あらためてみると異常。

CBOEで米国株の出来高総口数の集計ができたので、これを計測してグラフにしていた。
ぽちぽちと30日間データのCSVデータをダウンロードしてそれをSQLデータに入れていって、それをグラフ化し、またついでに最新データが出てきたら自動で集計してデータを更新してくれるようにプログラムを組んでレスポンシブグラフを作成していた。
そして集計してみると足下の相場の異常さというのが浮き彫りになる結果となった。

<米国市場の出来高口数推移>

タイトルなし

https://muragoeinvest.com/marketvolume

2015年以降からしかデータは取得できなかったが、計測してみるとコロナ前の米国株の過去平均出来高口数は概ね日次平均70億口数程度で推移していた。
出来高がわっと増えるところは大体リスクオフで増加するが、その後相場が正常化すると自然と出来高はこの70億口数のレベルに落ち着いていった。
これは長らく変わらない水準で動いており、この落ち着いた動きがまあ投資家にとって株投資リターンがインデックスベースならこれぐらいで、まあ色々なものが一応は妥当バリュエーションで動いていた背景だとも言える。

しかしコロナウィルス不況以降の取引は全く別次元の動きとなっている。
しょっぱなリスクオフで出来高口数が150億口数のレベルになるのはリスクオフ局面だったので十分理解できるのだが、その後元のレベルには回帰せずに段々過去平均の1.5倍以上にもおよぶ120億口数レベルの取引が平均になる勢いである。
これが多くの投資家にとって、特に人気のある銘柄が意味不明なバリュエーションにまで押し上げられていった背景とも言えるだろう。
1/27では再度リスクオフになったが、この時点での日次出来高口数は240億口数とさらに輪をかけた過去と比べると異常とも思える取引数値となっており、どうやらそう簡単にこの出来高異常値は続きそうな気配がしている。
特にFRBがこの異常取引をコロナ不況を支えるためにほぼ意図的に無視せざるをえない状況になっていることで、もう悪ノリに悪ノリがかさなっていると言わざるをえない。

この異常値が続く限りにおいては下がったとしても、例えば大型銘柄で人気化しているところでは過去のPERに戻ることはやや難しいように思える。
ただ、この異常取引が終わる時というのがこの馬鹿げたバブルの終わる時であることもまた然りだと思われる。

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