DMM 株】米国株式取引手数料の完全0円化のお知らせ

不必要な取引で隠れコストを支払わせるのはフェアではない。

メールでDMM証券が米国株手数料無料とか送ってきたので、どれどれほんとかなと思い中身を見てみたがとんでもないクソ仕様であった。
何がクソ仕様かというと、明らかに為替手数料でぼったくる気満々で実際の取引コストが馬鹿高く、しかもそれを強制させるクソ仕様だからだ。

具体的にはこうだ。
米国株を取引きする際には米ドルが必要だ。
だから円しか持っていない投資家はまず円を米ドルに転換させる必要性がある。
証券会社はここで円を米ドルに転換させる際の手数料を排他的に得ることができ、これが収益源の一つになっている。
この円を米ドルに転換させる際のコストというのは証券会社によるが、SBIや楽天などは片道25銭と明言している。
これはHPを見てもすぐわかる。
ところがDMM証券のHPを見ると、外からでは一体為替手数料がどれぐらいなのか全くわからず、「自社が定める為替レート」としか書いていない。
この時点でいやな予感はしたが、ツイッターを見るとどうやら片道1円取るようである。
この時点でちょっとクソだなと思うが、片道1円取るのはまあ百歩譲っていいとしよう。

最大の問題は保有株を売却した場合に円貨決済されるということである。
これがDMM証券の米国株取引の一番のクソ仕様だ。
通常SBIや楽天では保有している米国株を売るとドル決済され、この米ドルを円に転換するかどうかは顧客の任意で決めることができる。
なぜなら米ドルから円に転換するのもコストがかかるし、引き続き米国株に投資するなら米ドルのまま保有するというのがリーズナブルだからだ。
しかしDMM証券は米国株を売ると同時にこの米ドルの円転を強制的に行い、あまつさえそれを顧客サービスですとぬけぬけと言い張っている。
これは米国株に引き続き投資しようと思っている人に対して不必要に為替手数料を払わせ、しかもそれをあたかも顧客にとって利便性があるかのようにうそぶいているというたちの悪いやり方をしている。
しかもその為替手数料は1円と割高だ。
つまり米国株取引手数料無料は単なるおとりで、他社よりぼったくった為替手数料と顧客に選択余地のない強制取引をさせているのだ。
例えば米ドルの円転が強制でなければ片道の為替手数料を多少ぼったくったとしても、取引するかどうかは顧客の自由なので個人的にもそれはビジネス戦略の一貫ですわなで済む話なのだが、顧客に不必要な取引を強制させてコストを支払わせるというのは断じて許されるものではない。

なぜDMM証券はこのような不透明スキームを作ってしまったのか。
一因としてDMMの金融部門の先頭が‘FXにあることが原因だろう。
言い方は悪いが一部を除いて一般的には大半のFX投資家は単なるギャンブル中毒者で頭が悪く、金融リテラシーも実は低い。
いわゆるチンパンジーみたいな人種で、丁半博打的にやっている人が非常に多い。
それに為替取引はいわゆる隠しコストをこっそり抜く余地がたくさんあるので、隠れコストで利益回収するというのが常識化している。
一方で株式取引は取引所があり、株の値段がいくらとはっきり出るため、株取引においては売買手数料か預入金の利息を抜くか信用取引の金利コストをもらうかの3択ぐらいしか隠れコストを抜くことができない。
そのためDMM証券は顧客を馬鹿にするのに慣れてしまい、こうした顧客を馬鹿にしたようなサービスをローンチさせてしまったのだ。
しかし日本人で米国株に投資する人というのはそのような頭チンパンジーみたいな人は少なく、概して中級者でかつ英語ニュースをすらすら読める知的水準を持ち、かつ金融リテラシーの高い層が中心だ。
そのような人達にこのような詐欺的サービス提供は通じないし、逆にDMM証券はこういう経営姿勢をする証券会社なのだなと失望させるだけになる。

DMM証券がこのようなクソサービスを立ち上げた理由も背景もわからなくはないが、普通は躊躇して出さないようなサービスをローンチさせるところにDMM証券の顧客誠実さの低さが垣間見えた案件であった。
この辺をごまかしてDMM証券いいですよとアピールしてアフィリエイトを進めるサイトは全部消滅してくんないかな。