足元の相場は上にも下にもどっちに転んでもおかしくない非常に難しい相場だ。とりあえずここまで考慮すべき材料を手元に並べてもう一度おさらいしたい。

上昇要素
・中国で株の信用買いが徐々に回復してきている。
・日経平均の裁定売り残が過去例を見ないほど増加している一方で、株価自体は比較的耐えている。
・米国小売りは引き続き年率4-5%と好調な推移
・米国ハイイールド社債市場のスプレッドは再度縮小する兆しを見せている。
・米国の好調な労働市場統計
・トランプの対中貿易政策について段々と口だけという要素が増えつつある。
・ドイツの財政支出拡大期待
・中国の利下げ・財政拡張期待
・米国の利下げ期待
・バルチック海運指数の上昇
・世界的に銀行のレバレッジがリーマンショックの時と比べてはるかに低く、金融システムには高いレバレッジがかかっていない
・2018年頭にPER23倍だったS&P500のPERは足元19倍程度。
・米国住宅の販売件数は全体として耐えている

下落要素
・CLO価格の低下がまだ止まっていない。
・レバレッジドローンの価格もまだ低迷中。
・人民元安による新興国通貨全体に対する信頼性の低下
・人民元安に伴うハイイールド領域のアジアクレジットが戻っていない
香港で長引くデモ→一旦鎮静化モード
・米国ケースシラー住宅価格指数の伸びが鈍化してきている
・欧州のPMIなどの経済センチメントが軒並み50以下
・世界各国製造業系指標が軒並み悪化
・米中貿易戦争による追加関税発動
・アルゼンチンデフォルトなどドベ新興国のクレジット崩壊懸念
・米国債の逆イールド
・インドのNBFCリクイディティクライシス
・中国人の世界の不動産に対する投資意欲の減退
・日本の消費税増税
・世界の貿易状況は引き続き前年割れ状況が継続
・大赤字で黒字目途が立たないスタートアップ企業の雑なファンディング
・ブレグジット

材料の中には大したことないものもあれば、クリティカルなんじゃないのそれと思われるものもある。しかも人によってそれぞれのトピックに対する重要度の感じ方も違う。
それに今取り上げた項目の中には遅行指標だったりするものもあるため、遅行指標見たって相場考える上では遅いという反論も確かにあるだろう。

だから実際にポジティブ材料とネガティブ材料を見比べてみると、売りで自信を持っている人もいれば買いで自信を持っている人もいるというなんとも度し難い別れ方をしているのはなるほどと思われる。
個人的にもどっちに転ぶか正直わからないとしか言いようがない。
わからない時はより安全だと思われる銘柄や、いざという時の現金を残しつつ投資し、下がったらしつこくナンピンしていくというのが普通の人ができる投資の王道ではなかろうか?
(ただし個別銘柄でナンピンする場合は銘柄を間違えると死ぬので気を付けましょう)

というわけで個人的なポートフォリオは現金比率70%だったのを50%にまで戻し終わり、あとはだらだらとJREITの玉をもう少し足すといってオペレーションをしようと考えている。

<足元のポートフォリオ>
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