苦境のフォンテラ、海外事業を一転縮小
ダノン、ネスレに挑戦、夢破れたNZ乳業最大手

あー、これ気づいてたらNZドル売り自信あったのになあと。

ニュージーランドの酪農大手フォンテラが海外投資で大損こいて株価が半値になったという話だ。
フォンテラはいわゆるニュージーランドの酪農を牛耳る半公共的企業で、NZのGDPの1割弱、輸出の2割ぐらいを担う酪農会のドンである。
NZは広い牧草地帯に乳牛を放牧させるという低コスト酪農を売りに世界中に乳製品を売りさばいており、世界的にも競争力のある分野だ。

ただしNZにとってはそれしか国際的な強みがないといえばない。
またこのフォンテラは上場しているが、上場している株はNZの酪農家(おそらくほぼ全員)が持っている。
今はちょっとどうか知らないが、数年前までは酪農家はフォンテラへの売却牛乳量に比例してフォンテラの株を取得するのが義務付けられていた。
酪農家は売却した牛乳の代金だけでなく、フォンテラから配当金を受け取るというのも重要な収入源になっている。

さてここでフォンテラに話を戻すが、ここ15年ぐらいはフォンテラもダノンのように事業の国際化というのを強く意識しており、海外での事業を画策すべく、海外の乳製品食品会社の買収や酪農場の買収など行ってきた。
特に南米や中国といったこれから乳製品需要が伸びるというところへの買収を積極的に行ってきた。
その戦略自体は至極真っ当な戦略であることは確かであったが、結果は見るも無残なもので数年ごとに現地で様々な問題が起きるたびに減損を食らう羽目になった。

結局フォンテラは国内の低コスト酪農に胡坐をかいているだけで、グローバルにビジネスをマネジメントする力なんて一ミリもなく、単にニュージーランド酪農家のお金を無駄に海外にばらまいただけで、何も残らないという結果になったということだ。
特に今回は中国・南米の現地法人から総撤退するレベルでの減損を出してしまい、新CEOになってからもう海外買収を基にした戦略はやめると明言しており、完全にフォンテラは海外現地でマーケティングや酪農をやるということ自体をあきらめたようだ。

<フォンテラ株式組合のチャート>
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これによってフォンテラの株価は去年の水準から半値近くまで下がり、配当も削られることになる。
もちろん配当が減るのであれば、NZの個人消費は下がるわけで経済成長も落ちるわけだから、想像以上に金融緩和が進んでNZドルが下落することなんて読めたじゃないかといまさら地団駄を踏んでいるわけで。
このフォンテラの状況を知っていれば個人消費低迷からNZの利下げなんてすぐ読めたじゃないかと今更ながら自分の間抜けさに腹が立つ次第である。