なにもかも中途半端になってきた。

昨日発表された米国経済指標は非常に表現に困る内容となった。

まず一つ目は毎週発表の新規失業者保険申請件数と継続給付件数である。

<参考ニュース>
新規失業保険申請、再び減少に転じる-祝日が影響の可能性も

新規失業者は引き続き減少傾向で推移しており、失業保険継続給付している人数も市場予想並みに減少していることからFOMC声明にも合った通りFRBが予想するよりも雇用の改善は進んでいると言えよう。
季節調整で不利なファクターが働きやすい中で相当程度健闘していると言えよう。

一方で昨日最大の失望を誘ったのが住宅関連である。
新規住宅販売も建設許可件数も市場予想を下回る結果となり、前月までは一部コロナ都市封鎖分のペントアップデマンドが押し上げてましたよねというのが明らかになり始めてきており、モーゲージ金利の低下が効きにくくなりはじめている。

<参考ニュース>
米住宅着工、8月は5.1%減 4カ月ぶりマイナス

しかし思い出してほしいのはFRBが現在マンデートとしているのはインフレ率と雇用である。
マンデートの中に住宅販売は入っていないのである。
だからもし住宅関連指標が軟調になったとしても雇用改善がFRBが納得いくスピードであるならば追加QEは見込みづらい。
一般的に雇用よりも住宅指標の方が先行するのでFRBが出動してくれるまでにはタイムラグが存在することになる。
なのでこの住宅販売の軟調さから見える先行き景気期待剥落とFRBの追加QEの間にエアポケットが存在し、雇用改善速度の減速と米国債大量発行による下がりにくい金利状況というのが並行して存在することになる。

これは過剰流動性に依存してしまったリスク資産にとっては非常に困る展開となる。
先行き期待もないし、それを補ってくれるだけの追加QEもなく、相場をふかしてくれるエンジンの燃料が切れたも同然である。
この時に必要なことは先行き期待に見合うレベルにまで相場が調整するか、下にアンダーシュートしてしまいFRBが慌てて追加QEをしてくれるレベルに下がるかまでのどちらかを待つ必要性がある。
住宅指標で多少ファンダメンタルズが変わっただけであるが、そもそも相場自体が強欲になりすぎということもあるのでガチホ覚悟を決める銘柄、利益確定して逃げる銘柄、ショート振る銘柄など色々防御策をいよいよ行使しておくべき段階だろう。
少なくとも今この水準で全力ロングエイヤーするような水準にはなく、新規でやるとしたら何かしらをエイヤーショートする段階だと思う。

ちなみに個人的な米国経済指標の見方については下記を参考にしてほしい。

<過去参考記事>
投資の役に立つ統計から米国経済の状況を読み解く方法

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