LINE証券、きょうサービス開始ースマホ投資、初心者に照準

ライン証券がどうやらようやく証券業務スタートということでプレスリリースが出ていたので、中身を見ていたら、こんなんでほんとに客集めて黒字化する気あるのかと腹が立ったので記事にしようと思う。

以下の内容はプレスリリースとヘルプセンターを見ながら見てほしい。

当社子会社における新たな事業の開始

ヘルプセンター | LINE証券



まずライン証券への入金についてだ。
ライン証券への入金はLINE PAYからの入金は無料だが、銀行口座からだと手数料を216円取る。
この時点で舐めてんのかといいたくなる。
普通のネット証券はリアルタイムで銀行口座から無料で振り込みができる。
なのにLINE  PAYを挟まないと手数料かかるって顧客の利便性を完全に無視していて、自社サービスの囲い込みしか考えてないというのが丸出しだ。
しかも出金もLINE PAYへの出金は無料だが、銀行口座への出金は216円かかる。
そしてLINE PAYからの銀行口座への出金も216円かかる。
いや、LINE PAY使わせたいのはわかるよ、だけど顧客の利便性無視してまでそれをやる意味あるのかと。自分のことをアリペイと勘違いしているなにかとしか思えない。

そして肝心のサービスだ。
手数料無料は確かに嬉しい。
しかしよくよく見ると取引に際してラインが定めるコスト(スプレッド)を上乗せすると記載がある。このコストが0.1%に収まる可能性はあるのだろうか?
SBI証券や楽天証券の取引コストは取引の仕方によるが、概ね0.1%以下である。
なのでもしラインが定めるスプレッドが0.1%を上回るなら逆に無駄なコストを払っていることになる。
というよりこういう取引ですぐに取引コストを具体的にイメージできないことがそもそもまずい。

また、取引できる会社が100社しかない。
日経平均でさえ225銘柄あるのに、日経平均の数さえカバーできないのか。
これワンタップバイでも同じようなミスをしてて、運営コストを節約したいがためにこういうことをやるのだろうけど、単に顧客の利便性を奪っているだけなので、あまり良い印象がないし、だからワンタップバイは爆死して星になりかけているのをラインは理解していないのだろうか。

そして一回あたりの発注量は500株までと、証券会社のビジネスモデルわかってるのかと言いたくなる構造になっている。
通常ネット証券会社の手数料の大半はこのような小口客ではなく、信用取引で巨大な金額をぶん回してくれているデイトレーダー取引である。
これが提供できないネット証券などというのはそもそもビジネスのスタート時点でビジネスモデルが間違っていると言わざるを得ない。
しかし一回当たりの発注量を制限するということは、そもそも最初からこの重要顧客を切り捨てていることを意味している。
このビジネスモデルが存続可能などと思う人がどこにいるのだろうか。

そして、もうかなり前からSBI証券がこういう雑魚ネット証券を蹴散らすためにネオモバイル証券という現在のライン証券とほぼ同様なサービスを展開している。

(詳細は下記リンク)


しかもSBIの場合はそもそもネット証券大手ということで、いわゆる本口座への導線という活用の仕方もあるので、活用の仕方はいくらでもあるが、ライン証券についてはそれがない。

また海外に駐在する可能性のある人は要注意だ。
ラインはSIMを切り替えて電話番号を切り替えると、国外で提供していないサービスについては閲覧することができなくなる。
つまりラインの登録番号を国外電話番号に変えた瞬間にライン証券へのアクセスが不可能になる可能性がある。
その時点で大事な虎の子がどうなるかわからなくなるというのは恐ろしくて個人的にはできない。
総合的にみると、利便性・ビジネスモデル・競合他社状況という点で既に詰んでいるサービスとしか思えず、LINEはまた無駄な赤字を垂れ流すのではないかと危惧している。
資産金額に応じて0.5%ぐらいラインポイントつけてくれるとかだったらまあ話は別かもしれないけどね
(そんなことしたらLINE潰れるけど)