トランプ氏、部分合意なければ対中関税「極めて大幅に引き上げ」

soonとかcloseといった時は大抵嘘で焦っている時というのがばれている。

昨日の米国株市場の動きは特徴的であったのだが、トランプ大統領が以下の発言をした後に株価は軟調になっていった。
日本語だとわからないが、英語だと米中貿易協議について
“we’re close -- a significant phase one deal could happen, could happen soon.”
市場関係者はトランプ大統領がsoonといった時に、あ、これは全然交渉まとまっていないなということを感じ取っているように思われる。
特にsoonとcloseっていった時は十中八九まとまっていないということが市場関係者にとっては常識になりつつあり、おそらくアルゴリズムとかにも組み込まれている。
すぐ手柄をアピールしたがるトランプ政権が、もし交渉が上手くいっているなら多分すぐに交渉が上手くいっている証拠についてこれでもかとアピールするのに、closeとかsoonという発言が出るときは手元まだそういう動きはないけど正直に話すと支持率に影響出るからごまかしておこうという魂胆がはっきりいうと見え見えなのである。
市場関係者もトランプ氏の発言についてかなり音声データやテキストデータを集めて自動分析をかけているはずで、過去の発言とその後の貿易協議動向や市場の動きというのは相当研究されているだろう。

相場としてはここまで米中貿易協議が12月頃ぐらいまでにまとまるという予想を全面的に織り込んで相場は動意づいていたことを考えるとここで多少調整するのはやむなしではなかろうかと思う。
また全体的にリスクオンが続いた中で国債金利がスパイクアップするのではないかという不安感も一旦は薄れるだろう。
結局米中貿易摩擦というのは決して1-2年で解決するような話ではなく、長い米中間の覇権争いであるという前提をまず知っていないといけない。
別にトランプ大統領だけでなく、民主党も基本的には対中については厳しい態度を取ることが想定され、この部分は誰が大統領になっても同じようなことが起こるという前提をもたなければいけない。

トランプ政権は事前根回しというのがなく、いきなり発表して無駄に市場を混乱に陥れるという習性もあり、外交についての一貫のなさというのも外交に興味のない証拠だろう。
ただトランプ大統領の場合は実は貿易問題についての真剣度合は他の議員と比べて低く、どちらかというと国内経済動向と自分の支持率だけ気にしているといった状況が強い。
だからこそ貿易協議の進捗状況についててきとーな発言が目立つわけで。
特に来年選挙を控えていることを考えると、関税引き上げで物価が上がってしまい国内景気と支持率が失速するのだけは避けたいと考えている。

そのことを考えれば中国について個別企業制裁をする可能性はあれど、広範囲な関税引き上げを決断する胆力は足元のトランプ政権にはないように思われるので第四弾関税については再び実施を延期される可能性は高いと思われるが、一方でじゃあ関税引き上げ脅しをやめるかというと、おそらく来年以降も同じような脅しが続くだろうということも読みやすい。