色々起こっているけど、確信持てない情報とかが大量に出回っているので、自分が把握できることを改めて書き出して整理したい。

・イラク政府の米軍追放条例可決について
イラク国内はスンニ派とシーア派に二宗教が混在する地域で、イラク戦争前はフセイン大統領がこれを無理やり押さえつけて国を治めていた。
しかし、米国がイラク戦争でこの地獄の窯の蓋を開けてしまったがために、両宗派のいがみあいが激しくなり、ご存じの通り米軍にもテロ的な攻撃を繰り返すレベルでどうしようもない状態に陥った。
そしてイラク政府内にはこのシーア派とスンニ派のいがみあいが未だ続いており、今回の米軍追放条例可決はシーア派が仕掛けてきたものである。
一方でスンニ派はイランのソレイマニ氏の爆殺が嬉しくてしょうがなく、今回の米軍によるイラン重要人物の殺害は米国・イラン間の緊張の高まりだけでなく、イラン国内での宗派の対立を再び煽るような雰囲気が出始めている。
おそらく情勢が爆発するとすればまずはイラク国内で動乱が爆発的に増加するところからスタートするので、それが始まるのかどうかを観察したい。

イラク議会、米軍追放を決議 背景にイランの思惑



・米国とイランの激しい口攻撃
ここまで米国のトランプ大統領とイランのホメイニ師はどちらも激しい口攻撃を展開している。
しかし、実際に情勢が動いているのはイラクに留まっており、イランにまではまだ直接的な攻撃は出ていない。
一方でイラク国内の米軍や米国人にはどうやらゲリラ的なテロが仕掛けられ始めているというニュースもちらほら出てきており、イラク国内の米軍拠点がテロ的な攻撃に合う可能性はかなり高まってきている。

・イランの核合意破棄の脅し
イランが核合意を破棄して核実験を続けるぞと懇意にしていた欧州各国に対して脅しをかけ始めている。
実質的には欧州国家はおろおろするばかりで、イランとほとんどまともな議論は行えていない。
欧州国家ができることはなんとか米国にこれ以上事態を悪化させないでくれと懇願することだけだが、ここまでトランプ大統領は全く聞く耳もたずといったところ・・・

・地理的に近い欧州資産は他の地域よりダメージが出るだろう
中東経済は地理的に近い欧州の経済とつながりを持っている。
中東情勢が荒れると難民が欧州へ向かったり、欧州からの中東への輸出が減少することによって欧州企業へダメージが出ることから、まだ状況が実現していなくても欧州株を売りに来る投資家もそこそこいるだろう。
また直接的に隣接するトルコ資産関連も従前より厳しい値動きをしそうな感じもしている。

・原油価格は上振れ傾向
シェールガスの生産の伸びが鈍化しそうというファクターとOPECが減産を続けているというファクターから、景況感は弱いものの原油価格は需給の引き締まりが見られそうということで原油価格は素直に中東情勢の緊張高まりに応じて上振れてきている。

<過去記事参考>

景気はスローダウンしているが原油価格は底堅い理由


こうして色々列挙してみると、一番実際にやばい事象が起きそうなのは断然イラクであることは間違いないだろう。
イラクでどれだけ宗派間の緊張が高まって事態が悪化するか、イランは本当に核合意破ってそのまま核実験を強行するのか、その時米国(トランプ大統領)は一体どのような決定を下すのかが足元最も重要なポイントとなっている。
まだイラン・米国のまじもん戦争というところまでは情勢は発展していないと個人的には考えている。