FRB、利下げ見送り 20年も「追加緩和ゼロ」

米国株価が最高値超えたり、雇用や小売売上高も好調さが継続しているということもあり、今回のFOMCは政策金利据え置き、かつ「不確実性」の文字は声明文から削除された。
まあ実際今の状況でFRB的にも利下げはやりたくないということは確かであろう。
前日まではまだ来年の利下げ確率を70%ぐらいフォワードレートは織り込んでいただろうが、その確率もおそらく低下するだろう。
とりあえず足元でここから利下げを無制限にしていくという可能性は一旦消え、当面は米中貿易戦争の一層の混乱がないかどうかや来年の米国総選挙に向けて経済に影響するファクターがないかどうかを注視するステージになってきた。
FRBも完全に利下げを停止したわけではなく、経済に下方圧力があれば利下げを再開するというのは強調しており、決して警戒感を解いているわけではない。

また、債券投資家においては利上げについての時間軸は伸びているという認識が持たれている。
FOMCで開示される各メンバーの金利予測のドットを見ると2020年いっぱいは現在の下限1.5%でキープ、順調にいったとしても2021年1回(おそらくあっても9月、1.75%)、2022年に1回(2%)という予想になっている。
9月のドットと比べると純粋に25bpsずつ2022年までは政策金利見通しがパラレルに下方修正されており、将来的な金利見通しは実質下方修正されていると認識した。
それもあり利下げ自体は止まったものの、債券投資家はこの先2年ぐらいは利上げないし、あってもたった1年ごとに25bpsじゃないかという話だ。
米中貿易戦争長期化というファクターによって2017年に行われていたような利上げペースを行うのはおそらく難しいだろうというのがコンセンサスになっている。

それに足元はまだ米国の輸入が前年度比マイナスというのが深堀されている状況だ。
この深堀が止まった時を合図にして米国株EPSが切りあがり始めるはずなので、輸入が大幅に前年比プラスというのが見えてこなければ利上げが今考えている以上に加速するということはないだろう。

そう考えれば金利をさらに下に掘るというインセンティブもないが、じゃあ金利高騰の債券暴落なんていうのも本当に利上げが見えてくる条件である輸入の増加がまだ見えてない中で考えるのは時期尚早だ。
株価は割高に見えるかもしれないが、じゃあマルチプルを下げるファクターはなんだと言われれば、2020年中は見当たるファクターは選挙関連以外はあまりなさそうだ。