Fund managers spy opportunity as distressed debt grows

皆が金を突っ込む前に乗るしかないこのビッグウェーブ的なノリじゃあるまいし。

足元になってここまでずっとぐだぐだで不安視されていたジャンクの中でもよりドベに近い社債への需要が俄かに活気づいてきている。
CLO価格を見てもじわじわとメザニンから順番に価格が回復していることに加えて、一番動きが顕著なのは米国ハイイールド社債のCCC格付けのスプレッドががつんと下がり始めたことだ。
一体なにが起こっているかというと、おそらく上記のニュースを見て先回り買いしているプレイヤーがいることだと思う。

<CCC格付けの米国ハイイールド社債の利回り推移>
タイトルなし

ICE BofAML US High Yield CCC or Below Effective Yield - FRED



上記ニュースではピムコをはじめ大型アセマネ会社3社がリストラボンド・ディストレス債券・不良債権扱いの社債(要はでデフォルト寸前で非常に安くなっている、あるいはもうデフォルトしていて回収率勝負になっている社債)に投資するファンド立ち上げを計画していることが報じられている。
CCC格付けの社債利回りの平均が12%もあるということで、久々の高い水準でかつBB格(たったの4%)やB格(たったの6%)はご存知の通り逆にスプレッドが相当低い水準に突っ込んでいってしまっていることから、この領域のバリュエーションは安いから金を突っ込めという米国お得意のギャンブル中毒的な動きが見え始めている。
(CCC格のデフォルト率とか回収率とかこまけえこたぁいいんだよ的テンション)
そう考えると今年中盤まであった同様な非流動性債券に投資していたファンドがクローズに追い込まれた流れから徐々に変化の兆しが出ている。

<過去参考記事>

流動性のない資産に金をつっこんだヘッジファンドに逆風


これからまだ後発が同様なファンドを立ち上げてくる可能性を感じたプレーヤーがここぞとこれらドベ社債に買い向かって、後から来た人達に高値で押し付けようとしているということだろう。
その対象は主にCCC格付けの社債とCLOのメザニンであることはほとんど疑いようがなく、ここまでバカスカ売られてきてプライスが大きくアンダーパーになって利回りが10%超えている社債が中心になることは間違いない。
CLOについてもとりあえず利下げによるクーポン減少懸念が数カ月前よりもずいぶん低くなったことから買いやすくなっているという理由もある。

このように今まではクレジットの状況と景気動向を見て、ほんとうにクズ中のクズ社債は駄目だなということで、流動性低いクズ社債に投資していたファンドがいくつか閉鎖させられる動きがあったが、足元では逆に新規で立ち上がる雰囲気さえ見せ始めていることから流れは変化しつつあることが見える。

もちろん行き過ぎれば最後はブームアンドバストで市場参加者全員に迷惑をかけながら大爆死する資産カテゴリであるが現状の利回りを見ればすぐにブームアンドバストが来るわけはないので、どの辺までブームが来るのかを観察するステージだと思われる。
現状はまだこの資金流入による発行増が見えないので、ブームが来てると判断するのは間違っていると思われる。

<過去参考記事>

米国CCC格ゾーンのハイイールド社債市場はリスクオフトリガーにはならない