米中貿易協議が部分合意、15日関税上乗せ先送り-来月署名

今回の開催された米中通商交渉はトランプ大統領は合意の第一弾とか言っているけど、実質的にはトランプ大統領がずっとする気はないと言い張っていた部分合意そのものである。

以下は上記ブルームバーグ記事の引用になる。
米中両国は11日にワシントンで開いた通商問題に関する閣僚級協議で、貿易戦争の休戦につながる「第1段階」といえる部分的な枠組みで合意に達した。トランプ米大統領は、合意文書の作成には3週間から5週間を要する見通しだが、中国の習近平国家主席と来月にも署名できる可能性があると述べた。
中国は合意の一環として、米国産農産品の購入を大きく増やし、知的財産権を巡る一定の措置、金融サービスと為替に関する譲歩に同意するとトランプ大統領が11日にホワイトハウスで明らかにした。これと引き換えに米政府は、部分合意の確定に伴い、15日に予定していた追加関税の引き上げを先送りする。だが、中国から輸入する製品のほぼ全てに対象を拡大する制裁関税「第4弾」の発動中止は決めていない。


今回は米国側が譲歩せざるを得なかったというのが一般的な見方になっている。
ではなぜ今回は米国は譲歩せざるを得なかったのだろうか?

一つはやはり製造業雇用者数がマイナスに転じてきていることが挙げられるだろう。
トランプ大統領の公約として中国に奪われている製造業雇用を取り戻すことを掲げて、ラストベルト一帯の支持を獲得している。
しかし製造業雇用者数がマイナスになっているということはトランプ大統領は公約を果たせていないということを意味しており、これが数ヵ月以上続いてしまった日には支持率を大幅に落とす材料にもなりかねない。

<過去参考記事>

メイクアメリカグレイトアゲインに限界点が見え始める


もう一つは弾劾裁判の件だろう。

米EU大使、17日に下院証言へ ウクライナ疑惑巡り

米民主党からのトランプ大統領の弾劾裁判がなんだかんだでニュースとして頻繁に流れており、加えてウクライナ疑惑について証言する内部告発者も出始めているといったことから、民主党バイデン氏だけでなくトランプ大統領にも少なからずダメージが出ている。
ここで中国から通商交渉の勝利をもぎとったと有権者にアピールをして、少なくとも共和党支持者が離れないようにつなぎとめておきたいという動機が強いということもあるだろう。

また一般的にトランプ大統領自体は中国との貿易戦争はあくまで有権者からの支持を獲得するための材料であり、

さて相場展開はというと、これは正直いうと材料が通過したはずなのだが、売っている側のプレイヤーと買っている側のプレイヤーで大きく意見が分かれている。

・売っている側の論理
中身を見れば新味がなく、なぜこれでリスクオンになるのかわからない。
景気だって明らかに鈍化してきていて、今回の部分合意では景気を浮揚されることはできない。
と考えれば

・買っている側の論理
そもそも売っている側は米中通商合意に至らないという前提にいたじゃないか。
またそもそも合意しない前提でおたくら売ってたりポジション持ってなかったりしてたのにその解釈はおかしい。

正直いうと自分としてはどちらの言い分にも分があり、実際月曜日のNYの動きを見ないことには判断がつかないとしか言いようがない。
ただ少なくとも市場は米国側が譲歩していっていると感じるのは間違いないだろう。
いわゆる想定されていた最悪のケースは回避され、レスネガティブになっているということも間違いないと思う。
以上を考えればまだ買い方の方が若干有利なような気もするが、どうであろうか。

ただこの部分合意によって再び製造業雇用者数に余裕が出てきたりすると、トランプ大統領お得意のちゃぶ台返しの可能性が高まっていくので、やはり全力でポジション取るというよりは常に半身で余裕資金を持ちながら相場に挑んでいきたいと思う。