村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

長期投資が難しくないと断言するのは間違い


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個人的に長期投資を難しくないとか言い張る人は嫌い。

長期投資において一部で難しくないとか言い張る人が出始めているが、まさに後付け説教でなんとでも言える話だと思っている。
一口に長期投資といっても考えるべきことは下記のように多様である。

・株・債券・REIT・コモディティ・為替・その他デリバで分散させる・集中させる
・国別で分散させる・集中させる
・セクターで分散させる・集中させる
・インデックス投資を入れる・入れない
・銘柄で分散させる・集中させる(極限的に集中させると即死するけど)
・心中してもいいと思える銘柄をアホールドする・しない
・投資時間軸の違う投資戦略を立てる・立てない
・レバレッジをかける・かけない
・買うタイミングを分散させる・させない
・売るタイミングを分散させる・させない
・一発で買う量・売る量をどの程度にするのか
・最終的に手元にどれだけ余剰資金を残すか
・損切するレベルを各ポジションどうしておくか
 
長期でもこれだけ考慮すべき項目があり、その中で自分に合ったスタイルを身に着けていくしかない。
投資でこれでいつでも絶対に儲かるという手法は基本的に存在しない。
結果的にマイクロソフト株に全ベットしてしかも下から上まできちんと取れたという人もそれはそれでいるだろうが、それをもってして長期投資は難しくないと今時点で説教するのはナンセンスだと思う。
(だったらお前が今すぐ5年で4倍になる銘柄紹介しろや、難しくないんやろという話で)
エクソンモービル・ボーイング・GE握って大損ぶっこいた人もいれば、大してあがらない銘柄つかんでしまった人だって大勢いることを忘れてはいけない。
もちろん一発目でこういう当たり銘柄を偶然引いて楽勝というパターンもあるだろうが、大抵の投資は山あり谷ありで、しかも真剣に調べたりとかしても必ず思う通りに行かないこともしばしば。

もちろん長期投資の場合は統計的にプラスサムゲームだから短期よりも安定して勝てる確率が高いというのは確かだが、それをもってして難しくないというのは暴論だと思われる。
だから個人的にはどのような投資においても簡単とか難しいとかそういうのはなく、すべからく難しいのと、どれだけその投資に確信度があっても運が一定程度付きまとうという考えを持っている。
だから上がった後に後付けで長期投資は難しくないと言うのは、まさに言うは易し行うは難しの典型例である。
なお、はなっから詐欺の投資類に引っ掛かることは全く別物であるのであしからず。

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米国社会は当面暴力デモが起きているという報道が続きそう

米、深まる社会分断 試練の民主主義 デモ、60年代の公民権運動並み

検索結果

とにかく昨今の米国社会はシビアである。

元々移民大国である米国は国への尊敬・宗教・法律・金の4つが自国民を唯一共同体として縛る重要要素になっている。
しかし人種があまりにも多様なために同国民内での仲間意識というのは存外に薄い。
一般的にアジアを見渡すと移民大国はひとつもなく、基本的には元々伝統的に居住してきてDNA的にも同民族で構成されていることから、仲間意識というのが非常に強い。
またアジア各国は基本的には働きに来る外国人に対してはあくまで一時的に稼ぎに来る体裁みたいなところが多く、制度的に自国民優位な政策を組んできているのでこの仲間意識の輪に深入りするという人もそれほど多くない。
一方で米国は歴史的にも移民が国を造ってきたということもあり、こういった人種による仲間意識が皆無である。
だから上層部がピンチになれば生き残るために下層をぶったぎることになんの躊躇もない。

今回のコロナ不況はそんな米国の弱点に正面からぶつかってきたという印象がある。
下記項目にあげるように米国社会は金持ちには優しく、下層民にはこの上ない厳しい社会である。
・高い医療費によって大規模伝染病に対してサービスにアクセスできない人が多数出現
・予期せぬ経済活動停止によって大量の無差別解雇が発生
・米国企業の株主還元優先・ハイレバレッジでデフォルト急増
・FEDの金融政策・米国政府の支援で企業支援は厚いが下層には恩恵なし

リーマンショックの時は多額の税金投入によって金融機関が救済されたが、ウォールストリートが救済され多額のボーナスが経営陣に渡ったことにキレた民衆が街頭デモを繰り広げた。
しかし、今回は結局ウォールストリートだけでなくメインストリートも変わらないレベルで強欲であり、自分のボーナスを死守するためには何の抵抗もなく解雇し米国政府とFEDの救済を受けるということがまかり通っている。
その結果が失業率20%近く(推定だけど、18-20%ぐらいの間だと思う)という社会不安定現象を起こしている。

こういった社会不安定を是正させるためには下層部に対して何か対策をしなければいけないところだが、今の米国の社会背景を考えるとかなり難しい。
なぜなら米国社会自体がこうした下層部を切り捨てる自由を与える代わりに世界から高インセンティブを背景に人材をかきあつめてくる社会構造になっているからだ。 
そしてそれがこれまでの米国の経済成長を牽引してきた。
だから下層部切り捨ての自由を捨てることは米国社会にとっては決断できないことであることは確かである。

こういうことを考えれば当面米国社会は高い失業率を背景にこうした暴力デモが当面継続することは確実だろう。
ただし、米国と一口に言っても広大なことに加えて、既に上位層による収入の集中が進んでおり、経済全体や株価へのダメージはと言われていると、報道でセンセーショナルに扱われるほどには下がらないんじゃないかなとも思う次第だ。

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トランプ政権の香港に対する脅しは選挙が終わるまでは実質ブラフ

トランプ氏、香港の優遇措置停止へ 国家安全法推し進める中国に



結局外交関連は選挙終わるまでに実効性のあるものは出なさそう。

中国が国家安定法を推し進めたということで香港について何かしら制裁するという発言がトランプから出ていたことで、中国株や香港株に悪材料として雰囲気の悪い状況が続いていた。
しかし、結局トランプ氏からは香港の優遇措置停止するかもという発言しか出ておらず、具体的なスケジュールや、じゃあ一体どの範囲で具体的に制裁を加えるかについてはほとんど言及されなかった。
それになんかついでみたいな形でWHO脱退するかもという発言を加えているが、これも日程の明示などなにもなされておらず、実質単なる口だけブラフというのが見透かされている。
本日は中国株・香港株いずれもこのニュースに反応して大幅プラスとなっている。

トランプ政権ももはや外交で色んなことをやる余裕はほとんどなく、国内経済に対する対策で手一杯の状況である。
特に選挙前ということもあり、外交までもめて経済的ダメージが米国に追加で波及すると失業率20%近くある中で、失業した人達のストレスが極限に高まる中で米国各地で暴動が起きるなど、選挙に重要な支持率を低下させるような現象が立て続けに起きている。

<参考ニュース>

米ミネアポリスで暴動 警官の暴行で黒人死亡、抗議過激に



もちろん米国は広いのでこの暴動が米国全土に起きているとか考えるのは明らかにいきすぎなものの、ニュースでセンセーショナルに報道されれば支持率に影響する懸念がトランプ政権が持つのも当然だと思われる。
この国内対策に忙しい中で、そもそもトランプとしてもほぼ有権者へのアピール材料ぐらいにしか考えていない中国との経済戦争についてまで割く時間はないと判断したものと思われる。
選挙が終わって無事にトランプ政権が当選したらもしかすると喧嘩をしかけてくるかもしれないが、それでも米国の失業率がクソみたいに高い間に、わざわざ経済的にダメージが跳ね返ってくるようなことが以前のように出来るかというとかなり難しいように思えるので、やはり米中貿易戦争というのはニュースフローとしては個別企業には影響が出るかもしれないが、相場全体で考えればとりあえず当面脇に置くので良いという判断になりそうだ。

ということで一度相場は米中貿易戦争の激化を織り込みにいく雰囲気を見せたが、再び選挙後までは考えなくて済むという結末になったと思われる。
短期的にこれを材料にさらなるショートの踏み上げという相場になっており、個人的にも予想の斜め上を超えたショート踏み上げ相場がどこまで続くかもはや全くわからなくなっている。

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ロビンフッド口座保有者の動向から見える投資センチメント

検索結果

ウェブの結果(サイトリンク付き)

米国居住の個人投資家に手数料無料ということで口座数を伸ばしているロビンフッドだが、そのロビンフッドが提供しているAPIを利用して個別株・ETFでロビンフッドに口座を持つ投資家がどの株に資金をつっこんでいるのか見れるサイトができている。
RobinhoodAPIを使って集計しているようで、自分でも作れるかと思ったがロビンフッドのID持っていないとデータ収集できないということもあり断念。

これまではまだロビンフッドの顧客基盤が薄いということもありビッグデータとしてはノイズにすぎないレベルになってきたが、だいぶ顧客基盤の拡大が進んできたということもあり徐々に個人投資家の動向を観察できるレベルで投資口が動くようになってきたので、活用できる余地があるんではないか的な話がちらほら出ている。
いくつかデータを見ているとなるほどいろんな解釈ができそうだなと色々アイデアが湧いてくる。
今回はいくつか銘柄をみた中で感じたことをつらつらと書いてみようと思う。

米国の代表的ETFであるSPYはコロナ前暴落の時点でつられて買っている個人もいたが、暴落してからはめげずにバンバン買い増しして足元はCTAと同時に買いのけん引役になっている模様。

<SPY(安定した買いが入っている)>
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ただし、一方で3倍レバレッジ系ETFを見るとさすがにここから買うのは危険と思っている人が多いのかおよび腰になっているなというのを感じる。
3倍ETFはそこそこド天井から死ぬほど下がったダメージが癒えていないという人が多いのかボラティリティ上昇にはまだ警戒感が残っているということだろう。

<SPXL(さすがに5月頭から新規買いはおよび腰)>
タイトルなし


EMBやIEMGなど新興国系ETFを見るとからっきし腰の入った買いが入っておらず、新興国投資というのは機関投資家頼みということがうかがえる。
機関投資家が新興国に対して興奮しなければ新興国投資の出番はやはり当面ないように思える。

<EMB(右軸見ればわかるが発射台が低すぎる)>
タイトルなし

<IEMG(全然買いに腰が入ってない)>
タイトルなし


ちなみに個人が大挙して突撃したからといって必ずしもそれが株価の爆騰につながるかと言えば、それはケースバイケースだ。
デルタ航空とかの航空株に個人がすごく突撃しているが 株価は下がってはいないものの底這いが継続しており、個人の買いが全部機関投資家の売りに吸収されていることを意味している。

<デルタ航空(個人買いは強烈に入ってはいるものの・・)>
タイトルなし

こういった意味で個人投資家の投資意欲をはかるには有用ツールなように見え、機関投資家の動きも考えながらデータを見ると面白いかもしれない。

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米国の雇用正常化シナリオが徐々に疑わしくなってきている

アメックス、「何百人」ものセールス部門従業員を債権回収業務に転換

本当にV字回復するのか徐々に怪しくなっている。

昨日発表された米国新規失業者保険申請数だが未だ200万人以上と下がってはきているものの、下がり幅は徐々に縮小し、直線上にひくと以前のような20万件台にまで減少するにはまだ数ヵ月先の話になる雰囲気が出てきている。

<米国新規失業者保険申請数>
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それにこれが夏ごろになれば正常化して以前のように米国企業がバンバン人を雇うというのも徐々に眉唾な話になってきている。

<参考ニュース>
韓国、29日から再び外出自粛要請 ソウル首都圏

米国の労働市場は必要に必要な時だけ労働者をかき集めるスタイルである。
米国でも上記ニュースの韓国のように感染者数の再増加が見られれば外出自粛要請が発令されるだろう。
そういうことを考えればすぐに以前の雇用に戻すという判断は米国企業はしないだろう。
下手すると不安定なので追加で人を切っておこうと判断する企業さえ出てくるかもしれない。

米国人のライフスタイルというのは日本人から想像することができないほど楽観的な消費をする。
金があればあるだけクレジットカードでバンバン買い物をする。
宵越しの銭なんて持っていない人が大半だ。
アメリカンドリームを実現できた人は使い切れないほど金があるが、その他大勢はキリギリス的な生活以外の何物でもない。
失業率が高いうちはこのままだと米国政府は定期的に国民に支援金を出す必要性があるかもしれず、選挙前にもう一回ぐらい現金ばらまきが行われるのではないかと思われるが、それだけで支え切れるかどうかはわからない。
住宅のような金持っている人が買っているというものはリスクアセット価格にリーマンショック程の調整は働いていないことから今回はダメージが低いように見えるが、クレジットカードは純粋に給料もらえなくて払えないという人が続出するのでもっともこの新規失業者の影響を受け、記事最初にある通りアメックスはこの影響が長期化することを見越してセールスを回収業務に回しているのだと思う。

もちろんだからといって株価が前回の底値を割れるという話ではない。
今回はリーマンショックの時と違って少なくとも不況対策と金融システム崩壊防止策についてはリーマンショックの時と違い後手には回っていない。
少なくとも本当に経済が致命的に駄目になるぐらいだったらいくらでもドル札を刷るというコンセンサスができている。
そういうことを考えれば今後のトレンドは銘柄間の二極化の拡大というのがやはりテーマになってくるのだと思う。
 
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