<WTI期近と30ヵ月先フォワードの原油価格>
タイトルなし

ホルムズ海峡でのタンカー攻撃はあったものの、原油の先物カーブがいよいよ全年限がほぼ同じ価格になってきた。
これは原油需給の先行き見通しがあまりよくないと市場参加者が思っているということだろう。

直近米国の原油在庫が増えていることも起因しているが、イラン・ベネズエラからの原油供給が減少する中での価格下落・在庫増ということで需要サイド懸念が非常に強いことを示していると思われる。
以前のブログで書いた通り原油先物カーブのバックワーデーションが変化し始めたのがトランプ氏の対中関税引き上げ予告だったことからトランプ脅し外交の影響が大きいことがうかがえるし、その予告宣言から3週間たってさほどリスク資産の価格水準が変わっていないというのもFEDの利下げ織り込んでいたとしても少し違和感がある。

<過去記事参考>

原油価格はまだ総悲観モードにはなっていない


どちらかというと原油のほうが素直に現在の景況感を表しているような気もしている。
ここからは我慢できなくなって売るプレーヤーが出てくればどっかんと順ざやになってくれてポジションが取りやすくなるので、順ざやがどの程度深堀りしていくかを見極めていきたいと思う。 
ここから悲観的になっていくなら原油価格の安値目処はとりあえず40ドル台半ばぐらいではなかろうか。