村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

2018年09月

2018/9/29の記事一覧

インド中銀はノンバンク金融危機を食い止められるのか?


新興国市場はドル建て国債市場を見る限り引き続き底打ち期待


孫正義のビジョンファンドがIT企業のバリューを引き上げる


欧州の政治のぐだぐだはまだまだ続く

インド中銀はノンバンク金融危機を食い止められるのか?

India’s corporate debt traders suffer crisis of confidence

以前に報じたインドのプチ金融危機は静かに進行しており、FTでも徐々にやばいんじゃないの?というような雰囲気の報道が増え始めた。
<過去参考記事>

インドのノンバンキングショックでスズキ株に空売りチャンス


インドはプチ金融危機に陥っており、株は即投げしないといけない


マネーマーケット市場は完全に死んで、新規のお金は入ってきていない。
大量に国債を保有している銀行はオペで短期資金を確保できるので問題ない。
一方で、オペの担保になる国債を保有せず、短期資金を長期で貸し出しててALM上ミスマッチだらけなノンバンクは短期資金繰りがいよいよ危ない雰囲気が出始めている。

デワンハウジング、インディアブルズハウジングファイナンス、バジャジオートいずれのノンバンクも株価が完全に底割れしている。

<底割れするデワンウアジングファイナンスの株価
無題

このノンバンキング金融ショックを防ぐには、インド中銀がオペでノンバンク各企業に資金供給してあげなければいけない。
しかし、ノンバンクは国債を保有していないので、オペに担保として差し出せるものがない。
そうなると、インド中銀はオペの担保の範囲をABCPや他の債権にまで範囲を広げて資金供給をしてあげなければいけない。
しかし、これはリーマンショックの時にFRBが施した措置と同じことであり、実際に発動させるには、プレイヤーの誰かが泣きを入れないと難しいかもしれない。
そうなると、その泣きが入った時点で何社かは既にデフォルト一歩手前まで追い詰められかねない。
デフォルト寸前のノンバンクは国営銀行に救済合併させられることになる。
しかし、国営銀行も金がないので、買収のための資金を政府からねだって、資本注入してもらわざるを得ない。
そして、それは政府の財政赤字が拡大することを意味している・・・・

新興国市場はドル建て国債市場を見る限り引き続き底打ち期待

<EMBのチャート>
無題

EMBのチャートは足元ふんばっている。
新興国がぐだぐだになっていたが、米国の政策金利のピークが既に見え始めていることに加えて、アルゼンチンがとりあえずIMFとのディールに成功しそうなことも援軍になっている。

アルゼンチン通貨が一段安、IMFとの合意に「介入制限」
加えて、トルコのアクバンクが借り換えに成功したから、トルコの銀行が爆死する可能性が大きく減少し、トルコ資産全般に一定程度の戻りが期待されている。

Turkish bank clinches crucial loan agreement

新興国で未だに不安の懸念の底が見えていないブラジル・インドは判断が難しいが、その他の新興国についてはさすがに底は見えているんじゃないかなと感じる。 

孫正義のビジョンファンドがIT企業のバリューを引き上げる

孫正義氏のビジョン、ベンチャーキャピタル業界に旋風-桁違いの投資


頭のネジが2~3本取れているソフトバンク・孫正義率いるビジョンファンドは怒涛の勢いで次世代IT企業にVC投資を行いまくっている。
上記記事にある通り、通常のベンチャーキャピタルと比べても一社あたりに投じる金額が圧倒的に大きく、VCの本場米国のVC企業でさえ困惑している。
このビジョンファンドはこれだと思ったIT企業に巨額の投資を打診し、もし断るようなら他のライバル企業に金を投じると脅して、出資を受け入れさせるというなんとも強引な手法を取っている。
だから当の新興IT企業もその巨額の出資を受け入れ、加速度的に自社のバリュエーションを高めようとする。

これが意味することは、IT企業に投資するプレイヤーのベット金額が吊り上っていることを意味しており、有望ITスタートアップだけでなく、IT業界全体のバリュエーションを引き上げる、つまり株価が上昇する要因を生み出している。

ただ、もしこのビジョンファンドが行き詰ったら、逆効果がITセクターにダメージを与えることが想定されるので、このビジョンファンドの動向が順調かどうかを見ることは、ITセクターに投資している人達にとっては必須なことだと思う。

欧州の政治のぐだぐだはまだまだ続く

「メルケルおろし」の風圧
英労働党党首「議会で反対」 メイ氏EU離脱方針に
Italy’s government makes last-minute push on spending

Macron loses political capital as reform benefits stutter

欧州の主要国で政治で揉めてないところを見つけるのがほとんど無理な状態になってきた。
ドイツはメルケル首相の求心力が急速に減少しており、盟友である重要閣僚を連立相手のCSUに裏切られて失い、極右政党の伸長を許している。
英国はブリグジットでメイ首相の煮え切られない態度に、離脱派が気炎を上げて燃やしにかかっている。
イタリアは実質的に国のリーダーが二人いる状態で、間に挟まれた実務官僚はひたすら無駄な苦労をする羽目になっている。
しかもドイツに金をせびればいいという発想で財政赤字2.4%という予算ごりおしで、欧州相場がガタガタに崩れている。
フランスもマクロン大統領の人気は現在ゼロに近く、全く経済構造改革は進んでいない。

こんな地域に投資する意味なんてあるんかなあ・・・ 
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プロフィール

村越誠

投資に関して気づいたことのメモをしていく。 ご連絡の取りたい方は、makoto.muragoe★gmail.comまで(★を@に変換してください)
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