Delhi High Court to hear Indiabulls Housing case on October 24

もうこれインドでプチリーマンショック起こってるでしょ。

インドのハウジングローンではかなり大手にいるノンバンクであるインディアブルズハウジングファイナンスという会社がなにやら当局から訴えられている。
内容を見るとこの会社が融資といつわって何個もシェルカンパニーを通じて経営者の懐に金を回金していたりといった詐欺的な行為や、なぜか同じノンバンクのリライアンスキャピタルに融資するなど本来の業務から逸脱した融資を行っていた可能性があると訴えられている。
これらノンバンクは預金はあまり持たないことから、メインの資金調達ソースは社債、CP、銀行からの融資であるが、これら資金が詐欺的行為によって経営者の懐に入っていたり、ずさん融資されている可能性があるということだ。

Yes Bank bonds slump following stock crash

単にノンバンク株が大きく下落しているだけでなく、イエス銀行などのノンバンク向け融資の多い銀行についても株が大きく下落しており、もはやイエス銀行の開示している不良債権比率2%などという数字は誰も信用していない状態になっている。
しかもこの民間大手イエス銀行の株を持っている創業者、役員陣、従業員持ち株会いずれもなぜか株を売っていて、お前らホワイトナイト探してるのになに逃げ出そうとしてんねんとめちゃくちゃな状況になっており、これホワイトナイト本当に現れないとデフォルトあるぞと身構えている。
株価もすでに去年のピークから90%下落という衝撃的な下落の仕方をしている。

<イエス銀行の株価チャート>
タイトルなし


さて、個人的に最も懸念しているのは上記のインディアブルズハウジングファイナンスがリライアンスキャピタルに融資している可能性があるという話だ。
リライアンスキャピタルも足元でデフォルト懸念が大きいノンバンクとして名を馳せている。実はこのインディアブルズハウジングファイナンスのケースのように、ノンバンクはノンバンク同士でかなりの資金をぐるぐる回しているのではないかという話だ。
そして回っているお金のうちいくらかはこうしたノンバンク経営者の懐に消えていっている可能性もある。しかも回っている間は利益が順調に増えているように見えるが、それは見せかけだけであるのでどこかがつまづいたら全員つまずくようになっているのではないか?
そしてそのつまずきは去年のIL&FSのデフォルトから始まっているのではないか?

そうなると足元のノンバンクのデフォルトは単独事象ではなく既に連鎖的な破綻モードになっているのではないかと心配になっている。
またこのノンバンクのデフォルト連鎖による銀行の不良債権の再度の増加が発生した場合にはあとどれだけインド政府は銀行に対して資金補填する必要性があるのかというシナリオも考えなければいけないわけで、やはりインドの先行きについてかなり不安感を個人的には持っている。