普通に考えるとNikeマーク型の回復度合いだが。

いくつか景気指標を見ていると、そろそろ米国のV字回復目線が厳しくなりそうな感じがしてきている。
一つは新規失業者保険申請数だ。
これがすでに回復度が鈍ってきている。

<参考ニュース>
米新規失業保険申請件数、3月以来の小幅減少-回復鈍化を示唆

これ以上の回復にはどうしても経済再開に向けたロックダウン措置緩和に対する自信がないと厳しいように思え、毎週クビになっている人数が130万人ぐらいから減少しなくなってきている。
一応雇用統計自体は遅行指標で、速報性の高い新規失業者保険申請数もせいぜい一致指数と言われるものではあるものn、これ以上の改善が進まないといつまでたっても失業者が下がらず、米国政府のおかわり給付金がないと結構まずい事態になるのではないかと感じ始めている。

もう一つ厳しいのは建設許可件数である。
どちらかというと新規失業者保険申請数よりこちらの方が足元では気になっている。

<参考ニュース>
6月の米住宅着工、17.3%増の118万戸 回復続く

住宅着工自体はほぼ市場予想通りとなったが、先行指標である建設許可件数が市場予想をかなり下回った。
いくら貧乏人が失職しようが関係ないという見方も、まあ頑張ればできなくもない。
しかし建設許可件数というのは住宅業者が今後の需要に備えるために建設を行う前の数ヵ月前(一般的には2か月前ぐらいと言われている)に取るためのものであり、住宅が買えるレベルに裕福な人の財布の余裕度や借入能力を示している。
こちらが金曜日の統計では市場を下回るレベルでしか出てこなかった。

<米国新規建設許可件数の統計>

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4月分データは市場が予想したよりも悪化していないということを示唆し、5月までは市場予想をなんとかぎりぎりクリアしていたのだが、6月のデータでは完全に市場予想を下回っており、さらに回復度も弱弱しいレベルに落ちてきている。

小売統計はV字回復っぽい動きを示したのだが、これはやはり上記統計を考慮すると給付金効果が相当程度入っていることを意味していて、給付金が切れ始めたときにどういう動きになるのかが一番気になるところだ。

<参考ニュース>
米小売売上高、6月7.5%増 先行き不透明感も

このことから、米国経済データは明らかにV字回復でない動きを示してきている。
しかし現在別記事で作成中だが、ブラックロックの決算開示資料などを見ると個人の怒涛の買いによって相場が押しあげられているということもわかってきて、個人の買いが尽きたところが今回の猛反発市場の一旦の終了の合図になるところまではわかってきているので、しっかりシートベルトを締めておきたい雰囲気だ。

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