ちょっと足元やりすぎ感が出ているような気が。

いくつかナスダックの構成銘柄高い銘柄とナスダックETF自体に変調の兆しが出始めている。
ひとつはマイクロソフトの株価だ。

<マイクロソフトの株価チャート>
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ここもと好決算を理由に急速に株価を上げてきたマイクロソフトだが、ここ最近の株価の動きは非常に不穏だ。
株価190ドルを境に株価が上昇すると出来高が増加すると同時に陰線が生じて株価が下がるという現象が生じている。
出来高と株価の動きから推察されるのは大口保有者が利益確定でポジションを削りに行っている可能性が高いということだ。
先導株が下落する時というのはろくでもないことが起きる前兆ということは下記書籍を読んでいただければわかると思う。


ミネルヴィニの成長株投資法

また値動きに対する感応度が高く、普通のインデクサーより真剣に相場を見ている人が多いレバレッジ系ETFにおいてもTQQQでかなり同様なでかめの売りが出ている。

<TQQQのチャート>
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通常インデックスの動きは過去との比較感が重要だと思っている。
個別銘柄であると大きく状況が変わることによって過去の値動きとはまったく違う値動きをして爆発的に株価が上昇するということが度々見られる。
例えば直近のAMDの動きはまさにそれで、足元でAMDが開発したCPUが微細化でインテルに先行している上に、そのパフォーマンスも上回っている。
これを背景にインテルのCPUの独占が崩れてAMDのシェアが大きく跳ね上がると期待した動きが株価を大きく押し上げた。

一方でインデックスというのは言ってみれば経済全体の動きを示すものである。
世界経済全体が短期間で景気悪化してインデックスが半値になるということはありうるが、逆に短期間で猛烈に景気が上昇してインデックスが倍になるというのは普通はありえない。
なったとしても2015年の中国株バブルの崩壊のように金融引き締めによりその過熱感が逆に大きな売りを呼ぶ羽目になる。

ではその過熱感はどうはかるのか?
自分は1年移動平均線・3年移動平均線との乖離率、年間ボラティリティと上昇率から判断している。
特に個人的に気にしているのは年間ボラティリティと上昇率である。
例えばナスダックでいうと年間ボラティリティは平常時はおおよそ15-17%ぐらいの範囲に留まる。
これはEPSもPERも変動しない場合年間で15%上昇する確率がおおよそ1σ、15.7%となる。
ただ実際はEPSの上昇やPERの割安度というのもあるので、通常時は1年間で15%上昇する確率はもっと高い。
しかし2019年以降EPSは上昇していないし、PERも過去最高の割高度になっている。
そして足元ナスダックの年間上昇は現在38%になっており、2.5σつまり1%程度の確率でしか発生しない事象になってしまっている。

こうしたことを背景に一部ポジションを売るのをさらに進めることにした。

<足元のポートフォリオ>
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