村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

やはり金融政策でできることは現状出し尽くしたと思っているパウエル議長

パウエルFRB議長、米経済回復は長い道のり-追加支援の必要性指摘

追加支援が必要だけど、FRBから出すとは言っていないキリッ

パウエル議長が下院金融委員会で証言をしているが、内容はやはりさらなる金融緩和を求める人にとっては失望するような内容であっただろう。
ニュース文章を読む限りはやはりねと思うのは、基本的にはパウエル議長は現状中央銀行としての役割はほぼ全て果たしているという認識であることは間違いない。
ちなみにさらにその後のどこかの発言でさらにこんな発言をしていることもあり、ますますこの確証は強まっている。



これ以上の米国経済の支援はやはり政府が包括的に責を負うべきものであり、金融政策面では単に資産価格だけを無駄に上げるだけの意味のない政策しか出てこないと認識しているものと思われる。
特に貧困に苦しむ層への手助けはFRBが出来ることではなく、政府が出来る範疇のことであることから、ここからの経済支援の中心は政府なんですよということが改めて強調されたと感じる。
もちろん政府が新しい支援政策を出して、その実行においてFRBが何かしらの金融サポートをする必要性があれば行うだろうが、あくまでサポート役でFRBがなんでもかんでも救えるというわけではやはりない。
それに昨日の新築住宅販売などを見ていると、やはり金融緩和では貧困層を根本から救うことはできず金持ちに金をばらまいている状態になるので、金持ちがOKな状態でさらに金融緩和を行うというのはあほらしいと考えていることもあるかもしれない。

<参考ニュース>

8月の米新築住宅販売、4.8%増 約14年ぶり高水準


そこでFRBが次におかわりQEをくれる条件はなんなのかといくつか考えてみた。

1、5年・10年ブレイクイーブンインフレ率が低下
2、失業者の減少速度が低下
3、政府が追加経済支援策を策定し、それに対してファイナンスが必要
4、国債・社債市場において流動性が低下、特にETFのNAVと市場価格が大きく乖離した時
5、長期国債の金利の大幅上昇

上記5つのどれかでも発生すればFRBは火消しのために動いてくれるものと思われる。
しかしいずれも難しいのは上記5つが発生した時点で既に市場はかなり混乱している可能性があることである。
1、4、5は発生時点で既に市場がクラッシュしているので、この事象を予想している人は現時点でショートをふるべき状態になっている。
3も難しいのが住宅が一応巡航速度で売れてたり、経済指標も一応そこそこ回復を見せる中でどれだけの金額が適正なのかという議論が出てくるので、そう簡単に決まるものでもなくなっている。
唯一市場がクラッシュしていない可能性があるケースは2だけであるが、2も場合によっては経済回復ペースの鈍りということで市場は懸念を抱くかもしれない。

いずれにしても相場を盛り上げてくれるようなFRBの金融緩和策は現状では出てこないと考えるので何も問題はないと思う。
ただ相場が下がってくるにつれ、パウエル議長の発言も変化してくる可能性は高いのでパウエル議長の発言の変化には十分気を付けたいと思う。

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フィンセンレポートは想像以上に相場へのインパクトが大きいかもしれない

英投資銀行HSBC、投資詐欺と知りつつ巨額資金移転=米フィンセン文書

皆が想像するより影響はでかいような気がする。

 米財務省金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)が各大手銀が過去長期間にわたって投資詐欺やマネーロンダリング取引にかかわったとするレポートを出してきて銀行株が下落したり、相場全体ががたつく現象が起きている。
マネーロンダリングで刺されるケースはちょくちょくあり、ここ数年ではダンスケ銀行のマネーロンダリング案件が非常に大規模であり、そこそこ話題になった。
しかし今回刺されたプレーヤーがHSBC・ドイツ銀・JPモルガンなど超巨大銀行からさらにずらずらとメジャー欧米銀行が名指し指定されていて、しかも金額や調査機関が非常に長いということもあり、インパクトのでかさは過去類を見ない規模になっている。

 このニュースはよくよく考えないと相場に対するインパクトを見誤ると感じている。
理由としては二つあり、一つは金融機関の取引の洗い出しと絞り込みによる反社勢力の資産の現金化の促進、もう一つは世界的に給付金が反社勢力に流れていたという可能性だ。

まず一つ目の影響について考えたい。
一つ目の影響は反社会勢力が資産を現金化させるインセンティブが非常に大きくなるという影響がある。
これにより真っ先に影響を受ける資産はどこだろうか。
やはり仮想通貨と貴金属になるだろう。
この二つはマネーロンダリングの温床として名高く、貴金属はマネーロンダリングに使われてきた歴史が非常に長い。
仮想通貨も匿名性だとか支配通貨からの解放だとか匿名性でここまで流行ってきたわけだから、マネーロンダリング絡みの資金が大量に流入したことは疑いようがない。
さて、もしあなたが反社会勢力だとして今回のフィンセンレポートによって金融機関がマネーロンダリング規制を強化して取引を規制し、現金を引き出せなくなる恐れがあるとしたらどうするだろうか?
自分ならスピード勝負で資産を売ってドルの現ナマを掴んで逃走するだろう。
そう、ここで「売らなきゃいけない人」が出現したことになる。
以前のブログ記事で売らなきゃいけない人が出てきた時に相場は崩れると解説したが、まさにその危険性に該当資産は直面しているのだ。

<過去参考記事>

売らなきゃいけない人がいるときに相場は壊れる


もう一つはここまでの狂乱相場の一部は反社会勢力によって醸成されてきたのではないかということだ。
日本でもニュースで給付金詐欺を働いてきた反社会勢力が摘発される事案が報道されてきているが、ほぼ全世界で同様な現象が起きていることは間違いないだろう。
特に米国は現金のばらまき方がすごく、反社会勢力に流れた資金も桁が違うだろう。
だいたいこういう反社会勢力は相場においてもリスク度外視のならず者的取引をしがちなので、無茶取引をして(特にオプションを使って)相場を押し上げてきた側面も一部あるかと思う。

以上を考えると相場を盛り上げてきた一部構成要因が「売らなきゃいけない人」に変わったのである。
このことを重々考えながら相場には取り組んでほしい。

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シルバーは20ドル割れを狙ってショート継続

Silver Price Forecast – Silver Get Hammered Due to Dollar Strength

そんなにシルバーって持っていたいものなんでしたっけと自問自答。

昨日らへんから貴金属類がひどい値動きをしていて、特にシルバーの下げ方はかなりきつい。
まあ普通に考えるとゴールドみたいな各国中銀の外貨準備高に入る需要があるゴールドはともかく、ゴールドと比べて単価安くてかさばるシルバーってそんなにお前ほしいのって言われるとうーんとなるわけで、単なる貴金属が一年間で70%も上昇することの方が不合理だったと言えよう。
そこにFRBのQEおかわりなし観測があれば、ぱつぱつに上昇したシルバーが下落することはまあいつかはそうなりますよねという話である。
それと欧米の銀行がなんかマネロンで刺されそうになっていて、一般的に貴金属類はマネロンの温床になりやすいということも今回の下げの一因にもなっていると思う。
個人的にはシルバーショートETFであるZSLを持っているのでこの動きは大歓迎である。

問題はどこまで値下がりを狙えるかである。
最近は自分は投資においては何かしらの根拠を持って目標株価を見定めるのが好きだ。
上げ局面では未来は無限なのでこのやり方はあまりうまくいかないが、下げ局面の時は誰がどれだけ投げるのかを考えるのと等しいので有効性が高いように思う。

今回貴金属類は主に欧米投資家のETF買い一本足打法で上がってきたように思う。
そうなるとETFのポジションがどこまで整理されるのかが値下がり目処のポイントになるだろう。
特にここ数週間気になっていたのが、シルバーETFが米国株価を代表する指数に連動する巨大ETFであるQQQと出来高でタメはれるレベルでコールオプションが買われていることである。

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そこでCBOEからオプション取引データを取得してPythonコードでデータを整形してみたところ、露骨にコールオプション買いがやらかした後が出来高と価格チャートのマッチングによって判明した。

<参考記事>
【コピペでOK】CBOEサイトから個別銘柄のオプション日次出来高情報をPythonで可視化する方法

<CBOE集計のSLV(シルバーETF)のオプション出来高>
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<シルバーの価格チャート>
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上記オプション出来高と価格チャートを合わせて見ると、7/20以降の上昇はほぼ全てコールオプション買いが引き起こした現象だとわかる。
価格でいうと20ドル以上は全部やらかしである。
今回は過剰流動性に調子乗ってコールオプション買いまくって皆やらかしているわけなので、この人達がペインの最先端にいることはほぼ間違いない。
そこにFRBのおかわりなし宣言である。
そう考えればシルバーが20ドル割れを瞬間風速で見れる可能性がワンチャンありそうだ。
ということでワンチャン20ドル割れまで引っ張ってみようと思う。
少なくとも25ドル近辺なんていうのは私をショートしてってアピールしているようにしか見えない値段位置であると個人的には思っている。

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いよいよ相場としてはぐちゃぐちゃな展開に突入し始めた

ようやくといったところだろうか。

今回の相場の調整の直接的な原因はなんども言及しているが、ドルの流動性おかわりが期待できなくなったことにある。 

<過去参考記事>

どの順に米ドル流動性は干上がり始めているのか


リスク資産がナスダック銘柄を中心に持続不能・理解不能なレベルに押しあがったのは全てドル余りに原因があり、これが直近FOMCやジャクソンホール講演で米国債大量発行の穴埋めQEおかわりはないということがわかった時点で相場としては8-9合目だったがそこから随分持ったなという感触があった。

そこにいくつかの悪材料が次々と振ってきて最終的に決壊したという認識が正しいだろう。

最初はいわゆるコールオプション裸ロングしてた人が天井の利益確定売りにはまって身動きが取れなくなったことである。

<過去参考記事>

オプション市場は総悲観からは程遠い位置にしかいない


相場エンジンとなっていたドル安を止めるようなユーロ高牽制発言が出たこともマイナスであった。

<過去参考記事>

ユーロの口先介入でドルの流動性に完全依存している資産群がメタメタ

そこにロンドンの再ロックダウン懸念が飛んできて相場が決壊したといったところだろうか。

<参考ニュース>
英、コロナ第2波不可避 新たな措置実施も=ジョンソン首相

ユーロ高について再度ドイツから発言が出たこともマイナスに効いていると思われる。
全体として過剰流動性に頼って持続不能レベルにまで相場を押し上げた挙句自壊したというのが今回の相場のトピックだと思われる。

いきなり多くの銀行がマネロン関連で刺されかねない状況になったところで、金融機関がリスクテイクしにくくなったことも遠因としては考慮に入れてよいかもしれない。

<参考ニュース>
HSBC, StanChart shares fall to over 20-year lows after ‘FinCEN’ leak reports

今回の相場調整については基本的にはファンダメンタルズが全然変化していない中で、投資家の期待だけが先行しすぎたという話なので、さすがに3月暴落のような幅は出ないと思うし、出たとしてもそれでもナスダック100指数は随分底値より上なので普通にそこまでの暴落が出ればナンピン買いすれば余裕だろう。

ではこの相場の調整が終わるにはどういったきっかけが必要か?
絶対的に相場に効く内容としてはFRBが我慢できなくなって超長期国債買い入れ増枠を発表して、クラウディングアウトブラックホールを埋めてくれることが観測されればその時点で相場は下げ止まるだろう。

<過去参考記事>

どこかのタイミングでFRBの超長期国債買い入れ増枠は必要ではなかろうか

これがないとなると頼れるのは自浄作用に基づく適正バリュエーションまで相場が調整してくれることであるが、じゃあ適正バリュエーションどこなんだよと言われると難しいので、各自頑張ってエイヤー買いすべきところを模索してほしい(投げやり)
少なくともコールオプション買いウェーイ勢が全滅したのを確認してからで問題はないだろうし、ぜひとも全滅してほしいところである。

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アップル株は少なくともあと少なくとも10%は下がると予想

コールが大量に買われているはずなのに全然下げ止まらないことを考えればそういう結論。

連休中にまたPythonで情報収集できないかと思い、CBOEサイトにあった個別株オプション取引動向を集計できるPythonコードを作成した。

<参考記事>
【コピペでOK】CBOEサイトから個別銘柄のオプション日次出来高情報をPythonで可視化する方法

そこでナスダック100構成銘柄でばーっと個別株オプション日次取引を集計してみると、なんとなくアップル株があと最低でもどのぐらい下がるのかおぼろげながら見えたような気がしたので、メモとして根拠を書いておこうと思う。

上記Pythonコードを使ってデータを集計するとナスダック銘柄の中でも一際オプション取引がこじれているのがアップルであることはすぐわかる。

<NDX構成銘柄のCBOE取引所でのオプションの出来高>
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<アップル株のCBOE取引所でのオプション日次取引高>
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大体CBOE取引所で取引されるアップル株のオプションは通常は5-20万口ぐらいで推移していたのが、8-9月にかけては平気で20万口以上の取引が当たり前になり、そしてどピークは40万口レベルで取引されていた。
まあそこがアップル株のドピークだったのだが、問題はここからの値動きである。

9/2をピークにしてアップルの株価は大幅下落に転じてきているのだが、未だにコールオプション買いが非常に多いことである。
オプション出来高が大きいことは先ほどのCBOEからのデータで確認できる。
また、プットとコールの出来バランスはOCCのサイトから確認できるのでこれを合わせて確認するとコールオプションの出来の方が明らかに多いことはわかるだろう。

<参考サイト>
https://www.optionseducation.org/toolsoptionquotes/today-s-most-active-options

なのでだらだらと株価が力なく下がっている割に、未だ以前と同様なコールオプション買いが続いているというのが非常にひっかかる。
いや、これは考え方を逆転させる必要があり、これだけコールオプションが買われているのに株価が反発していないということが大きな問題になっている。

なので、個人的にはこのコールオプション買いエンジョイ勢が全滅させて全否定されるまではアップルの株価下落は続くものと思われる。
上記データにもある通り、アップルのコールオプションがおかしな出来高を示し始めたのは7月末からである。
なので、7/24以降の上昇分は少なくとも全否定されることが道理だと思われる。
ちなみに7/24までの株価位置まではここからさらに-10~-15%程の下落となっている。

<アップルの株価チャート>
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これがタイトルにもある通り、アップルの株価が少なくともあと10%下落すると予想する根拠である。
まあそれでもコロナ前より高い株価位置なんだから、これぐらいで退場なんてしてたらどのみちどこかのタイミングで退場する運命だったのでしょうがないと言えるだろう。
ちなみに現在アップルはNDXの2倍の速度で下落しているので、NDXについても少なくともあと-5%~-7%の下落はあるということにもなる。
そこまで来ればいよいよどうロングを追加するかタイミングを考え始めるべき水準になってくると思われる。

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