バフェット氏の商社投資、日本のバリュー株に世界の注目集める可能性

いつもの通りブルームバーグラジオをアレクサで聴いてるとここ数日はバフェット氏の日本の5大商社株買いというのがニュースとしてかなり頻繁に報じられるのを聞いた。

基本的にはコングロマリットディスカウントの解消による現在の市場評価とバフェット陣営が計算してこれだと思っている実態評価のさや抜きがメインだろうと思っている。
商社株価のコングロマリットディスカウントというのは市場では非常に有名な話である。
普通の個人投資家がパッと見てもあまりにも事業が多岐に渡るため、非常に調べにくい。
そして調べても事業投資みたいな案件が非常に多いので、それぞれの評価とかキャッシュフローとか調べていると労力ばかりがかかって、その間に今の相場でいうともっと単純でわかりやすいグロース株がバンバン上がるということもあり、骨折り損になる可能性が非常に高い。
減損が出るときも予期せぬ減損が出たりしてかなり企業分析の難易度の高い分類である。

だからこそバフェット陣営については、おそらくだがじっくりと調べてこのコングロマリットのディスカウント解消は可能ではないかと踏んだのだと思う。
ただ5つ全部に資金を突っ込んでいるところを見ると、どれか一社というよりは5社ぶん投げた中でどこか一社でもこのコングロマリットディスカウントが解消されれば利益が出るといった期待の仕方をしているようにも見える。
また、当の本人達が提灯を掲げることによって殿様イナゴとなって投資家をさそって、積極的にコングロマリットディスカウントを解消させようというのも意識しているだろう。
そういった意味ではバフェット氏の師匠のベンジャミングレアム氏の考えに近い市場評価と実体評価のずれを狙った昔ながらのバフェット氏の投資手法回帰みたいな感触がした。

ちなみにベンジャミングレアム氏の投資手法について知りたい方は下記を読んでほしい。
<参考図書>

証券分析

もちろん長引きそうなドル安を背景にコモディティ関連ポジションを取りたいという考えや、エネルギー価格が低めで推移しているところに中長期投資でそういったところにポジションを張りたいと考えている節もあってそういうのも考えられているだろう。

ちなみになんで自国米国や海外の商社みたいな会社に投資しなかったのかというと、日本以外の商社の信用力というのは基本的に低い。
日本企業の場合は存続性・連続性というのが重視されるということに加えて過去にでかい損失をみんなやらかしているということもあり、5大商社は基本的にはかなり固い財務運営を行っている。
一方で米国中心にそうなのだが、海外商社はついついド派手な投資をしたり、一攫千金でわけわからない商品トレードをしていきなり大損ぶっこいて爆死するみたいなまるで梁山泊みたいなところばっかりで実は日本の商社イメージとは裏腹にばくち打ち・ならず者・いきなりデフォルトみたいな事例が後をたたない。
そういうことも含めてコングロマリットディスカウント解消を狙った投資として日本の商社というのはまあ確かにそういう戦略もあるよなという話である。
またエネルギー株でいうと米国エネルギー株は全員シェールガス投資の泥沼にはまっており、未だ全部の減損を出し切れていないということもあり、避けるかロングポジションをカバーするために売るべきセクターとなってしまっている。

残念ながら個人的には商社に対してあまり知見がないことや、じゃあこのディスカウント解消戦略ってほんとにワークするんかいな、ドル安っていつまで続くんかいなというところはかなり難しいところであり、ここではその是非については評価はできないと思っている。
またこの投資手法自体はいわゆる長い資金で常識の範囲内のリターンを安定的に得ていく投資手法ということもあるので、今すぐ金持ちになりたい、手元資金は少ないけど億り人にすぐなりたいと思う人には全く向いていない戦略なのであしからずである。

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