村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

個人的に投資の際に重視している移動平均線の見方 Part2

<過去参考記事>

個人的に投資の際に重視している移動平均線の見方


昨日このブログ記事を書いている時に、実際過去1年・3年移動平均線を上回り続ける銘柄ってどれぐらいあるのだろうかデータを取ってみると面白そうだなと思い、Pythonでプログラムを組んで計算してみようと思い、拙いプログラムコードを書いて計算してみた。
特に足元はバリュー株とグロース株に大きな差がついており、銘柄選びとしてはグロース一択という状況になっているわけだからこれを調べることは結構有用性が高いのではと思った次第だ。

なお、興味ある方はコードの内容はこちらになりますのでご参照ください。

<参考記事>
【コピペでOK】Pythonコードで色々な銘柄が1年・3年移動平均線より高い株価をつけている日数割合を調べる方法

仮説はこうだ。
機関投資家が入る銘柄というのはしつこい買いが入る。
なぜなら機関投資家が買いから入る銘柄というのは、少なくともシステムでガチャガチャやるものでもなければ売買にはそれなりの理由が必要であり、かつそれなりの金額を入れるわけだから一発で全額を投入するわけがない。
そういった銘柄は押し目が入るたびに機関投資家が念入りな押し目を入れてくるので下がらない。
だから不思議と3年移動平均線を全然割らない銘柄というのはそういう機関投資家の期待がつまったエクセレント銘柄になりやすい。

さてデータ結果であるが、下記データはTOPIXの時価総額上位100位の銘柄の2012年から2020年5月までの株価データを用いて、黄色は1年移動平均線、オレンジは3年移動平均線より株価が上にいた日付の割合をデータにしてみた。
例えば1と書かれた銘柄はデータ期間中一切移動平均線を割らなかった銘柄ということになる。

<TOPIX時価総額上位100位銘柄のうち3年移動平均線を割らない日数が多かった銘柄>
タイトルなし
 
こう見るとその銘柄は確かに買う理由があるという銘柄から、意外にランキングする銘柄もあるなと色々感じるところがあるが、少なくともいずれの銘柄も「何かしら買う材料のある銘柄」というのが感じ取れると思う。

一方で下位勢を見てみよう。
例えばオレンジの欄の部分が0.5という銘柄は、計測期間の半分近く3年移動平均線を下回るという銘柄になる。
3年移動平均を割ったり割らなかったりを繰り返すような不安定銘柄は、何か前提環境が大きく変わらないことにはそう簡単にパフォーマンスは上がらないだろうというのはデータをとって銘柄を見れば一目瞭然だろう。

<下位勢>
タイトルなし

買えるようになるには今の環境ではどうにもならない、ファンダメンタルズが悪い、そもそも会社素行が悪いというのもすぐわかるし、腰の入った買いが入っていないのもわかりやすい。
こうしたデータを見るだけでも、大外れ銘柄を掴む確率は避けられるんじゃないかなと思ったりしている。

なお米国のS&P500の銘柄でも計算させてみたが、なんと15銘柄も過去5年に亘って3年移動平均線を割っていない銘柄というのが存在し、まあそれを持っているだけで基本的にはおおやられはせんですなという銘柄構成になるという面白い結果が出た。

<過去5年移動平均線を全くわらなかったS&P500の銘柄>
タイトルなし

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個人的に投資の際に重視している移動平均線の見方

個人的には3年移動平均線が好き。

自分は最近資産や銘柄の割安度・割高度を見るときは移動平均線を多用する。
具体的には1年・3年移動平均線を重視しているが、特に3年移動平均線を見ている。
1年ぐらいだと人間の浮き沈みを考えると、優良資産でも下回ったりすることはしばしば起こる。
例えばこのブログを読んでいる人でも自分の一年前と比較した時に自分が成長しているかどうかを考えると上回っているという人もいれば、あまり進化してないですねという人もかなりの割合いると思う。
一方で3年前と比べてどうですかと考えると、上手くいっている人は明らかに状況が良くなっているし、一方でさっぱりな人は3年前と何一つ状況が変化していないということが明らかな差として出てくるように思える。
そういった意味で3年間の平均の比較というのは、限りなく真の価値を示してくれていると思う。

1年移動平均線も併せて自分は利用するが、1年は結構なんとかショックが起こると割れることはしばしばある。
一方で本当に実力がある資産については3年移動平均線を割るということはめったにない。

<マイクロソフトの株価チャートと1・3年移動平均>
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また決まった利息収入があるインカム資産も利息収入コミコミのトータルリターンが3年移動平均を割るというのも基本的には一瞬で、よっぽど発行元がめちゃくちゃにデフォルトしない限りは3年移動平均線の上に戻る。
また今まで3年移動平均線より下にずっと潜り続けていた資産が相場の前提が変化することによって大復活を遂げる時もかならずこの3年移動平均線を上回っていく。
最近だと利上げ局面から利下げ・QEに変化と相場前提が大きく覆ったゴールドはまさにその典型だっただろう。

<ゴールドのチャートと1・3年移動平均>
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逆にあきれ果てられた資産群、相場の前提が変わってしまった銘柄、根本的に駄目なものについては3年移動平均線を割ることは確実である。
根本的に成長力がない企業の株価もこの3年移動平均を継続に上回るということも基本的には難しい。

<JALのチャートと1・3年移動平均>
タイトルなし


ただ一方で資産というのは過去と比較して明らかに加熱しすぎる・行き過ぎるということも多々ある。
自分はこれについても3年移動平均線との比較を結構重視している。
具体的には 3年移動平均線から過去3年ボラティリティに対して1σ以上上に乖離している時は手を出す際には十分な注意をしなければいけないと思っている。
少なくとも2σ上に離れちゃっている資産は限りなく割高であり、新規に買い建てすべき資産でないことだけは確実だ。
例えばテスラの暴騰時は3年ボラ100%の銘柄で3年移動平均線2σ上という強烈な動きを見せてから、さすがにそこより上は当面行きづらいという展開になっている。

<テスラのチャートと1・3年移動平均>
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特によりIT銘柄を重視しながら銘柄選別しなければいけない時はPERやPBRなどの指標がほとんどあてにならない例が多く、割安・割高度は下手するとこうした移動平均線ぐらいでしか計れないというケースも出てくることが多くなるように思える。

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既存株主にダメージを与える形で債務再編を強行する航空セクター

Leasing groups take big stakes in Norwegian Air

バフェット氏が航空会社株ぶん投げた理由はこの辺ではなかろうか。

ご存じの通りコロナウイルス不況で世界の航空会社はほとんど航空機を運行できない状態にあり、収入が途絶え、まさに資金繰りが詰まりデフォルト一歩手前みたいなケースが多発している。
航空会社という業態自体が減価償却費が重たい上に常に最新航空機を購入しなければいけない、いわゆる資金食いつぶし業態ということもあり、今回のようなまったく想定外のケースのような運航停止食らうとどんな航空会社でもなにかしらの支援なしではまず成り立たないというのが一般常識であり、財務読める人なら少し見ればそれがわかる。

欧州の格安航空のノルウェジアンエアシャトルもその例外ではなかった。
各社色々存続方法を模索する中、ノルウェジアンエアシャトルが採用した手法はリース契約含めたDES(デットエクイティスワップ)である。
つまり債務を一気に株式にコンバージョンするという方法だ。
どうやら政府から救済パッケージを取得するにはDESもやれと言われていた模様であり、既存株主を裏切る形で決行したようである。
まあ政府としても単純に資本注入したとしても債務の重たさを考えるとおかわりが必要になる可能性も否定できず、まずは債務自体をどうにか軽くする努力が見受けられないと救済パッケージを提供できないということだろう。
リース会社も世界同時多発航空会社危機ということもあり、リースしている航空機の持って行き場がないということもあり、リスクは高いもののこうしたDESに応じる格好となった。
(普通はこんなリスク高い条件は無視して航空機回収して再リースするのがお得)

これにより、ノルウェジアンエアシャトルは政府救済パッケージも受けられるが、この過程で大株主は航空機を貸していたリース会社が席巻し、既存株主は大きく保有株式を希薄化されるということもあり3日で半値みたいな地獄のような動きをしている。

<ノルウェジアンエアシャトルの株価チャート>
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このように航空会社については救済の過程でひと悶着が起こる可能性はかなり高い。
その時株式投資家は一定程度の責任を問われる確率は高く、上記ノルウェジアンのケースのようにDESによって既存株主が保有する株式に大きな希薄化が起こる可能性を排除することができない。
ここらへんがバフェット氏が航空会社株を買ってみたものの途中でぶん投げた理由だと思う。

JAL・ANAは今のところ銀行融資でつないでいる状態だし、世界各地のボロクソ航空会社と比べれば相当体力がある方ではあるが、それでも状況が長引けば企業が存続していても既存株主に大きなダメージを与えるような資金調達方法が取られる可能性があることも知ってもらいたいところだ。
 
また本当に駄目なところはナショナルフラッグでも債務再編みたいな決定で梯子をはずされるケースも出始めている。

<参考ニュース>
タイ国際航空、破産法の下で再建図る-事実上の経営破綻

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ポストコロナ時代の企業活動の変遷

「勇気出す余裕」 ドイツ規制を大幅緩和、飲食店再開へ

いよいよ欧米でコロナ感染防止対策の都市封鎖が解除され始めているが、必ずしも全面的な解除でないことは留意が必要だ。
この2文がいわゆるポストコロナ時代の当面のデフォルトであることを示している。

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メルケル氏は更なる緩和には慎重だったが、規制復活の条件を決めることで、各地の実情に合わせて判断できるようにした。
今後、特定の地区で、過去7日間に人口10万人当たり50人以上の新規感染者が出れば、また制限を導入する。
ーーーーーー

封鎖を無暗に継続すれば、次々と倒産事例を増やすことになり、政府負担が非常に重たくなるし、支持率にも波及するのでできればどうにかして経済活動を再開させたいと思う国は増加傾向だ。
しかし、もちろん医療崩壊させるようなことは避けねばならず、折衷案的に解除はしても、感染者が増加すれば再び一部地域で以前のような封鎖措置が復活してしまうのである。
以上から考えられるポストコロナ時代の変化はどうなるだろうか?

一番大きなものとしては、封鎖措置においては不要不急のモノやサービスを提供しているところは容赦なくシャットダウンされることは明白だ。
だから基本的に不要不急のモノ・サービスしか提供していないような企業の株価の上値は封鎖リスク分だけ重たい状態が続くだろう。
ただ、意外と裏技なのが、不要不急なモノを売っているくせに、必需品も売っていることで封鎖を免れるという裏技的なやり方をしているところはその制限はあまり受けないだろう。
(例えばドンキとか)

飲食ではコロナ感染者が出ると集団で出社制限がかかる可能性もあるため飲み会などが自粛されやすいので、アルコール依存度の高い飲食店も当面は株価に期待することはできない。

サブスクリプション系は先行きの不安定さリスクを考慮して、以前よりも企業評価額は低く推移するものと思われる。
ITサービスも決して全てがテレワークで恩恵を受けるわけではなく、明らかに不要不急だなと思われるサービスはサブスクリプションが増えず、赤字垂れ流しているのに高いバリュエーションを維持することはできないだろう。

多額の前払い金が必要なサービスは封鎖措置にキャンセルが出た場合には返金事項を入れなければならず、それができないサービスは需要が減少したままだろう。

この状態がおおよそ1-2年程度続くことを前提としたポートフォリオ作りを意識したいところだ。

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【追記あり】金の代わりに銀投資に少しだけ参戦


個人的には銀投資をするのは初めての経験である。

貴金属系は2018年までは米国の利上げという逆風を受けながら価格が下落していたが、2018年後半からは景気鈍化による利下げというターンになり、そして2020年になったらコロナウイルス不況による国債乱発期待から現金価値毀損という発想から上昇に転じる形になった。

<ゴールドのチャート>
タイトルなし



<過去参考記事>

価格上昇が続いた「金」先物価格が史上初の1グラム6000円を突破


そういう理屈でここまで金が買われていた。
残念ながらこの期間は資金をナスダックに張っていたということもあり、こちらのポジションを取ることはしていなかった。
しかし株バリュエーションが以前に記載した記事の通りかなり限界が来ている中で、国債増発による一定程度の現金価値の毀損というのが現物資産にポジティブに効きそうだなと感じた。

しかしゴールドはいくらなんでも短期間に上がりすぎていて、ここから買い上がって一体いくらアップサイド取れるのかというとあまり自信がない。
過去のゴールドバブルの時は米国が大量の経常赤字を垂れ流し、これを新興国は外貨準備高として蓄えながらゴールド買いをすることにより成し遂げてきたバブルである。
今回はこれは残念ながら今のところは期待できない。
そう考えれば1・3年移動平均線から1σも上に離れたところで投資することはリスクリターンのバランスの観点からあまり報われなさそうに思う。

そこで何か代わりになるものがないかと色々見ていく中で浮上したのが銀である。
銀はやっと1・3年移動平均線を超えたというレベルでチャート的にはまだ決して割高とはいえない水準にある。

<シルバーのチャート>
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また歴史的に30-80の幅で推移している金銀レシオが100オーバーと今まで見たことのないような数値で、これの是正というのもゴールドのアップサイドが読みづらい中で比較的銀のアップサイドポテンシャルがありそうだと思った次第である。

<金銀レシオの推移>
ratio
 
金が買えないから銀でという二番手狙い戦略で本来は少しスジ悪い投資であるが一回だけ試してみる価値はありそうだと思った。
少なくとも国債増発乱発観測が続く間は下がったとしても3年移動平均をクソのように下回るまでにはいかないんじゃないかとも思っている。
なお、今回銀のエクスポージャーを取るにあたっては流動性の観点から米国ETFのSLVにてポジションを取った。
日本でも1542などのETFでも取れるので、そこらへんは銀ポジション取ろうと思っている人はお好みでいいだろう。

ただし、今回の投資は株投資のような長い目線での買いではなく、まさに火事場泥棒的にかっさらってしまおうという戦略であり、そんなに長く持つつもりはないということは言及しておきたい。

【追記】
ゴールドがド天井つけて下がり始めたので下記ツイート通り微益撤退となりました。

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村越誠

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