英著名投資家ウッドフォード氏のファンド、解約受け付けを停止
ファンドの一部、非流動資産で「虚構の上に成り立つ」-英中銀総裁


英中銀のカーニー総裁から。一部ファンドについて流動性がないにも関わらず、流動性があると謳って資金を集めているファンドがいることについて不満をもらしている。

最近でもウッドフォード氏のファンドが解約に対して保有する非流動資産の価格値崩れを防ぐために解約を停止、またナクティシス傘下のH2Oでもこうした非流動的資産への投資を行っているファンドに懸念がもたれて資金流出が相次いだ。
足元で相場は堅調なように見えるものの、非流動的な資産に対してやはり市場参加者は価格水準が高く、できることならどこかで資金を抜きたいと考えている様子なのかもしれない。

ファンドのお金を集めているときに、そもそも解約について短期解約はできないという条項をつけていれば話は別なのだが、得てしてこういうファンドは日々解約できますよと言っておいて金を集めるが、その後リスクセンチメントが落ちてきて顧客からの解約が増えると途中から資産の売りが間に合わなくなって解約を停止してしまうというところまで追いつめられる。
またどこかのファンドの解約が停止されると、同じカテゴリの別ファンドに投資している人達が不安になって別のファンドも同様に解約が殺到してしまうという悪循環が起きやすくなる。
足元でBB格CLOの価格が下がっていることやレバレッジドローンの価格にも若干不安感が出ているのはそういう背景があるのかもしれない。

CLOやレバローンはフィックスド投資の中でも特に流動性が低いので、脱出したいときにほんとに脱出できるかどうかはその時の流動性次第となってしまうからだ。
普通のドル建て社債でも格付けがB格ぐらいになると、相場が相当荒れているときはノービッド(売り約定できない)と言われることもしばしばあるわけだし。