サウジアラビア、自主減産を6月で停止 市況回復に自信

市況が回復する中で自分だけ損するのはそりゃ癪に障りますからね。

ここにきてサウジアラビアが「自主的に追加減産してた分は今月いっぱいで終わらすから」と宣言してきた。
日経新聞では市況回復に自信と書いてあるが、まあ普通に考えるとそうじゃないねという話だ。
個人的にはこう考えている。

ここまで原油はOPECプラスの減産だけでなく、一時期は増産してやるとか大暴走したサウジアラビアが逆に自主的に追加減産するという話をプラスに織り込み、えっちらおっちらとWTI期近価格が40ドルまで戻る行程となった。

<WTI原油期近価格のチャート>
タイトルなし


しかし、それはサウジアラビアが一応はスイングプロデューサーとして自分の腹を切ってくれたおかげであり、減産中はサウジアラビアの財政は他の産油国よりも追加減産している分厳しくなる。
それだけ当初は強気だったサウジアラビアが態度を180度翻してきたのは4月のWTI原油価格の動きは異常だったということである。

しかしとりあえずここまで原油価格回復してくれば産出幅を一定程度戻して、少しでも財政の圧力を和らげたいと思うのは至極当然な話だろう。
それが意味することは、もうこれ以上減産をドライバーとした価格回復はないわけだし、そもそも価格が回復してくればさらに財政圧力の緩和のためにバンバン減産を解除してくる人達が増加してくるということ意味している。
なぜなら産油国の人達はみんな財政足りなくて、支持を獲得するためのばらまき原資が足りなくなっているからだ。
特に産出シェアの高いサウジアラビア・ロシアの財政はとりわけ厳しく、国民からの支持も押しなべて低下している。
サウジアラビアは最悪暴力でどうにかするというところだが、ロシアは一応形だけっぽいところはあれど選挙をやっているということもあり、プーチン氏としては頭の痛いところである。

以上を考慮すると、WTI期近が40ドルより上に行くとどんどん産油国の減産緩和インセンティブが高まってくるため、どんどん原油価格の上値は重たくなってくるというのは推察しやすい結論だと思われる。
前回OPECプラスが決裂した時は45ドルあたりでロシアが交渉テーブルを蹴ったし、サウジアラビアも売り言葉に買い言葉で大増産とか暴走したので、これより上にすぐに戻ると考えるのはさすがに楽観的すぎると思う。
再度強烈に下落するかどうかはわからないが、少なくともWTIベースで40ドルより上の価格帯で維持できる可能性は全然国際線の航空機が飛べる雰囲気にはない今の状況を考えれば非常に低いと考えていいのではないかと思う。

東京電力のガスの契約で、今ならAmazonプライムが永年無料でご利用可能!