嘘、大袈裟、紛らわしいの3点セットが揃った典型的なツイート。

ちらっとこのツイートが見られて市場全体に対して非常に誤解を招く煽りが見られたので、ここらへんはきちんと解説しておきたいなと思う。
上記ツイートではショートが積まれて相場が危ないと書かれているが、確かに実額ベースでは10bilCNYから80bilCNY積まれていて急激に伸びているように見える。
しかし、そもそもこのショート規模ってロング規模に対してどうなのかの考察が不可欠である。
実は中国株の信用ロング規模はこのショートの18倍にもなる1400bilCNY規模である。

<参考統計ページ>
http://stock.jrj.com.cn/rzrq/jyzs.shtml?fbclid=IwAR3PBd9C17UWr3Ij3xfyXOdj-9frpcqHj3zkWcjulFC6Aq69qLGG_YVaxdc

ショート規模なんてものはロング規模の鼻くそほどの規模しかないことがわかると思う。
ショートの70bilCNYの増加なんてロング規模の増加ペース1か月分にも満たない。
なのでショートがこの程度積まれているから中国株が崩れるなんていう言説は与太話もいいところであり、こんなツイートをしている時点で基本的に素人丸出しかあえてミスリードを誘っているかのどちらかぐらいの程度だろう。
フォロワーを増やすためだったらとにかく目立つことをつぶやけばいいという安直な考えである

基本的に中国で相場が崩れるパターンは流動性に頼って大幅に投資家が買いポジションを積んだ挙句、当局に流動性を絞られて自爆するパターンである。
中国人投資家はこと流動性という観点に非常に敏感で、業績うんぬんよりもどちらかというと流動性の方向性で大きく相場を動かす傾向が強い。
中国人は金を借りれる分だけリスク資産に全ツッパする傾向があるため、流動性拡大時は信じられないレベルでポジションを積みに行く。
これは株だけでなく、コモディティ関連でも同様の積み方をする傾向にあり、保有している銅を担保にしてリスク資産に二階建てとかするような人達が大量にいるところである。
一方でこれは金融当局がコントロールをミスるとすぐにアンコントローラブルに陥ることを意味しており、2015年の中国株バブル崩壊は金融当局が流動性を絞る判断が遅れた挙句、その後流動性を絞ったことにより続々と信用買い玉が強制決済に追い込まれたことが主要因である。
なので中国株が崩壊するときというのは基本的には信用買い勢の懐具合と中国当局の金融政策の方向性と、中国にどれだけドル流入が現在あるのかの3点が判断上非常に重要になる要素であり、信用ショートポジション量なんてのは誰も見ていない指標である。

なおもうそろそろ中国本土株市場は連休に入るということもあり、休みに入るまでのあと2日で大きく動くということは基本的にないだろう。
あるとすれば連休明けまでに米国株式市場が爆死して大荒れする展開だろうと個人的には思う。

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