米国株が大幅安、ウイルス懸念再燃で逃避の動き



ここまで猛烈な勢いで上昇してきたんだからしょうがない。

足元でクラウド銘柄が全員休憩入りに入りそうな雰囲気が出ている。
上記ニュースではウイルス懸念再燃というニュアンスで伝えているが、これは全く見当違いで、単純にバリュエーション高くて利益確定売りに走っている投資家が出始めているだけだと考えている。
これは前々から記事にしているが、マイクロソフトの株価が利益確定売りだと思われる強烈な出来高に伴う下げが生じているからだ。

<過去参考記事>

足元のナスダックの高騰を見てさらに利益確定


木曜日まではまだマイクロソフトだけにしか見られていない動きだったが、これに似た動きがクラウドの競合他社であるアマゾン・グーグルにまで波及し始めている。
現在のハイテク株銘柄の下げ先導はマイクロソフトに出ており、これがじわじわと他の銘柄にも波及し始めているのだ。

<アマゾンの株価チャート>
タイトルなし

<グーグルの株価チャート>
タイトルなし


さらにいうと、クラウドでサービス提供している会社というのは大抵が最終的にはアマゾン・マイクロソフト・グーグルのいずれからのクラウドを使っているというところに辿り着くのでこの3社の株価に強烈な利益確定売りが出ているなら、他のクラウド銘柄にも全部売りが飛ぶだろう。
これは別にクラウドがもう成長しないからとかそういうわけでなく、単純に今のクラウド市場の成長率に対して株価バリュエーションが高すぎると思い、利益確定に走り出した機関投資家が大幅に増加したということに過ぎない。
大口機関投資家がまとまった形で売りを出しているというのは、基本的にはしばらく売った銘柄には戻ってこないことを意味する。
大口機関投資家はトレーダーとかそういうレベルの人間ならともかく、普通に長い期間投資する人達の売りというのは何かしら理由を持った売りであり、この売り理由をすぐに翻して再び買うというというのはありえない。

またここまで半導体関連銘柄が伸びてきたのはこのクラウド市場の爆発的増大に伴うサーバー需要の増加である。
これなしに半導体銘柄の株価上昇はなしえない。
つまりクラウド銘柄の停滞=半導体銘柄の停滞に直結しかねない、というより直結する。
TSMC、サムスン、インテル、AMD、ASMLなどはクラウド銘柄の停滞に対してもろに株価ダメージが出るだろう。

この状況が反転するにはまず売りが止まる必要性がある。
つまり株価が少しでも上昇するとかぶせるように出来高が増加して陰線が出現して下げるという事象が消えないといけない。
また、機関投資家が再び買い向かい始めるというのであれば、出来高を伴って上昇する日が多くなるという現象もみられるようにならなければいけない。

ここのところを見極めて丁寧にナスダックの買い場を見つけていきたいと思う次第だ。