US Treasury forced to pay up to fund record stimulus

大量供給とそれに対するFRBの購入が足りないのが重し。
 
先週の木曜日から雰囲気が変わった新規失業保険申請件数だったが、昨日発表された新規失業保険申請件数についても市場予想よりも良好な結果となった。
予想はまだ110万件ぐらいでるという予想だったが、季節調整でも100万件割っていて、季節調整なしの腹数値は80万件台となっている。
しかも夏の間は季節調整ファクターが負の方向に大きく出るので、季節調整なしの絶対数値を見るとより回復度合いは際立って見えるように思える。

<過去参考記事>
米新規失業保険申請、パンデミック以降初めて100万件を下回る

とにかく市場予想が現在実経済データに対して認識がビハインドしていることは間違いない。
個人的には市場予想と実際の新規失業保険申請件数のズレが修正されるまでは金利上昇が続く可能性が高いと見ている。
少なくとも債券投資家なんていうのは万年経済に対して悲観的な態度を取っているので、場合によっては市場予想よりもさらに悲観的な数値を見ていたりすることも多々あるような人種である。
(という自分もつい最近までは負の方向にすべると思っていた。)
しかも米債10年金利の水準からすると実質金利が-1%台ということで史上最低数値というところにも疑問が出てくるだろう。
米債30年債のターゲットレンジ上限は1.45%付近を考えているが、ここを超えるような事態が発生するとトルコなどドベ新興国関連資産・ジャンクボンド・ゴールド・シルバーについては米債同様にダメージが発生すると思われる。
1.45%の壁が破られると、1.55%と壁がまだ存在するが、もうここが破られたら1.75%ぐらいまでの上昇ぐらいまでは頭に入れておかなければいけない。
(1.75%までいけば全力買い参入でよいと思うけど)

<米国債30年金利のチャート>
タイトルなし

ちなみに来週木曜日に20年債入札と新規失業保険申請件数の発表があるため、そこが再び米債超長期金利にとって大きな材料になり得るだろう。

経済対策についても、場合によってはもう一回出るとそこで出尽くしとなる可能性も大いにあるだろう。
そうなるとその時点で貴金属プレーヤーが考えるようなドル刷りまくりの価値毀損が急速に進むという前提ストーリーは崩れる可能性が高いことに加えて、やはり価格の絶対値が短期で高すぎるということもあり、ゴールド・シルバーを中心にまだ調整は終わっていないと個人的には判断している。

ちなみに株については正直ここまで来るとよくわからないというコメントしか出てこない。
新規失業保険申請数からは確かに皆が予想するよりはひどい経済状態でないことはうっすらと見えている。
しかし、これが過去最高値まで株価を引き戻すことを正当化できる話なのかと言われると、未だ新規失業保険申請数がリーマンショックのレベルを超えているので、大分先までの予想を先どってしまっていることは確かなのと、やはり回復スピードを見たFRBが追加金融緩和に躊躇している雰囲気が出た時に過剰流動性に是正が生じたときにどういうレベルの調整がどういった銘柄に出てくるのかを予想できないので、株については判断を保留したい。
ただ、金利が上昇する過程で基本的に劣後するのは高配当を頼みにしている銘柄なので、それだけは憶えておけばよいと思う。

<キャンペーン>
LINE FX 新規FX口座開設&1取引で現金5000円がプレゼント

LINE証券 新規口座開設で現金1,000円と3株分の購入代金がもらえる、最大で約3,000円もらえるお得なキャンペーン