インド成長率、4~6月期5% 10国営銀行統合へ


これはブログで散々記事にしてきた話だが、インドの経済落ち込みが深刻化してきたということだろうか。
 
<過去記事参考>

インドで不動産関連がバタバタと倒れ始めた


インドの銀行は再び不良債権沼に沈むのか


インドのノンバンク金融危機がさらに深刻化している


中国不動産バブル崩壊の前にインドの不動産崩壊が先か


インド上位のモーゲージ会社かデフォルト


インド中銀はノンバンク金融危機を食い止められるのか?


この以前記事にしてある通り、インドではノンバンクが大型デフォルトを連発してきたことから信用力が大きく低下し、皆がお金を貸さない状況になっている。
そして預金などをあまり持たないノンバンクがホールセールからの資金調達が途切れれば自然と融資ができなくなるの当たり前なうえに、監督当局が野放しにしてきたことからずさん融資がまかり通り、このような事態に陥っている。
インド中銀が現在NBFCの監督権限をテイクオーバーしてNBFCの審査をやり直しているところだが、無数にあるNBFCを全部審査しなおすには時間がかかるだろう。

Central bank moving to strengthen four supervisory pillars of NBFCs

この結果が実質GDP成長率が5%まで減速したことを意味している。
特にインドは一応民主主義国家の形式を取っているため、こうした緊急的な金融の落ち込みをカバーするための動きというのが中国と比べても圧倒的に遅い。
中国は何が何でも流動性の目詰まりを起こさせないように、やばい銀行についてはかなり迅速に対応をしてきた。
それがバオシャン銀行や錦州銀行のケースだろう。

しかしインドの場合はまずRBIがNBFCの状態を審査してから、どのNBFCを助けてそのNBFCを助けないかを決定しようとしている。
まず金融危機の場合はそれでは遅い。
まず何が何でも危ないところを助けて、状況が落ち着いたらその後にずさんなノンバンクを粛正するという手順を取らなければいけない。

いよいよインドについては独自要因によって本格的な景気減速が目の前まで迫ってきているが、対応は間に合うかどうか未だわからない状態にある。
財政予算発表内容は財政拡張はしないといっているわけだから、利下げオンリーでどこまで対応できるのかインドは分岐点にいる。

Are Nirmala Sitharaman's announcements good enough to reverse