、それを回避するために手持ち資産を売却するという話なのである。
コロナウィルス不況でなんだかんだで中国の不良債権がよりダメージを受けており、でたらめに資産購入をしていたフアロンがいまさら死に体になっているということで、個人的には既に中国政府が救済していたものとばかり思っていたが、こんなところで爆弾が発見されるとは思わなかった。

なおこのフアロンという不良債権買取会社はかなりの金額のドル建て中国ハイイールド社債を保有するなど、クレジット面でかなり中国相場を動かす力を持っている。
アルケゴスの例など普段はこういうニュース出た時というのは既に売った後で出尽くしというのが恒例なのだが、今回のフアロンのケースはまだリスク資産を売っていないと思われる。

理由としては下記フアロンが発行している2026年満期のUSD建て社債の価格動向を見てもらいたい。

https://www.bondsupermart.com/bsm/bond-factsheet/XS1515240015

タイトルなし

3/31まではほぼパーで推移していたのが4/1になっておそらくこの話を聞いた人から順にフアロンがかなりやばい事態に追い込まれているんじゃないかと気づくプレーヤーが出てきて慌てて投げ売った人がいるのではないかと思われる。
他の国有系不良債権買取会社も大なり小なりUSD建て社債がやられており、こうしたクレジットのkずれは通常は株式相場にやや長い期間のダメージを与える。
(だから米国はFRBがクレジットの下支えをいち早く決定した)

こうなるとアルケゴスの問題は終わったが、今度はこのフアロンが当面中国株相場の足を引っ張る材料となるだろう。
しかもアルケゴスのように特定セクターや銘柄というよりは、上海総合やCSI300のように幅広い範囲で悪影響が出る可能性がある(というよりもでている)
フアロンを政府が支援する、あるいはフアロンが売却する資産を全て誰かがキャッチしてくれることが確定しないことには当面中国株は米国株に出遅れる可能性は濃厚だと思われる。
 
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