米国株が新型コロナの懸念緩和で急反発



売り圧力から買い圧力へ。

月曜日の米国株はコロナウイルスによる死者数がようやく減少し始めたということもあり、これを好感して全面的に上昇する展開となった。
そして個人的にはようやくロング勢にとってはほっと一息つける状態になったことを確信している。

ここまでの流れをおさらいしておこう。
2/21-3/24の間というのは売り圧力だけが強い状態で、圧倒的売り玉の前に買い玉はなすすべなく虐殺されるという値動きだった。
そのため下がる時には強烈な出来高増加が発生し、上昇するときは明らかに出来高が減少するという典型的な下げ相場の時の出来高の動きをしていた。
しかし、ようやく強制売り玉が減少してきたことから徐々に売り圧力も減少していき、緩やかではあるものの市況は回復してきたというのが先週までの動きだ。

<死ぬほど下がった局面のナスダックETF(QQQ)のチャート>
タイトルなし


しかし昨日の動きはそれと全く違った。
SPYやQQQのETFの出来高を見ればそれは一目瞭然だ。
大きく上昇・陽線を見せると同時に、出来高が増加しているのだ。

<上昇とともに出来高が増加するQQQのチャート>
タイトルなし

これが意味していることは昨日は明らかに買い玉が増加して売り玉を捌ききって、上昇しているということを意味している。
つまりようやく一部機関投資家が積極的に買い向かう動きを見せ始めたということだ。

もちろんここから機関投資家が投げざるをえない事態に陥って再度下げ局面にて出来高が爆増するような事態になることも想定されるし、一定程度上がれば利益確定に走る機関投資家も多くなってくるだろう。
ただひとついえることは昨日の先週金曜日の米国株の水準は機関投資家が買おうと決断するに十分な割安度になっており、ここが大きなサポートラインになっているということだ。
二番底があるかもしれないが、このサポートライン水準が割れるレベルまで再度下がる可能性はそこまで高くなさそうだし、仮に割れたとしても流動性目詰まりとかそういう事態にならないならそこからなら機関投資家がバンバン買いを入れる水準であることも間違いないと考える。

なので足元で仮に含み損があったとしても、米国株に限っていえば銘柄やセクター選択を間違えていなければ狼狽売りする必要性はないと考えている。
なお、日本株については日銀の買いという歪み要素があるのでなんとも言えず、日本株は判断不能と考え今回は買いは個人的にはパスしている。

なおこうした出来高を見ながら相場を考えるには下記3冊を読みながら実践あるのみだなと思う。


先物市場のテクニカル分析


株価の真実・ウォール街 株の選択―W.D.ギャン著作集


ミネルヴィニの成長株投資法