ベネズエラでまた大規模停電 「電磁波攻撃」と政府

これが私服を肥やし続け、かつ社会主義をめざした結末になるのかと思うと寂しいところだ。

ベネズエラで3月以来の全土におよぶ大停電が月曜日の夕方から発生したようで、未だに復旧していないようだ。信号も止まり、電車も走らず、すべてが電力供給を基礎として成立している現代社会の基盤から崩壊していっていることになる。

しかもマドゥロ政権は相変わらず「米国からの電磁波攻撃だ」と主張している。
3月も同じ主張していて、仮に真実だとしたら(真実ではないのだけど)4カ月お前ら何もせずにぼーっとしてただけってことになるような気もするが、とりあえずそういったツッコミは横に置いておこうと思う。

原因は明らかで、ベネズエラ政府はあらゆる民営企業・準国営企業を接収して政府管理下においたことにある。
そこでまだトップをその分野のプロに任せていればいいのだが、チャベス時代に大半をチャベスのお気に入りの人物をトップに置き換え、素人同然の経営をさせることになった。
もちろんチャベスお気に入りの人物がまともな経営をするわけがなく、チャベスの要請に基づく資金拠出と自分の私服を肥やすのにめいいっぱい会社のリソースを使い、会社の資産をすべて食いつぶした。
それがマドゥロ政権になってからはさらにそれが加速していき、ベネズエラに存在するすべての企業はなんの資産も技術も人も持たない空虚なハコとなってしまった。
ベネズエラの電力の8割はグリ水力発電所というところからきているのだが、おそらくメンテナンスなんてほとんどしておらず、配電設備周りも草がぼーぼーに荒れ放題になっている。
通常そういう状態だと火事にあったときや草木が送電線を切ってしまう可能性があるため、普通の電力会社は定期的な設備チェックおよび周辺の草木の刈り取りメンテナンスを行うのだが、もちろんベネズエラ政府の管理下に置かれた企業がそんなことをするわけがない。
そして火事が起こったのか草木が送電線を切ってしまったのかはわからないが、それが原因で大停電を起こしたというのが有力な説だ。

なぜ有力な説という言い方をしているかというと、誰も現地に入って調べることができないぐらい情報統制されている上に危険で、しかもベネズエラ政府が情報を隠蔽しているからだ。
ベネズエラはあとどれだけ文明が崩壊するのか、予想したくないことだが南米周辺相場を考える上では欠かせない要素である。