村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

2019年07月

地味にぶっ潰れそうなアストンマーチン

Aston Martin bonds shaken after credit downgrade

アストンマーチンといえば高級車で有名なイギリスの自動車メーカーだ。
しかし当のアストンマーチンが実はぶっ潰れそうな状態にあることは意外と知られておらず、自分もこのニュースで知ったという状況だ。

今世界的にも自動車業界は全体的に低調という中、特に大型車や高級車に偏っていて、地域的にも一本足打法みたいなメーカーの状況は総じて苦しい。
このブログではジャガーランドローバーが危ないという記事を書いたことがあるが、それよりも状況的にアストンマーチンは厳しい。

格付け会社ムーディーズもここにきてアストンマーチンがプロフィットワーニングを出したことから、格付けをB2からB3に引き下げるという決定を下した。
B-という格付けはいわゆるジャンクの中でもドベにかなり近い部類で、いわゆるまだなんとか自力で立っているけど、少しでも経営をミスするとすぐに借り換えや利払いできなくてデフォルトという事態に片足突っ込んでいるようなものである。

アストンマーチンは高級車かつほぼ英国と欧州オンリーで売上がたっているということもあり、少しの売り上げ台数のブレが重く財務にダメージを与えることが如実に表れてしまった。
でも高級車だから、もしかすると中国企業が買いたいとか申し出てくれるかもしれないね。
足元の株価で時価総額がったの13億ポンドなんだから、政府が補助金を出せば余裕で買える金額じゃないかな? 

中国政府は大手金融機関に中小銀行の救済負担を負わせることにした。

中国が異なるアプローチで地銀救済-市場驚かせた公的管理を回避

中国政府は結局モラルハザードなしで銀行の整理は難しそうだ。
以前にブログで言及した中国の包商銀行について、中国金融当局がベイルインさせたが、今まで中国の中小銀行の暗黙の政府保証がついていたことから市場参加者の動揺が続いている。

中国の包商銀行の債権者はほぼ全額保護された模様


実際はほぼ全ての債権者は保護され、本当にごく一部の人にだけ負担を負わせたが、それでも中国の中小銀行の銀行間取引に影響が出るほど悪影響が出てしまった。
未だにAAA格とAA+格のNCD利回りの差はワイドな状態が続いている。

そして包商銀行と同様に2018年の年次報告書提出ができていない銀行に対して同様にベイルインさせるのではないかという不安がぬぐえない中小銀行の資金繰りがドン詰まっており、足元で注目されているのは錦州銀行という比較的大きめの中小銀行が危ないんじゃないかと言われていた。
しかし、ここでICBC、CINDAなど金融機関大手が錦州銀行の株を買うというアナウンスが出ており、なるほど中国政府は政府の暗黙保証では減らしながらも、結局は大手銀行やアセマネ会社に切り腹詰めさせる方向に切り替えてきたかということだ。

おそらく大手銀行とかは不良債権処理において中央政府からのサポートを受けながらやっているので、その分中小銀行も面倒みろよということなのかもしれないが、じゃあ大手金融機関は買収したことによって増加したRWAや資産の質劣化についてどう対応するのか考えておきたい。
個人的には劣後債の発行増額の可能性が高いと思うが。 

日本外食の進出で恩恵を受けそうなキッコーマン

キッコーマン、梅雨の影響受けづらく好感

個人的にはキッコーマンの株についてはかなり好意的にとらえている。

その理由として昨今の日本外食の海外進出にある。
昨今日本での成長に限界を感じている日本の外食企業は積極的に海外進出を進めている。
日本に来る海外旅行客が増加して日本食に慣れ親しんでいる人が増えていることも、日本外食企業が海外進出するハードルが下がっている要因の一つであろう。
シンガポールにいると過去と比べてまあ随分日本外食屋が増えたなあと実感する。

さてそう考えると日本の外食の海外進出で恩恵を受ける銘柄はどこだろうかと考える。
そうなると一番恩恵を受けそうなのはやはりキッコーマンではなかろうか。

日本食では一にも二にも醤油がかかせない。
醤油がなければ日本食が成り立たないといっても過言ではないだろう。
そう考えると今後日本の外食が海外進出を進めていくにつれキッコーマンの醤油の消費量が増加するのはかなり想像しやすいシナリオではないだろうか?
またキッコーマンの子会社は日本食材卸もやっていて、ここも追加で恩恵を受ける可能性がある。
また株価位置も過去3年平均よりちょっと上程度で特段過熱感があるわけでもない。

もちろん今すぐ飛びついてすぐに株価が上昇が期待できるというわけではなさそうだが、長い目線で見ればプラス収支になるんじゃないかなと思う。
まあ米国IT銘柄みたいな爆発的成長力があるというわけではないが・・・ 

香港の金融センターとしての地位が下がりそうな中国政府の軍介入発言

China's army can intervene in Hong Kong, says Beijing

事態を落ち着かせたいのはわかるけど、ちょっと今この発言するのはどうかなと思う。

香港では引き続き逃亡犯引き渡し条例の余波で香港政府に対する抗議やデモがゲリラ的に行われており、不安定な情勢が続いている。
特に今回の香港の抗議は雨傘運動の時と違い、企業や富裕層側もいつ自分が不当に逮捕されて引き渡されるかわからなくなるため、抗議やデモに対して嫌悪感を抱いていないどころか下手すると応援側に回っていることにある。

これが抗議集団側の心理的にも有利に働いている。
抗議が想定より長引いているのか、香港政府が改めて泣きついているのかはよくわからないが、ここで中国政府が「いざとなったら中国軍を派遣して介入することもできる」というけん制をかけてきた。
デモを抑圧するという点では効果は大きいかもしれないが、これは香港のアジアの金融センターという中長期的な戦略を放棄しかけているのではないかと個人的には懸念している。
金融センターには一にも二にも法治であることが求められ、不当な理由での財産没収の懸念がないように配慮しなければいけない。

しかし中国軍がいつでも介入できるとなれば、おそらく逃亡犯引き渡し条例についてもそう遠くない未来再び審議にかけられる可能性があることは見えやすいのではなかろうか。
そうなれば香港に資産を置いておくことに懸念を抱く人はやはり多いと思われるので、どこかに資産移転しようと考えることは目に見えている。

香港の金融センターの位置づけはアジアの金融センターではなく、中国本土の金融センターの位置づけに落ちる可能性があり、再びシンガポールがアジアの金融センターとなるべく行動することは容易に想像ができると思われる。 

トルコの忖度利下げのテープカットがなされる。

トルコ中銀、4.25%利下げ 背後に政治圧力

トルコは中央銀行総裁がエルドアン忖度総裁になって初めての利下げに臨む形となった。

一応インフレ率も以前よりは落ちてきているし(それでも15%あるけど)、米国も当面利上げしなさそうだから利下げしちゃおうというのはまあ世界的な流れなのでいいとするが、市場予想24%から21.5%の変更という予想に対して19.75%という一発425bpsの利下げという大盤振る舞いを見せてきた。

発表された直後の反応はトルコリラ安で一旦は反応したが、一応まだ実質金利が統計上は4.75%あるし、どうせ世界的に低金利になっているしということでトルコリラの価格水準は発表前までに戻り、許された状態になっている。

しかし相変わらずトルコにはダウンサイドばかりのリスクが集中しており、
・EUの景気減速による外貨収入減少 
・米国やNATOとの関係決裂(特に最近のロシアからの戦闘機購入騒ぎが影響している) 
・経済的につながりの深いイランに対する米国の制裁 
・未だに高い水準にある経常赤字 
・シリアに無駄な軍事介入行動をとっている

こういった問題を考慮すると切ったはったで短期でさや抜きにかかるのはいいとして、中長期でじっくり投資するというわけにはやはりいかんなと思うわけで。
ハードカレンシーの国債ならまだ許せるかなとは思うけど、ローカル建てでの中長期投資はやはりおすすめはできないなあと。 
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村越誠

投資に関して気づいたことのメモをしていく。 ご連絡の取りたい方は、makoto.muragoe★gmail.comまで(★を@に変換してください)
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