村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

2018年11月

中国人民銀行総裁が謝罪して、金融政策の方向性の転換を示唆

中国、債務削減の誤算 民間企業が資金難に
このニュースの内容は非常に重要だと思う。
中国人民銀行総裁が「政策を誤った。これを修正する」と率直に謝罪し、金融政策を修正すると明言した。
はっきりいって、中国人が謝罪するというのはよっぽどのことだ。
特に官僚が謝罪するのは、はっきり上から今の政策は誤っているから修正しろと命令され、自分が行ってきた政策を完全に変更させられる時だけだ。

記事の中には、デレバレッジ策を実質的には棚上げする方向、かつ悪くなっている民間企業の資金繰りを良くすることを中央銀行総裁が明言したようだ。

これで中国の景気減速の原因の一つになっていたデレバレッジ策が実質的に消えるようだ。
ただし、これは中国の景気が盛り上がったらまた行われることであることは間違いないので、それには常に注意を払う必要性はあるだろう。
さらには、中長期的にはシステミックリスクが解消されないことも意味している。

韓国の準ソブリン系ネームの財務のひどさ

色々韓国経済を調べているんだけど、どうも韓国の準ソブリン系ネームはどれもこれもひどい状態だなと感じる。

特にひどいのは、KDB(韓国産業銀行)、韓国石油公社、コリアリソーシズの3社だ。

・KDB
韓国の民間銀行は不良債権比率も低く、健全に見える。
そして実際に健全だ。
しかし、なぜ健全を維持できるかというと、不良資産をKDBに押し付けているからだ。
そしてそれを政府も至上命題にしており、このKDBに政府が資本注入などサポートを入れることにより、韓国の金融市場自体を下支えしている。
しかし、これにより、民間銀行は不良債権比率は1%ぐらいだが、KDBは3%以上も抱えている。

・韓国石油公社、コリアリソーシズ
この2社は状況が特にひどい。
韓国は日本と同様に国内にコモディティ資源が少ないことから、海外の権益を確保しなければいけないと韓国政府は以前の資源バブル時に考えていた。
そしてそれに基づいて韓国石油公社およびコリアリソーシズは海外権益の買収を行った。
しかし、すべてがすっ高値の買収だった上に、ずさんな経営から全ての買収案件で失敗し、大幅な損失を毎年計上している。
コリアリソーシズにいたっては大幅な債務超過になっている。

このように韓国は準ソブリン系ネームに大きな爆弾を抱えていることを認識しておくべきだろう。

日産自動車のカルロスゴーンの逮捕について

ゴーン会長ら逮捕 約50億円の報酬過少申告の疑い


簡単にここまでの市場や報道で噂されていることをまとめてみました。

・元々昨年5月の離婚での財産分与で資金が足りなかったことから、報酬の過少申告に走った可能性
・そもそも報酬の過少申告って監査ですぐばれそうなもんだけど
・解任提案までの動きが素早く、内部の誰かが裏で仕組んでいる可能性あり。少なくとも内部通報について西川社長は何かしら相当程度情報を持っていて、これを利用している可能性がありそうな雰囲気。

ここでは本当にゴーン会長の不正が真実なのかどうかはよくわからないので、その判断はしない。
日産の今後の経営・株価について考えたい。
さて記者会見も生で見ているが、西川社長の会見で、ルノーに対して明らかな対立意識を持っており、実質的な決別宣言を出している。
これは当面社内のリソースは社内政治およびフランス政府との対立に使われることを意味していると感じる。
いわゆる顧客ではなく、内部に対するパワーバランスに経営力が割かれるので、日産の株価は短期的に上下するだろうけど、中長期的には他の自動車メーカーに劣後する可能性が高いと認識している。

大混乱に陥っているGEの社債とそれに引っ張られる投資適格社債市場

<GEの社債一例>
タイトルなし

上記はGEの2022年償還のドル建て社債だ。
足元で価格がパーから90まで一気に滑り落ちており、投資適格社債としては異常なパニックが起こっていることが見て取れる。
現状ベンチマーク国債とのスプレッドはおよそ200半ば台と実質的にはマーケットはBB格レベル程度の信用力がないと判断している状況だ。

なぜここまでGE社債が売り込まれたか。
一つはGEキャピタルの金融リスクがまだ残っているかもしれないという懸念である。
これは今年半ばぐらいに売却したはずのGEキャピタルの保険部門で、GEキャピタル負担になっていた再保険の損失が数千億円あるというのが発覚したことから、まだこういった誰も知らない損失が発生する可能性のある契約があるのではないかという懸念だ。
二つ目にGEの主要な収益源であった火力発電事業の落ち込み。
世界的に資源エネルギーバブルが崩壊したことから、以前のようにガスタービン火力発電に対する需要の伸びが思いっきり鈍化している。
加えて、欧州では自然エネルギー投資が増えていることから、火力発電が押しやられており、受注が供給に対して足りない状況になっており、赤字に陥っている。
三つ目に、GEがここ数年行ったM&Aがすべて失敗に終わったことにある。
ジェフイメルト時代に行ったアルストムおよびベーカーヒューズに買収は完全に失敗に終わり、この後処理のために会社の資本は大きく毀損、また今後もこの処理のために会社のエネルギーは大きく奪われることになり、新しい投資が当面できないということだ。

こうした複合要因により、GEの財務内容に大幅な懸念が出た上に、おそらく配当も出せなくなることから、GEに投資していた株式投資家も債券投資家も大混乱に陥ったということだ。

しかもGEは社債市場でもそこそこ存在感の大きいプレーヤーであり、数年前まではAA格を持っていたことから、油断していたプレーヤーも多く、BBB格に落ちて初めてやばいということに気づいた債券投資家もいるのだと思う。
そのためBBB格全体にGE社債の価格下落の影響の余波が出ており、BBB格社債市場に予想外の大きな不安心理を与えている。

どこでGEの社債価格下落が止まるかは注目に値すると思う。

米国からの輸出増加でエチレンマージンが低下

エチレン、アジアで急落
ずっと米国のシェールガス由来の化学製品が本格的に出回り始めるのがいつかと考えていたが、足元で徐々にその動きが出始めているようだ。
そのせいもあってアジアでのエチレンマージンは低下することが予想される。
今までは中国の生産抑制でずっとエチレンマージンは高い水準を稼いでこれたけど、ここからは以前のような高水準の稼ぎ方は少し難しくなることを前提に考えたほうがよいかもしれない。
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プロフィール

村越誠

投資に関して気づいたことのメモをしていく。 ご連絡の取りたい方は、makoto.muragoe★gmail.comまで(★を@に変換してください)
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