トルコ中銀、4.25%利下げ 背後に政治圧力

トルコは中央銀行総裁がエルドアン忖度総裁になって初めての利下げに臨む形となった。

一応インフレ率も以前よりは落ちてきているし(それでも15%あるけど)、米国も当面利上げしなさそうだから利下げしちゃおうというのはまあ世界的な流れなのでいいとするが、市場予想24%から21.5%の変更という予想に対して19.75%という一発425bpsの利下げという大盤振る舞いを見せてきた。

発表された直後の反応はトルコリラ安で一旦は反応したが、一応まだ実質金利が統計上は4.75%あるし、どうせ世界的に低金利になっているしということでトルコリラの価格水準は発表前までに戻り、許された状態になっている。

しかし相変わらずトルコにはダウンサイドばかりのリスクが集中しており、
・EUの景気減速による外貨収入減少 
・米国やNATOとの関係決裂(特に最近のロシアからの戦闘機購入騒ぎが影響している) 
・経済的につながりの深いイランに対する米国の制裁 
・未だに高い水準にある経常赤字 
・シリアに無駄な軍事介入行動をとっている

こういった問題を考慮すると切ったはったで短期でさや抜きにかかるのはいいとして、中長期でじっくり投資するというわけにはやはりいかんなと思うわけで。
ハードカレンシーの国債ならまだ許せるかなとは思うけど、ローカル建てでの中長期投資はやはりおすすめはできないなあと。